【ブックレビュー】2030年の世界地図帳

最近、日本中でSDGsと言う言葉が頻繁に聞かれるようになりました。
しかし私はSDGsについてこれまで全く興味がありませんでした。

今回、落合陽一さんの新刊を読んだことによって、
SDGsについて真剣に考えるきっかけを得ることができました。


  SDGsの17個の目標の中で特に興味があったのは次のものです。

 目標1「貧困をなくそう」&目標2「飢餓をゼロに」
農業のデジタル化に非常に興味を持ちました。
今後スマート農業を国家として推進させることと思いますが、
スマート農業の教育を、学校の中でどのように取り組んでいくのかに関心を抱いています。

 目標3「すべての人に健康と福祉を」
「医療×テクノロジー」に関心があります。
この分野では世界的に活躍されている杉本真樹氏のVRを使った実践が非常に興味深いです。

今後、テクノロジーと人間が協力し合うことで、
人々の健康と幸せに貢献してくれることを期待しています。

 私は現在語学の教師をしていますが、
翻訳AIがますます進化することに対して
自分の今後の立ち位置を考えさせられました。

今後、私たちの仕事は語学そのものを教えるというよりも
語学を使って、世界中の人々とつながることで
よりより世の中を作ることに貢献できる人を育成することに
注力していくことが期待されると考えています。

 またビデオ会議が、今後字幕サービスや自動翻訳が進化することによって、世界中の人々が移動しなくてもコミニケーションとビジネスを推進できるツールとして活用されます。

このようなツールがそれぞれの国の文化的な違いについてどこまで補えるのか、そして人間しかできないことが何なのかについて再考する必要があると考えます。

私がこの本の中で1番興味深かったのは
ジェレミー・リフキンの『限界費用ゼロ社会』と言う本が扱われたところでした。

 限界費用がゼロになることで、所有という概念が薄れ、
今後は共有というライフスタイルが当たり前になります。

実際、最近シェアエコノミーという言葉も頻繁に聞かれるようになりました。

共有と言う概念が当たり前になってくると、人間の意識も共有という精神性に変わっていくというところが目からウロコでした。

共有をスムーズにするために他者への共感が大切になります。
まさに、これからの社会が共感の社会と言われる所以です。

 今回の世界地図で非常に興味深かった国はアフリカです。
現在、アフリカでの携帯電話の所有率が90%超えているとことは驚きでした。
そして現在、携帯電話からスマートフォンにシフトしていること、
2021年には3G、4Gが行き渡ることになっていることに
今後のアフリカの可能性を感じることができました。

 さらにもう一つ考えされたのは、ギグエコノミーです。
既に用意されたプラットフォーム上で自分のスキルをビジネスとして展開することができます。
しかし、すでにあるプラットフォーム上では様々な制限があり、
顧客との関係性を深めることができません。

また、売り上げの手取りが数十パーセントの手数料を差し引かれるため、
裕福な生活は期待できません。

ギグエコノミーに依存せず、自分自身のビジネスを展開していくことの大切さを改めて気づかされました。

 最後に、これからの世界は集団と個人のバランス感覚が大切であることにも気付かされました。
個人の考え方と同時に他者との共感を大切にしつつ、
自分のコミュニティーをしっかり構築していく必要があることにも気づかされました。


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