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6.ライブどころじゃ

大学病院の整形外科を紹介された。ナビを頼りに高速を飛ばして病院へ向かった。さすが大学病院‼︎ 駐車場からして広い。受付には朝一の予約なのに患者さんでいっぱいだった。

受付を済ませて整形外科の待合室で待つこと2時間。予約はなんだったの?と小言をブツブツ。

そして待ちくたびれた頃にやっと順番がやってきた。診察室へ通されるとPCに映された私の脊髄を見るなり、

これは整形外科だけでは診断できません

と言われた。
どういうこと?

脳神経外科の先生にも見てもらいます

え⁉︎  ただの炎症じゃないの?
不安な気持ちがよぎってきた。

そして整形外科から脳神経外科へ移動し直ぐに診察室へ入った。また同じようにPCには脊髄が映されていた。

検査入院になりますが家族の方は一緒に来ていますか?

え! 何、何!
入院って⁉︎ 私が⁉︎
年末に福山雅治のライブがあるんだけど… ましゃに会えないのー‼︎

私「先生東京までライブに行けますか?

先生「しばらく行けなくなるから行って来てもいいですよ。

しばらく行けないって何⁉︎
どういうこと?

それから疑われる病気について聞かされた。私はライブどころではないことにやっと気づいた。

後日談、このライブチケットは息子に取られることになる。そして息子に会うたびに「生の福山雅治はかっこ良かったー」と冗談めかして言われ続けることになった。ちぇっ‼︎

帰りの車では涙が次から次へと溢れて止まらなかった。不安で胸がいっぱいになり、忘年会で泊まりに出掛けていた夫へ電話を入れた。

私、ちょっと大変な病気かもしれない。検査入院だって。

…。



7話目へ続く…


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