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母の刺繍

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半世紀に亘り、「雄鶏刺しゅう研究グループ」で、欧風刺繍(ヨーロッパ刺繍)に携わってきた「母の刺繍」について、「私が思うこと」を記事に書いています。 「刺繍作品」の裏にあるストーリ…
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#刺繍展

初めて、JACA(日本アートクラフト協会)に行ってみたら~

この日まずは、「ヴォーグ学園」(東京・水道橋)に、行ってみようと思って出かけた。 何故なら、「母の刺繍展」にいらしてくださった方から、「ヴォーグ学園」は、出入りが自由で、「手芸用品」や「書籍」の販売もやっているので、「入りやすいですよ~」と教えてくれたからだ。 さらに、その方が、「刺繍図書館」のような事をやるのであれば、「そこの一画を間借りできないかしら~」とポツンとおっしゃったのだ。 事前にお電話で「見学できますか~」と尋ねたら、「ご自由にどうぞ~」と聞いていた通りだっ

「ハンガリー刺しゅう」のグループLINEで繋がる~「刺繍展」の先

5月(2023年)の「母の刺繍展」では、ハンガリー刺しゅうの「作品展示数」の割合は少なかった。母の作品の中で、「ハンガリー刺しゅうの作品」は、もともと少ないのだ。 しかし、それとは反比例に、ハンガリー刺しゅうの「書籍」と「図案」、さらに「資料」は、ギャラリーに多数用意できて、そのことをインスタで告知したおかげか、思った以上に、「ハンガリー刺しゅう」をやっている方が、来てくださった。 刺繍展の会期中、日替わりで、繰り広げられる「刺繍トーク」をしながら、そのうちの何人かが、ヴ

最近、「ショック」だった事~でも、きっと「その先」はある!

母の「雄鶏時代」からのお仲間の「新田惠津子さん」は、「織り」の作品を作られる方で、書籍も多数出されている。 そして彼女は、越前屋(東京・京橋にある老舗の手芸店)で、長らく「フェリエ」という「刺しゅう教室」を主宰していた。 しかし、その「刺しゅう教室」を、昨年(2022年)夏に、閉じられた。 以前から、「もう辞めようと思ってる」とは聞いていたけれど、実際にそうなると私は、ちょっと「ショック」だった。 新田さんとの「電話」で、さらにショック! 新田さんは、今年(2023

「元おんどり 刺しゅうグループ」の方々の「感覚」とは~~第3回「母の刺繍展」

今回の「刺繍展」には、母の「雄鶏時代」の「刺しゅう仲間」の方が、4人来てくれた。 ギャラリーに足を運んでくれた方たちは、94歳になる母よりも、一回りぐらいお若い方たち、つまり、80歳前後の方たちだった。 確かに、母からしたら「若い」けれど、それなりにお歳を召して、お話を伺うと、「刺しゅう」からは離れているようだった。 しかし、皆さん、どなたも素晴らしい「刺しゅう技術」をお持ちの方たちなのだ。 みんな出来るのよ~そんな感じ 母に限らず、「(元)おんどり刺しゅうグループ

♤子ども向け「刺しゅうコーナー」を設けてみた~第3回「母の刺繍展」

昨年秋の2回目の「母の刺繍展」で、障がい児を対象に「刺しゅう」を教えてる方と出会った。 その後、「子どもを対象」に、何かやれたらイイな~と考えていた。 で、今回3回目の時に、「刺しゅう道具」をギャラリーに用意し、簡単な作業ができるようにしようと思い、「刺しゅう糸」や「刺しゅう針」を持って行った。 刺しゅう用の「枠」が無くても、出来るようにフェルトを用意した。 難しいことは考えず、25番糸の「2本取り」を輪っかにして、「4本取り」の太さで、ただ「波縫い」のようにすればイ

今回も、やっぱり「疲れた」けれど~やって良かった!第3回「母の刺繍展」

今回の「疲れ」は、前回よりも辛かった。 その「要因」は、年齢だけではなく、今までより開催日程が、1日多かったことにもあるのだ。 そして、3回はやろう!と思って始めた「母の刺繍展」だったので、「もしかしたら、これが最後かもしれない」と思うと、とにかく沢山、「作品」を搬入し、所狭しと展示した。 「設営作業」が、本当に大変だった。 「搬入作業」だけで、クタクタになった。 毎回、手伝ってくれる娘達にも、申し訳ないぐらい大変だった。 それでも、やっぱり「やって良かった!」と思

「刺繍展」を目前に、バタバタしながら、私がやった事

これまで「母の刺繍展」をやってきて、いつも思っていたことがある。 それは、来場してくださった方からの「刺しゅうをやりたいけど、どうしたらイイかわからない」という声を聞いた時、「私は、その先に繋げることが出来ないな~」という事だ。 東京・京橋にある手芸店の老舗「越前屋」で、母が「雄鶏時代」からの刺繍仲間である新田恵津子さんが、長年「フェリエ」という「欧風刺しゅう教室」を続けてきていた。 例えば、新田さんの「刺しゅう教室」に繋げられれば・・とかも考えた。 しかし、昨年の夏

