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【毎週一篇/詩やエッセイをご紹介】心地良い記憶に浸りたいあなたへ

こんばんは!自由丁スタッフの髙野です。

今日は、日中急いで外を歩いていたら少し汗ばむくらいの暖かさでした。
半袖で歩いている人も見かけましたが、夜はまだまだ涼しくなりますね。
窓を開けて心地よい風を感じながらこちらを書いておりますが、皆さんはいかがお過ごしでしょうか?

さて、本日も「自由丁今朝の落書き」より一篇の詩やエッセイをご紹介していきます!


今週の一篇『旅光』

もうしばらく
ここに居る

それもいいよと
そんな気がする
海の気配

煌めいて
波打ち際に手を引かれ
時が過ぎる

綺麗な小石を見つけて笑う
風がさらう声のいくつか
レンズに収める青と日差し

大勢から逃れ
やがて緑の木々と喜び
澄んだ空の抜け道と遊ぶ

心地のいい声
優しい人との会話
梅の彩り
木々の香り
子供たち

微睡みながら
眺めていた空模様
桜の木
夫婦の仕草
そぞろ歩き

肩を寄せ合い
誰からともなく交わした言葉
笑い合い飲む土地の味わい

身体を
心を
通り過ぎた旅路
これまでのこと

幾度となく
眠り目覚めて尚
胸に残る光の記憶
空の気配
山の温もり

ただ美しく
この先も照らしておくれと
旅路へ祈る
これからのこと

ただ温かく
灯火を数え吹くように
笑みと共にと願う
今日のこと

自由丁スタッフからのコメント

今回ご紹介した一篇、いかがでしたか?
私は、旅先での澄んだ空気を思い出すような一篇だったなぁと感じました。

日に照らされて煌めく海や、生い茂る緑の木々たち、広々とした青空。
緑の木々や青空に関して言えば、普段の生活の中でも目にしていないわけではないのですが、思い浮かべたのはこれまでに少し足を伸ばした先で見た景色たちでした。

きっとそこで過ごした時間も空気も、全部ひっくるめて味わいながら見たからこそ、しっかりと残っていた記憶なんだろうなと思います。
旅先から帰ってきたら時間と共に忘れてしまう景色たちだったとしても、こうして何かのきっかけで思い出して、何度でもその景色を味わえたらいいですよね。
旅先での記憶を遡っていたら、早速自然の中へ出かけたくなりました。笑

皆さんはどんな景色を想像したでしょうか?
あわよくば、その記憶に優しく包まれながら眠りにつけますように^^

自由丁今朝の落書きについて

自由丁今朝の落書きは、自由丁オーナーであり、詩人・エッセイストの小山将平が書く言葉たちです。

ご紹介する作品は、あなたの気持ちにそっと寄り添ってくれるような詩だったり、思わず一緒に唸ってしまうような日頃の考え事を綴ったエッセイだったり。
内容は様々ですが、何気ない日々の他愛ない時間を愛でるような、ほっと一息つけるような文章が多いです。

数分でお読み頂けるものなので、ちょっとした休憩時間に、待ち合わせの合間に、眠りにつく前に、ぜひ。

▼これまでの作品や最新作はこちらからお読み頂けます!

最後に

こちらの記事では、一週間のうちに書かれた「自由丁今朝の落書き」を、スタッフのコメントと共にご紹介しています。

一緒にあれこれ考えてみたり、ただぼーっと読んでみたり、お気に入りの一篇を探したりして頂けたら嬉しいです!
「こんなことを思った」「この言葉に共感した」などの感想をシェアして頂けたらさらに大喜びです。ぜひフォローもよろしくお願いします^^