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2023.5.31 EL決勝-ASローマvsセビージャ

JKです。
今回は【EL決勝-ASローマvsセビージャ】についてメモします。

ヨーロッパのサッカーに関しては普段はプレミアリーグとCLを中心に観ているため、ELのゲームをしっかりと視聴するのは初めてになります。

ローマ
はボール保持時には中盤を省略し、右CBから左WBへの対角やFWに向けたロングボールを多用していました。
その中でも、初めの決定機であった前半10分頃の展開(※1)は狙い通りだったのではないでしょうか。
あと、前半11分過ぎと先制点の場面でのCBとSBの間への抜け出しも意図的に狙っていました。

※1
左サイドペナルティエリア手前から右サイド深い位置まで1本で展開、
相手を横に引き伸ばしニアゾーンに侵入からクロス→シュート

守備での特徴としては、サイドで数的優位を作ってボールを奪う意図が感じられました。特に前半8分頃には右サイドでFW・CH・WBとの連携から良い形でボールを奪っており、ワンプレー前では左サイドでも同じような形がみられました。
また、クロス対応に関してもポジショニングが徹底されており試合を通じてかなりの本数を上がれていますが1失点目(※2)以外はほぼ危ない場面はなかったのではないでしょうか。

※2
セビージャ右サイドからのクロスをオウンゴール
→ボールに対応した選手の立ち位置を後数センチだけでも利き足側(左)に変えることができていれば低くて速いボールは入れることができなくなる。
実際、高く耐空時間があるクロスは全て弾き返している。

セビージャ
に関しては、サイド攻撃に特徴がみられ、同サイドの背後への抜け出しや、
2〜3人で細長いトライアングルを構築していくようなイメージで突破図る形が多くオーバー・インナーラップも徹底されていました。
インナーラップからのニアゾーン侵入をもっと増やしたかったのではないかと思いますが、ローマがボランチのカバーやボールホルダーへの限定でうまく対応していました。

B-UPでは左CBとSBの間にボランチ(10-ラキティッチ)が落ちる形を多用して相手前プレのFW2枚に対してのズレを作り出していました。そこから対角へのロングボールで相手のスライドでのズレも引き起こしてという意図もあったと思いますが、
前半はローマのブロックが思ったように崩れずシンプルにクロスを入れる形が多くなっていました。

後半には、7-スソが入ってから中間ポジションや相手の配置の穴になるような位置でボールを受けることができるようになり、バイタルやサイド深い位置までの侵入が増加しました。
また、17-ラメラが推進力があるためローマ右WBの重心も下がり、後半5分過ぎにはこのゲームで初めてB-UPからシュートまで行けた場面がありました。
ボールを動かす上でポイントとなる選手が増えた(10と7)ため、結果として相手陣地に押し込む時間も増加しました。

セビージャの効果的な選手交代があり、後半以降のローマはほぼ見せ場がなかったように思いますが、オウンゴール以外得点を許さなかった守備は強さを感じます。


自分たちの強みを発揮する、弱みを目立たせない
相手の強みを発揮させない、弱みに付け込む
非常に考えさせられるゲームでした。

以上今回のメモです。

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