見出し画像

ほんとは内緒にしたいチルトシフトアダプターの話

ミニチュア風写真を撮るために必要なアイテムがチルトシフトアダプターです。チルトシフトアダプターの事はほんとは内緒にしたいんですけど皆にもミニチュア風写真を失敗せずに楽しんで欲しいと思っていますのでお話ししますね。僕は2種類のアダプターを使っていて用途によって使い分けています。

チルトシフトアダプターの紹介

まずは、使用しているチルトシフトアダプターをご紹介します。(写真1)

  1. Pixco Tilt Adapter

  2. Fotodiox Pro TLT ROKR - Tilt / Shift Lens Mount Adapter

Pixco Tilt Adapter

Pixco Tilt Adapterは、ミニチュア風写真を始めるときに購入したチルトアダプターです。こちらはシフト機能がありません。

写真2

チルトリングを回転させながら調整してチルト角は0~7°まで調整できます。(写真2 ラベルは1~8ですが1のところは0°です)
Pixco のアダプターはセンサーから距離が適正と思われるのでどのズームレンズも全域でピントが合います。またチルトリングを回して調整できるので細かく調整できます。
弱点はチルトリングを調整した後ストッパーが付いてないので撮っているうちに角度が変わることがあります。さらにチルト角の1~8のラベルの粘着が弱くすぐに剥がれます。ラベルが剝がれても感覚で撮れるので大丈夫なのですがやっぱりラベルはあった方がいいと思います。

現在はPixco のアダプターは予備のアダプターとなっていてFotodioxのアダプターでピントが合わせられないときに使います。

Fotodiox Pro TLT ROKR - Tilt / Shift Lens Mount Adapter

Fotodiox Pro TLT ROKR は Pixco のアダプターの弱点を解決するアダプターを探していて以前から見つけていた商品ですがどのサイトも Sold out になっていて買えませんでした。最近たまたまFotodiox の公式ネットショップを見た時に在庫があったので購入し個人輸入した商品です。

写真3

チルト角はストッパーノブを回転させて緩めレンズを上下に傾けて角度を決めてストッパーを閉めて使います。0~10°までのチルト角に対応していてPixco よりもレンズを傾けられます。ストッパーがちゃんと働くので撮っていても角度がずれることはありません。シフト機能もありシフトボタンを押しながらシフトさせボタンを離すと固定されます。シフトはチルトの方向対して垂直に働きます。(写真3)
Fotodiox のアダプターは完璧のように見えますが弱点もあります。まずセンサーから距離がちょっとだけ長いと思われるのでレンズによっては近距離のピントが合わないときがあります。シフト機能でチルトによるケラレの解消ができると思っていましたがチルトの方向に対し垂直にしか働かずケラレの解消には使えませんでした。ここはチルトの方向に平行に動いてほしかったです。また手持ちで撮影している時はチルト角の調節が直接レンズを持って角度を上下に調整するので重いレンズの場合ストッパーを緩めた途端すとーんと最大に傾いてしまうので細かい調整が難しいです。
Fotodiox さん是非この弱点を考慮に入れてミニチュア風写真専用のアダプターを開発していただきたいです。

レンズとチルトシフトアダプターのセットアップ

絞りリングのあるレンズは特に問題なく取り付けて撮影できますが絞りリングのないレンズは電子接点があるカメラに取り付けてオン・オフにすると絞りが最大になってその後絞りの調整できなくなるのでボケが少なくなりミニチュア風写真がうまく撮れません。レンズの絞りを開放にしてチルトシフトアダプターに取り付けるために以下のようにセットアップしましょう。

  • 電子接点のあるマウントコンバーター(SIGMA MC-11)を使いカメラとレンズを取り付けてカメラの電源を入れます。(写真4)

写真4
  • カメラの設定で絞りを開放に調整します。

  • カメラの電源はオンにしたままの状態でレンズをマウントコンバーターから取り外します。(ここ重要 写真5)
    慣れていない場合はこの時にレンズを見て絞りが開放になっていることを確認します。(写真6)

写真5
写真6
  • カメラの電源をオフにしマウントコンバーターを取り外します。

  • カメラにチルトシフトアダプターを取り付けます。

  • チルトシフトアダプターにレンズを取り付けカメラの電源をオンにします。(写真7)

写真7

これでチルトシフトアダプターを使ってミニチュア風写真が撮れるようになります。

どんなレンズでもチルトシフトアダプターに取り付けると使えるのか

所有しているシグマのレンズはすべて問題なく使えました。
しかし以前購入した Cannon EF50mm F1.8 STM はチルトシフトアダプターに取り付けた時フォーカスリングが働かず使えませんでした。原因はマニュアルフォーカスも電子接点でカメラに繋がってカメラがオンの状態でないと動作しないタイプのレンズだったからです。
必ず購入前にフォーカスリングがカメラに取り付けていない状態でも動作するレンズをお選びください。

今回はEFレンズとEマウントカメラに合うチルトシフトアダプターをご紹介しました。アダプターは対応するレンズとカメラのマウントの組み合わせが多々あるのでご自分のレンズとカメラに合ったアダプターをご購入下さい。



この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?