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着物の汗対策と汗をかいた後のケア

夏の暑さ対策と 汗をかいてしまった後の着物のお手入れについてお話しておきましょう。

まず、暑さ対策ですが 何を着ても何をしても暑い。
でも 麻繊維は涼しさの根拠がありますので
麻を着るのが まず暑さ対策になります。

そして着替える前に部屋をガンガンに冷房しておく。
着替え中の汗が馬鹿にできないもんです。
着替えながら、胸や背中に冷えピタなどの熱取りシートを貼ったり
パウダーローションを含ませたコットンを挟んだり 
汗防止スプレーをスプレーしたり
保冷剤をガーゼに包んで忍ばせたり・・・
この頃は 防汗用グッズがいろいろ出ていますので
ご自分の汗の量や肌の状態によってお試しください。
裾よけの下には麻のステテコを履くと
内股が直接合わさらず肌がべとつきません。
 
小物で 腰紐、伊達締を麻にするとかなり楽です。
伊達締は コーリンベルトが使えるなら幅が狭い分涼しいですね
帯板、衿芯も夏用のヘチマやメッシュのものがあります。
帯枕もヘチマに替えると軽くて涼しく通気性もあります。
そして半衿。これがポリだと汗も吸わず 衿元が暑いので
麻や木綿、正絹等の天然素材にしましょう。
 
着付けも少しゆったり目に風の通り道を作るような気持ちで。
衿も抜き加減にすると背中に風が入ってきます。

帯も枕を使わない銀座結びや 半幅帯だと背中が楽です。
 
最後に一番効くのが
「暑くない!」と声を出して自分に言い聞かせること。
私には これが一番効果的です。

いくら暑さ対策をしても 暑いのは暑い。
建物や乗り物はクーラーが効いていていますが
途中の歩き部分はどうしても汗になります。
汗をかいてしまったら・・・おうちに帰ってからのお手入れについて。

汗は一見無色透明ですが不純物を多く含んでいるので
後々のシミや黄変の元になります。
汗が付きやすいのはまず、衿山です。
これは半衿でだいぶ防げます。というかそのための半衿ですね。
しかし脇や帯下は防げません。
他には座っていると膝裏にも意外と汗をかくものです。
また汗をかいた顔や首筋を触るので袖口も汗が付きやすい部分です。
汗シミは水溶性ですから揮発性の洗剤での丸洗いでは落ちません。
麻や木綿の着物でしたら自宅で水洗いできますが
絹ものですとそうもいきませんし
毎回洗いに出すのではお金がかかります。
絹の着物に汗が染みてしまいましたら
シミになる前に自宅でケアをしておきましょう。
ただし、単衣の着物に限ります。

まず、出先が戻ったらいつものように着物ハンガーに掛けて
体温と湿気を飛ばします。
よく洗って糊を落し、乾かした手ぬぐいか木綿の生地を2枚用意します。
一枚をテーブルかシーツなどを敷いた平らな場所に手ぬぐいを敷き、
その上に着物の汗が付いた部分が乾いた手拭に当たるように置きます。
もう一枚の手ぬぐい(木綿)をぬるま湯にひたして固く固く絞り、 
汗の上から軽く叩きます。
下の手ぬぐいに汗を吸わせるようにするのがコツです。
決してこすってはいけません。
絞った布を畳みなおしながら きれいな部分で繰り返し汗の上からトントンと叩きます。
ある程度叩いたら輪しみにならないように 
周りをぼかすようにしながら手早く叩きましょう。
最後は乾いた布で中心から外へ向かって叩いて
水分を吸い取るようにします。
このときもこすらないように。
 
後はもう一度ハンガーに掛けてよく乾かします。
仕舞う前に当て布をして軽くアイロンをかけておくと万全です。

汗に限らず、湿気のある状態でしまうと生地が傷む原因になります。
保管はかならず良く乾燥させてからにしましょう。
しまう時に 包む風呂敷やたとう紙が湿気ていると台無しです。
マメに(2,3年に一度)交換しましょう。


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