りおんさん書

「今売れている」は品質の保証となるか。

*タイトルはりおんさん https://note.mu/rion96194 が書いてくださいました。ありがとうりおんさん!*

 「いま、売れています!」一説には、これに勝る宣伝文句は存在しないという。人が何か欲しいとか購入したいと思うときに、少しでも高性能だったりデザインが良いもの、あるいは美味しいものや安いものといった「自分なりに良いと思うもの」を選びたいのは当然のことである。しかし現在、あまりに多すぎ、多様すぎる商品の中でいったいどれを選べばいいのか、私もそうであるが専門家でもない素人、一般人では大いに悩むところである。

 一方では売るほうだって少しでも多くの人に買ってほしいから、あの手この手の宣伝文句で売り込みを図ってくる。従来の製品と比較するのが一般的であろうか。自動車ならば(従来製品よりも)乗り心地がいい、掃除機ならば吸引力、TVならば高画質、洗剤ならば汚れ落ち、映画なら泣ける、などなど。それらの中で最も効果的な文句が前述の「いま、売れています!」であるそうだ。

 もちろんこれは「全ての人にとって」「どんな場合でも」ということではないだろう。いくら売れているとはいっても、主に一人で乗る自動車を買う時に10人も乗れるような大型車はあまり選ばれないであろうし、ちょっと小一時間空いた時間をつぶしたいときに3時間もあるような超大作の映画は、いくら全米が泣いても見ようとは思わないだろう。

 しかし一般消費者の側が、場合によってはそういった宣伝文句につられて「いま、売れている」商品を買ってしまったり、あるいはコンクールで一位を取ったとかなんとか賞を受賞したとかで、その賞がどんなものかはわからなくても何となく権威があるような気になってしまっりしても、それは仕方のないことであろうと思う。様々な製品を作る企業の方々には是非そのような宣伝文句に頼らずとも売れる商品の開発をお願いしたいところである。

 私が今この記事を書いているのは、ただ何かのコンクール一位ということで買ってきた酒が、もちろん不味いわけではないにしろ私好みの味ではなかっただけの話である。皆さんはこのようなことのないように、それぞれご自分の意志をもって必要充分な商品を選んでいただきたい。

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