見出し画像

医療費控除とふるさと納税の誤解 ~まず、相手のレベルを確認 a039

いよいよ確定申告のシーズンが始まりました。
この季節によく聞かれる質問と裏に潜む問題がある2つについて書きます。基本を理解していることを前提に話を進めると残念な結果に終わります。

1.質問「確定申告をするのですが、医療費控除のやり方がわかりません。病院や薬局の領収書をすべて集めないといけないのですか。」
→ここで、医療費控除をうけるため、10万円(所得200万円以下は5%)の話や、人別病院薬局別に集計して一覧表をつくる話をする前に確認すべき事項があります。
◎確認事項:①所得税を払っていますか。払った医療費が戻ってくるのではなく、払った所得税が戻ってくるものです。源泉徴収票の源泉所得税額の欄に数字が書いてありますか。書いてなければ、所得税を払ってないので、戻ってくる税金(所得税)もありません。②確定申告するのはなぜですか。退職が理由であれば、源泉所得税額の欄に数字があっても、還付されますので、例えば全額還付されれば、戻ってくる所得税もありません

2.質問「確定申告でふるさと納税の申告をしたいのですが」
→寄付金控除の話や確定申告が大変なら5か所までなら、今年はワンストップ特例制度を使う方法があるといった話をする前に、
◎確認事項:去年どこにふるさと納税しましたか→すると確定申告でふるさと納税をしたい(=去年はしていない)と言われる。そこで、去年内にしないといけないことから説明することになります。
※これに似たもので質問「ふるさと納税をしたいので限度額が知りたいのですが」があります。→ネットで「ふるさと納税 限度額」で検索すればという前に、◎確認事項:今、限度額を知っても今年の収入がわからない時点でふるさと納税すれば、(寄付額が限度額を超えて)自腹になる可能性がある。12月の賞与が出なかった等、予想した所得より少なければ、多くの寄付をすることで、自腹になる可能性がある。

個人所得税の確定申告は毎年申告して慣れている人から、全くわからないけど税金が戻ってくるらしいとかやらないと損するとか言う話をきいてやってみたいと思う人まで、知識と経験の幅が大きいので、相手の話をよく聞いてレベルの確認が必要です。

確定申告の質問を受けたら、まず、「確定申告は初めてですか。何回目ですか。」「これまで申告した所得は何所得ですか」と確認すれば、対応のレベルを初心者~中級~上級者に分けることができます。
相手の質問に答える前に、本当は何が聞きたいのか理解していないとお互いが不幸になります。

#気づいたことを書きました 。note 61番目の記事です。
読んで頂き、スキやフォローも頂き、ありがとうございます。
2023年2月18日
#確定申告 #医療費控除 #ふるさと納税#実用力 #仕事に役立つ #実用的に使いこなす能力 #みんなに幸あれ


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?