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Serious Game(シリアスゲーム)に関する研究作品②-博物館におけるARゲーム

今回紹介したいのは、AR解説ゲームがユーザー体験に対する影響を調査する研究です。この研究は前回紹介した「オレンジの絆」とほぼ同じ時期の研究であり、先輩がリサーチ方法とゲームデザインを担当して、私がゲーム開発を担当しました。
最近、展覧会や博物館で、ARをよく見えます。例えば、ARを利用し、好きなキャラクターと写真を撮ったり、ポイントを集めたり、会場で宝探したりことができます。今回は、以下の二つのARの特徴を注目して、ゲームを作りました。

直感的に情報を得ること

ARを利用すると、直感的に情報を得ることが可能です。「モナリザの微笑に眉毛がないのはなぜですか?」という疑問を例として説明します。モナリザの微笑の解説を聞くと、最初から聞くことが必要です。解説の文字を見るでも、多くの文字の中に眉毛に関する情報を探すことが必要で、時間がかかります。しかし、ARを利用すると、すぐに目の近くに眉毛に関する情報をもらえると考えます。

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ARで直感的に情報を得ること(モナリザの微笑はいらすとやから)

従って、今回のAR解説ゲームを作るときも、直感的に情報を提供することを注意しました。

インタラクティブなモデル

モデルを何か操作すると、より多くの情報をもらえます。基本的な移動、ズーム、回転により、展示品をじっくり観察できます。また、モデルの特徴やユーザーが興味ある点を考え、より面白いインタラクションで情報を提供できます。例えば、今回はレーモンのモデルを指で切るというインタラクションを作り、果実の断面に関する情報を提供します。

レーモンのモデルを指で切ると、果実の断面を見えます。断面に興味ある点をクリックすると、その点に関する説明を見えます。

ゲームのゴールとゲームプレイ

  • レーモンの品種を認識すること。レーモンの絵をスキャンし、絵から出るモデルを操作します。

  • 植物標本を認識すること。植物標本をスキャンし、出るバーチャル拡大鏡やノードやカメラを操作します。

作り方

レーモンと植物標本のARマーカーを識別するのは、Vuforia というツールを利用します。ARプラットホームが多いですが、Vuforiaは Unity で利用でき、便利で、モデルの操作も自由です。近年、Unity のAR Foundationもますます発展しています。いまなら、AR Foundationを利用するも便利かもしれないと思います。
モデルの操作はC#で書きます。主に以下のAPIと方法を利用します。

  • 3Dモデルの操作:RayCast、Touch

  • 解説の文字と音声:コルーチン

  • バーチャルカメラ: ReadPixels

  • バーチャル拡大鏡:複数のカメラ、シェーダー

  • ゲーム記録: StreamWriter(研究の便利のために外部ファイルに記録します)

バーチャル拡大鏡の様子。カメラ1は移動しません。カメラ2は拡大鏡と移動し、ズームインします。そして、拡大鏡のレンズのシェーダーを書き、カメラ2の画面を反応します。

結果

この研究の結果はAPMAR2019で発表されました。
興味があったら、ぜひチェックしてみてください。もし、何か質問やコメントがあれば、教えてお願いします。

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