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46.生きるってお金が掛かるのね

私が介護保険を使い始めたのは、約5年前のこと。

当時、陽子線の治療を最後に積極的治療は終わった。退院してきた頃は、脊髄に手術で取りきれなかった悪性腫瘍が、半分残っていた。診断はガン末期ということだったらしい。

しかし、当の本人はガンのことなんて全く気にもせず、ただ動かなくなった脚のことで頭がいっぱいだった。こんな抜けた患者なので、転院を繰り返したが、どこの病院でもはっきりと告知されることもなく、現在の病院へと引き継がれてきた。

なぜ私がガンの末期だったと気づいたかというと、介護保険の更新のときだった。

私の年齢で介護保険の適用になるということは、いくらガンでも末期でなくては対象にならないと知った。

幸か不幸か末期と診断されていたガンが寛解状態まで良くなっていた。そのため近々介護保険の適用にならなくなる。もちろん〝幸〟と思わなければバチが当たる。

しかし、介護保険の対象外となると、今まで受けていたサービスが使用できなくなる。そして、障害者としての福祉制度を利用することになるらしい。

そこからが問題だ。福祉制度になると私が使いたいサービスはどれも所得制限で利用できない。全額自己負担になると月35万円程。

利用できないくらい所得があるならいいじゃないと言われそうだが、納税もそれなりの額を納めているのに、福祉制度が利用できないってなんだか納得がいかない。

逆に納税しているのだから利用できる権利があるのでは……?満額なんて欲張りなことは言わないが、せめて納税した分くらいは返金になってもいいのでは……?

と愚痴しか湧いてこない!

大谷さんくらいの所得ならば、気づかない小銭程度だろうが(小銭にもならないか、ハハハ)、私にとっては結構な金額。

どうにかしてーーー!!

65歳まで待つしかないのーー(´༎ຶོρ༎ຶོ`)
それとも仕事辞める!?

本末転倒な選択になっている気が…


47話目へ続く…



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