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トラウマを和らげるためにできること

初めまして

深森慈雨(ふかもり じう)です。

普段は、東京都内でトラウマケアを中心としたセラピストをしています。
このノートでは、自分の仕事のこと、夜見る夢についての分析、ドラマや映画のこと、などなどを書いて行きたいと思っています。

少しでも読んでくださった方のお役に立てたら幸いです

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第一回目は、自分でできるトラウマへのセルフケアについて。

“トラウマ”というと、シビアな出来事による傷つきを思い浮かべる方が多いと思うのですが、
例えばニュースの報道を見て、気持ちが重苦しくなったり
自分自身のことでなくとも、なんだか悲しい気持ちになったり。
そういうのも、小さなトラウマを受けたサインだと思うのです。

どうしてこれを書こうと思ったか、というと
今、自分自身が「トラウマのセルフケアが必要だな」と思っているから(^^)

このところのニュースとかが、地味に自分の心と身体に影響を与えていたのだと思うのですが
普通に仕事もしているし、ご飯も食べているし、笑ってもいるけれど

・なかなか寝付けない
・イライラする
・気持ちの一部分が沈んでいる感じがする
・ご飯や甘いものを食べ過ぎてしまう
・ドラマを見ることをやめられない

私の場合は、こんな”症状”が出てきます。

寝付けないとか、イライラっていうのは、自律神経系がやられて
交感神経優位になっちゃうんですね。
心拍数が上がったり、血圧が上がったり・・・

テンションが上がる、という人もいるけど
私の場合は神経がたかぶり、呼吸が浅くなり、
体が常に緊張している感じ。

トラウマに関わるセラピストとはいえども、自分自身もこんな症状が出ることがあり
そんなときは、自分自身を地味にケアします。

私が使うトラウマケアはいろんなバリエーションがあります。
これから少しずつご紹介していきたいと思うのですが、
実はいちばんやっていることは、ほんの1秒でできるものです。

それは、呼吸法。
ゆっくり鼻から、酸素を頭の上まで届けるような気持ちで吸い込み、
1秒止めて、ゆっくり口から吐き出す。

たったこれだけ、です。

クライエントさんの中には、パニックをしたときにわーっとなってしまい
呼吸すらどうしたらいいか!と言われるのですが、
その時は数を数えてもらいます。
1、2、1、2、・・・というように。

大切なコツは、ずばり、【目を開けること】
目を閉じていると、自分の記憶や感情などに飲み込まれてしまいがちだからです。

私自身も、ひどいトラウマを受けた後、
いてもたってもいられないような感覚で、
苦しい時がありました。

そんな時、ともかく目を開けて、数を数える・・・ということをよくやっていました。

好きなラジオや音楽を聴いたり、好きなドラマやyoutubeに集中することでやり過ごすこともいい方法でしょう。
(聴くもの、見るものは、自分が楽になれるような内容を選んでくださいね)

呼吸が良いのは、どんな場所でも、どんな時間でもできて、
しんどいところからちょっと落ち着くために、1秒でできることです。

もう一つ、1秒でできること。
それは、自分に優しい言葉をかけてあげることです。

自分の手で、自分の肘を抱えながら
「大丈夫だよ」とか「それでいいよ」とか、「ゆっくりね」とか。

自分がほっとできる言葉、自分にOKを出す言葉をつぶやいてみましょう。

時々、クライエントさんの中に、「自分で自分に優しい言葉をかけることができない」という人がいます。
ものすごーい、シビアなトラウマの中で生き抜いてきた人に多い傾向です。
次回は、そんな人のためのケアを書いてみたいと思います。


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