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オールドレンズって知ってる❓

みんなさ、オールドレンズって知ってるかな?

数年前に写真家の山本まりこさんが、オールドレンズの種類とそれを使うとどんな写真が撮れるのかの本を出したんですよね。

この本がすごく人気が合って、この頃よりオールドレンズが注目されるようになってきたんですよ。

それまでは、どちらかと言うとマニア好みのレンズって感じだったんです。

そんなオールドレンズについて今回は書いてみようかと思います。


そもそもオールドレンズって何ぞや?

オールドレンズって一言に行っても、いろんな種類が有ってかなり昔の物から、ちょっと前のフィルムカメラの時代のものまでたくさんの種類が出回っているんです。


このオールドレンズがなぜ急に脚光を浴びるようになったかと言うとですね、ミラーレスカメラが急激に普及してきたからなんです。

オールドレンズって、レンズのマウント位置から結構中側に飛び出てるんです。

この飛び出ている部分が、一眼レフの場合にはシャッターに干渉したり、マウント位置からセンサー位置までの距離が長くてピント調整ができなかったりと、いろいろと問題が有るんです。


しかし、ミラーレスになってシャッターは無くなりマウント位置からセンサー迄の距離が短くなって、オールドレンズのピントが簡単に合うようになりました。

また、カメラ毎のマウントアダプターがふんだんに出始めて、利便性が良くなって事も原因の一つでしょうね。


いまでこそ、CANONはEFマウント、NikonはFマウント、SONYはEマウントなどと代表的な物になていますが、昔はM42マウントとかL39マウントとか言っておりました。M42が有名なマウントですね。

M42マウントの意味は、ネジ山ピッチが1㎜で、直径42㎜のネジを表しています。すなわち、このM42マウントレンズはカメラ本体にねじ込んでいくタイプですので、現状のカメラのように回してロックすると言うわけではありません。

従って、自分が使っているEOS-M3などに取り付ける場合にはEF-M-M42と言うマウントアダプターが必要になるんですね。


そしてオールドレンズの最大の特徴はレンズじゃないかと思います。昔ながらの製法で作られているので、今のレンズほどソリッド感がなく、温かみがあると言う事じゃないでしょうか。


そして何よりも、フルマニュアルなのでレンズを操作すると言う醍醐味が味わえます。


おススメのレンズは?

オールドレンズと言っても年代がピンキリだし、価格もピンキリなんです。Carl Zeissのオールドレンズは、1900年前後でもかなりの高価な部類になりますね。


じゃあ買えないじゃないって思った方、いい話があるんですよ。

実はCarl Zeissは西ドイツと東ドイツの両方にあり、東ドイツのCarl ZeissはCarl Zeiss Jenaと言われていました。

冷戦で東ドイツがソビエト傘下に入った時に、このCall Zeiss Jenaの技術を使ってソ連がコピーレンズを作成したんです。

これはソ連製のカメラZenitに搭載するレンズとして作られたんですね。

それがHeliosと言うレンズなんです。

このHeliosはCarl Zeiss Jena Biotarのコピーとなりますが、価格は1/10以下ほどの超格安なんです。

調べてもらえばわかりますが、このHeliosも時代によって進化していき最後はマルチコート使用になっているんですね。

そのHeliosのプロトタイプと言われているのが、BTKと言うレンズでHeliosシリーズの起源となります。


そのBTKとEOS 5D Mk2との組み合わせで撮影した1枚がこれです。

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どうですか、少しピントが甘いように感じる部分がオールドレンズの魅力ですね。


このHeliosですが、なんとebayとかでチェックすると未だにデッドストックの新品が出回っているんです。

私もHelios 44-M7と言うマルチコートタイプをウクライナから新品を購入しました。

Amazonなどでも販売されていますが、ebayで購入した方が安価でデッドストック品を見つけることができますよ。


まず最初にオールドレンズってどんなものかなって試しに使ってみるなら、このHelios 44シリーズがおススメです。

ピントが合った部分はビシッと描画されて、それ以外は玉ボケも綺麗にでるおんが良いですね。

それでいて全体的に画質の柔らかさがある。今時のレンズには絶対ない画風だと思います。


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EOS M3 + Helios44M-7

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EOS M3 + Helios 44-3

どうですか、特に白熱球の灯りを撮った時には、本当に灯りのぬくもりを感じると思います。

絶対にオススメのオールドレンズですね。これ1本持っていれば、街角スナップは一通りこなせますね。


もう一つのCarl Zeissコピーレンズ

そしてHeliosと同じように技術をコピーして作られたものに、Jupiterと言うレンズが有ります。


こちらはM42マウントではなくL39マウントになりますね。

Helios44が58㎜/F2に対して、Jupiter-8は50㎜/F2となります。同じように柔らかな画質が良いですよね。

こちらの方が少し小さめのレンズになります。

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EOS M3 + Jupiter8

どちらも、柔らかな画質が気に入っています。現代のレンズでは、出ない柔らかさが良いですよね。

気になりましたなった方は、是非オールドレンズによる撮影に挑戦してみて下さい。

フルマニュアルの楽しさも発見できますよ。

じぇいかわさきです。生産技術者として35年、今まで培った経験とスキルを元に、ものづくりに関わる世の出来事に対して思ったことをホンネで書いてます。ノウハウやアイデアもありますよ。 また写真も全力で撮っています、気に入った写真があればサポートや感想をぜひお寄せください。