『贅沢じゃない?』っていう、後ろめたさに負けました

連休中に淡路島に行ってきました。

先日の『人の本性が暴かれる瞬間を、私は見た!』第1弾!!で触れた、私にとって苦い思い出の地です。

建築家の安藤忠雄氏による設計で知られる、淡路夢舞台国際会議場の茶室「つばき」でのお茶会に参加することになったのです。

この地に良い印象がない私にしてみれば、「どうして淡路島なの?」という疑問が湧きましたが、こんな機会は滅多にあるとは思えないので、前回の悪夢を払拭する意味も込めて、「前泊」まで決心しちゃいました。


信頼する友人から、「せっかくだから前の日に泊ることにした」との話を聞いて「私も前泊するわ!」と即決。その日のうちに『グランドニッコー淡路』に予約を入れました。

当日は神戸三宮のバスターミナルから高速バスで「淡路夢舞台」まで快適なドライブ。15時半ごろに『グランドニッコー淡路』前で下車。
それぞれの部屋で小休止を取り、18時頃から「夢舞台」のレストランでゆっくりと夕食を楽しみました。

その後、友人の部屋を見せてもらいに行ったついでに話に夢中になり、時計を見たら23時になっていました。急いで自分の部屋に戻り、ゆったりしたバスタブにつかって旅の疲れを取りました。ここまでは順調です。

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広々としたダブルベッドに横になったものの、なにやら落ち着きません。旅慣れていないせいもあり、なかなか寝付けないまま、うとうとしたり、はっと目覚めたりを繰り返しました。

旅先という興奮状態であるのは確かなので、そのせいかとも思いましたが、昼間の友人との会話で出た、「主婦(女性)が自分だけホテルに泊まっていい思いをするのはなんだか後ろめたいよね」という言葉がよみがえりました。そうなんですよね。主婦(女性)としての遠慮がそこに隠れていたようです。

自分で働いて収入を得ていても、心のどこかに「旅行するなんて、贅沢なんじゃないの?」という、後ろめたさを捨てきれないことが不安を感じさせた要因のようです。

というよりも、日本古来の「女のくせに」というような、古臭い慣習から逃れられない自分を見た瞬間でした。

何十年もがむしゃらに働き続けて、ろくに旅行をしてこなかった私。だからこそ、この機会に羽を伸ばしに来たはずだったのに。

これまで自由に行動し、食事にもお金をかける、いろいろなイベントに参加するといったことはわりと平気でするのですが、宿泊というのは一種の冒険であり、別格だというとらえ方が根底にあるのかもしれません。
本来なら日常から解放されて「わ~い!」と手放しで楽しめる一夜のはずが、寝苦しいものになるなんて、ほんと損ですよね。

とは言っても、私の方は1人暮らしなので、誰にも遠慮は要らないし、咎める人もいません。なのに、「高いホテル代を払って、贅沢している」という、目に見えない「縛り」から解放されない自分はいったいなんなのか?と真夜中に悶々と問い続けているうちに朝が来てしまいました。


いつの頃だったか、「自分にご褒美」という言葉が流行りましたね。今回の経験から、友人と私に「これからはもっと自分を甘やかす時間を持ってもいいのかな?」という気持ちが芽生えました。無駄な後ろめたさから一歩踏み出したライフスタイルを心がけてみようと思っています。

★★★

前日の雨がウソのように晴れ上がった翌日。お待ちかねの朝食後に、『奇跡の星の植物館』でラン展を楽しみました。こんなにたくさんのランの花を見たのは久しぶりでした。

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その後、今回のメインイベントである、解放感あふれるお茶室に移動し、食事とお抹茶を頂きました。

淡路島⑧

耳が痛いほど「しん」とした静けさのなかでお茶をたしなみながら、時の流れに身を任せる無限の世界に浸ります。
堅苦しくない略式のお茶会でしたが、正座は思った以上にきつく、何度も座り直しを繰り返して苦行を耐え抜きました(^-^)

お茶室周辺での記念撮影を終えてから一旦ホテルに戻って預けていた荷物を受け取り、高速バスで三宮まで無事に帰り着きました。

💛💙💛

日頃は話す時間もあまり取れない、お気に入りの友人と過ごした2日間は、私にとって貴重な思い出になりました。腹を割ってとことん話し合えたことは、2人にとって得難い共有財産として生涯残るでしょう。
そして、静かな時間を共に過ごせた仲間たちとの絆をこれからも大切にしていきます。


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