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草履にも格がある。(8/1は小物半額)

先日、東京博物館の「きもの展」に行きました。
蒸暑い日にも関わらず、着物姿の方々をお見掛けして
嬉しいことでした。
浴衣から夏紬、アンティークの絽などなど
思い思いに夏の着物を楽しんでらして
やっぱり着物っていいなーと感じました。
そんな中で ちょっと気になったのが足元でした。
女性はほぼ草履。男性の中に二枚歯の下駄の方がいらっしゃいました。
美術館など静かに鑑賞する場では 音の出る下駄はNGとされています。
近くでは拝見できなかったので
もしかしたらゴム貼りの下駄だったのかもしれません。

着物や帯のように草履にも格があります。
洋服に合わせて パンプスやスニーカーを選ぶように
草履や下駄も 着物に合わせて選ぶのがお洒落です。
少なくとも お洒落着用 柔らかもの用 
袷用、単衣用、出来れば夏用と揃えたいですね。 


一番格上なのは 畳表に金銀の刺繍の入った鼻緒や
白いエナメルの鼻緒をすげたもの。
エナメルや革の台では踵の高いほどフォーマル度が上がります。
佐賀錦の草履(どうしてバックとセットで売ってるんでしょう・・
センス悪いですよね?)もこの位置に入ります。
夏ものとして一番格が高いのがパナマ台です。
パナマ台にパナマの鼻緒でもいいのですが
白のエナメルや
格調高い柄をすっきりとした色で刺繍した鼻緒も素敵です。
パナマ台でも洒落ものの鼻緒をすげる洒落ものになりますので
ご注意ください。

畳素材でも色の付いたカラス台は
洒落物限定になります。
金銀の入らない鼻緒を選んでください。

革製でパール系の色やシルバーグレー、ブロンズなどの台は
品良く大人しい鼻緒なら訪問着から付下げ、色無地などの
柔らか物から紬まで幅広く使えます。
台の幅がスリムでつま先が細いものが
足元をすっきりと品良く見せます。

歩きやすさでは 寸丸、と呼ばれる
踵の高さが1寸(役3,3センチ)つま先の丸みの大きいものです。
街着には一番です。
安定感があり 足が楽で長く歩いても疲れませんし
広めの台がボリューム感のある鼻緒を受け止めてくれます。
真綿入りにすれば さらに体を支えてくれて
安定感のある履き心地です。
一度 真綿入りを体験された方は次回も真綿入りを選ばれます。
 
下駄は 草履より格下になりますので
靴で言えば 草履がパンプス、下駄がスニーカー。
台の形や素材、鼻緒によって
合わせる着物も変わります。
船底や右近と呼ばれる 歯の無い下駄は
準草履として 絹ものにも合わせますが 
二枚歯の下駄や 踵が2センチ程度の低いもの、
白木のものは 木綿や浴衣、ご近所用です。
鼻緒も台の格によって選んでください。
 
草履や下駄には靴のような左右がありません。
鼻緒の柄ではっきり左右が違うものは 
前ツボの穴に角度をつけて内よりになるようにすげて
足指が入りやすくすることもあります。
しかし左右に差がないものの場合には
時々左右を交換して使うことで
歩き方の癖によって不均等な
踵のの減り具合や 鼻緒の歪みを防ぐ役割をしてくれます。
よそ様のお家に上がった時に
あまり歪んだ鼻緒では恥ずかしいのですものね。

足元が楽しくなると
足運びも軽くなるいような気がします。

夏は着物の素材と共に 足元の種類も多い季節。
足元のお洒落もお楽しみください。

***
じざいやは 毎月初営業日が帯揚げ帯締め半額デーです。
明日の8/1は 帯揚げ帯締めに草履も半額にいたします。
ネットでも明日の11時~ 半額になりますので
事前のチェックはこちらから。
じざいや小物通販サイト。
https://jizaiya.net/

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