10.手術
手術前の検査も終わり手術前日、先生から手術の詳しい説明があった。
脊髄にできる腫瘍は厄介らしく、運良く脊髄の外側にできていれば摘出できるが、内側だったら取れるだけ。神経を痛めれば障害が残るかもしれない。先ずは腫瘍が良性か悪性かを調べるのが今回の目的だった。
先生が数人集まって深刻そうな面持ちで説明を受けたが、医者はリスクを話さなければならないもの、と都合の良いように解釈して、それほど深刻に受け取っていなかった。
また、大事なところで笑えないポカ癖発動‼︎
そこは受け流しちゃダメでしょ‼︎ってツッコミが入りそうだ。
人を疑わないと言えば聞こえは良いが、テレビショッピングで勧められたら直ぐにポチって失敗するタイプだ。そのくせして何度も繰り返すからショップサイトのブラックリスト入り確定‼︎ という流れになる。
そして翌日、手術が行われた。
全身麻酔で数秒で眠りに落ち、数時間後HCUで目が覚めた。
結局、腫瘍は脊髄の内側で、神経と絡み合っていた。そのため生検用に少し摘出し、残りの腫瘍は私の体に残されることになった。
数日後、検査の結果が判明した。腫瘍は幸いにも良性だった。ほっと胸を撫で下ろした。
しかし私の足は以前のようには動かなくなっていた。
11話目へ続く…
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