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自在化身体・自在化技術って何?

JIZAIEは、「すべての人が時空を超えて働ける世界へ」をミッションとして掲げています。このミッションを達成するためには、今まさに研究開発が進んでいる自在化身体・自在化技術を世の中に浸透させることが必要不可欠と考えています。

そもそも、みなさんは、自在化身体・自在化技術という言葉を聞いたことはありますか?

このnote記事では、自在化身体・自在化技術という言葉の意味をわかりやすくまとめました!ぜひ最後まで読んでいただけると嬉しいです。


💭「自動化」と並立する概念として誕生した「自在化」

ここ数年、自動運転やロボット、AIなどの技術が急速に進化しており、私たちの身近なところでも、家事などの作業を機械やロボットが肩代わりしてくれる「自動化」が増えています。

機械による「自動化」と並立する概念として、 東京大学 先端科学技術研究センターの稲見昌彦教授 (※1) が「自在化」を提唱しています。

「自在化」が目指すのは、人間が本当にやりたい作業に集中できるようにすることです。面倒な手続きや単調な作業は機械やコンピュータに任せ、人間のやりたいことを自由自在に行えるようになります。自在化によって、私たちはより自由に、よりストレスなく行動できるようになると期待されています。

身近な自在化の例として、文字入力時の「漢字変換」や「予測変換」が挙げられます。
これらの技術が先回りして候補を表示することで、ユーザーは望みの漢字や熟語を選ぶだけで、思い通りの文章を執筆できます。文字入力や調べものの手間をコンピュータが減らしてくれるので、書きたい内容に集中できるわけです。将来的には、頭で「空を飛びたい」と考えたときに、身につけたロボットが即座に起動して、自由自在に空を飛ぶことができるようになるかもしれません✨


※1 稲見 昌彦 プロフィール
東京大学 総長特任補佐・先端科学技術研究センター 副所長 / 教授
東京大学大学院工学系研究科博士課程修了 博士(工学)。電気通信大学、慶應義塾大学等を経て2016年より現職。自在化技術、人間拡張工学、エンタテインメント工学に興味を持つ。米TIME誌Coolezst Invention of the Year、文部科学大臣表彰若手科学者賞などを受賞。超人スポーツ協会共同代表、情報処理学会理事、日本バーチャルリアリティ学会理事、日本学術会議連携会員等を兼務。著書に『スーパーヒューマン誕生!人間はSFを超える』(NHK出版新書)、『自在化身体論』(NTS)他。

🤖身体の制約を技術の力で支援する自在化技術

自在化技術とは、簡単に言えば、機械やロボットを意のままに動かすことで、自分のしたいことを実現できる技術です。

2017年、稲見昌彦教授が国の研究推進事業の一環として「JST ERATO 稲見自在化身体プロジェクト」を立ち上げ、自在化身体技術の研究を開始しました。ERATOは科学技術イノベーションの創出を狙った国の制度で、文部省傘下の科学技術振興機構が大規模な研究費で独創的な研究開発を促進しており、2千人近くの候補者の中から研究総括を選んでいます。1981年に発足した創造科学技術推進事業を前身とする歴史あるプログラムです。

自在化身体プロジェクトは、人の身体や行動をシステム的に理解し、技術で拡張した身体を自由自在に動かすことを目指して研究を進めてきました。知覚、脳、ロボティクスなどの様々な分野の研究者が集まり、VR・ヒューマンアシスティブロボット・ウェアラブルコンピューティング・神経科学・機械学習等などの技術を活用しています。

例えば自在化の考え方を応用した研究プロジェクトの一つに、「Fusion」があります。離れた場所にいるロボット操作者とロボットアームの装着者が共同作業をすることができます。カメラを通して空間を共有した操作者がロボットアームを操って、あたかも同じ場所にいるかのように装着者を手伝います。いわば2人が「合体」して、自由自在に行動できるわけです。以下のリンクから動画をご覧いただけます。
https://www.youtube.com/watch?v=Nrc7gH6dydw&feature=youtu.be


👥自在化身体の5つの形態

「自在化身体プロジェクト」では自在化には5つの形態があると定義しています。それぞれの形態に必要な要素技術を研究し、すでにその一部を実現しました。自在化技術の進化は現在も続いており、技術と人が融合することで、身体の制約を超えて自由自在にやりたいことができる未来が、すぐそこまで迫っています。

①超感覚(感覚の強化)
②超身体(物理身体の強化)
③幽体離脱・変身(心と身体を分離して設計)
④分身
⑤合体

自在化身体技術の浸透を後押しするのは、仕事や社会の変化です。昨今のコロナ禍は、リモートワークツールやVR/AR技術の発展によって、私たちの「身体」の範囲を再定義しました。現代人の身体の範囲は、生まれ持った肉体だけに限らず、自由自在に操作可能なロボットや、バーチャル世界でのアバターの身体なども含みます。

自在化身体技術の進展によって、複数の身体を同時に操り、大勢の仲間と1つの身体を共有することもできます。私たちは物理空間とバーチャル空間を自由に行き来しながら、幾多の身体を自由自在に使い分けて、効率的に仕事を進め、生活を何倍にも楽しむことになるでしょう。


👀最後に…


最後まで読んでくださってありがとうございます!
JIZAIEでは自在化身体技術を搭載した、リアルタイム遠隔就労支援プラットフォーム『JIZAIPAD』を開発しています。
『JIZAIPAD』を使うことで、自分の身体が拡張したかのように、いつでも・どこでも・誰でも自由自在に働くことができる。そのような世界の実現を目指して、私たちは日々活動していきます。

自在化技術・自在化身体について「理解できた!」「参考になった!」という方は、ぜひ投稿へのいいねと記事のシェアをお願いいたします✨それでは次の記事でもお会いしましょう👋



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