第3回「母の刺繍展」お知らせ

昨年4月から始めた「母の刺繍展」ですが、 来月(5月)に、第3回を開催します! これまで、半世紀に亘り「ヨーロッパ刺繍」の作品を作ってきた母の作品を昨年から、ギャラリーで展示してきました。 今回で、ほぼ全てを展示することになります。 初期のころに作った作品を、久しぶりに目にした母は「あまり素敵じゃないわね~」と過去の自分の作品に対し、そんな感想を漏らしています。 その作品を展示するかどうか・・・・毎日、母と検討中です。 今回、展示予定の作品の中には、 1999年に「

「貴婦人と一角獣」の展示を目指す~刺繍作品を掘り起こせ!

昨年の「母の刺繍展」で、「バイユー・タぺストリー」を復元した「母の作品」を2つ展示した。 (この作品の創作背景については以前、記事を書いています。) ⇓⇓⇓⇓⇓⇓⇓⇓⇓ 展示した「母の作品」は、当時の「おんどり刺繍グループ」が、11世紀に作成され、今も現存しているタペストリーを、完全復元した作品(全長約70m)の一部だ。 この作品について、来場された方に説明すると、その方が「貴婦人と一角獣」のことを話された。 「貴婦人と一角獣」も、絵画ではなく、バイユーと同じで、布に

気が早いかもしれないけれど~「母の刺繍展」3回目の先を考える

昨年4月に、初めて「母の刺繡展」を吉祥寺でやってみて、その後、10月に2回目も開催することができた。 「刺繍展」をやろうと思ったのは、とにかく母の刺繍作品を「全部、晒そう!」というという思いからだった。 だから、まだ展示していない作品がある限り、全部展示するまでは「やらねば ‼」という思いが最初からあったし、全部展示するのに、3回はやるな~と思っていた。 私にとっての3回目の「刺繍展」とは~ 「刺繍展」では、搬入作業をして、作品を飾り、自分なりに(一時的とはいえ)一つの

◆最後まで「仕上がっていない」母の刺繍の行方 ~「第2回 母の刺繍展」で出会った人たち(その2)

2022年10月末に吉祥寺で開催した「第2回 母の刺繍展」には、リピーターの方や、初めてお会いする方たちが、たくさん来てくれて、「刺繍トーク」が弾みました。 そんな中、母の「やり掛けの刺繍」について、様々なアドバイスやサポートを頂くことが出来たのは、刺繍をやらない私にとって、大変、貴重なことでした。 「一体これ、どうするの!」私はさんざん、母に言ったのだ~ 実際に、お願いさせて頂きました。 母の刺繍には「作ろう~」と思って、途中で投げた「未完成の刺繍作品」が、けっこうあ

◆スウエーデン刺繍~「母の刺繍展」で出会った人

10月末に吉祥寺で開催した「第2回 母の刺繍展」には、リピーターの方や、初めてお会いする方たちが、たくさん来てくれて、「刺繍トーク」が弾みました。その一人一人の方から、いろいろな「刺激」を頂きました。そのことを、少しずつ記事に書いていこうと思います。 「障がい児教育」と「スウエーデン刺繡」 「わ~、刺繍だ~」と言いながら、元気にギャラリーに入ってきた二人連れ。ママと小学校高学年の娘ちゃんの親子さん。 たまたま通りかかったのだ。 「刺繍されるんですか~」と私が声をかける

すご~く疲れたけれど、楽しかった!「第2回 母の刺繍展」報告

今回は2回目ということで、何だか前回とは、色々と感じ方が違った。 一番違ったのは、「楽しかったな~」と思えた事だ。 知り合いだから見に来てくれた方(義理)よりも、作品に惹かれて観てくれた方が、圧倒的に多かったことは、自信にもなった。 そして私が、「刺繍展」を開催する「意図」に、少し近づけたような気がしている。 とにかく、新しい出会いが、沢山あった。 大きい作品の功績~「通りすがりの人」を呼び込んだ! 今回、作品を搬送するのに「赤帽」を使うことにした。そのお陰で、大き

なんとなく「刺繍図案」を「分類」~「覚書」的な記事として

2022年10月開催する「母の刺繍展」(吉祥寺・ギャラリー永谷)で「有料頒布」する予定の「母が所持している図案」が「同じ条件ではない事」について書きます。この記事を書きながら、少し頭の中を整理します。 「条件が同じではない」という事は、どういうことか~。一般的に「書店で売られている刺繍本」には、「図案」はもちろん、何色の糸を使うのか、その色がわかる「糸番号」と、どのような「ステッチ」で刺すのかという説明が書かれている。 さらに見ているだけで楽しくなるようなステキな「完成し