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簿記3級が先か経理就職が先か a007

簿記3級経理事務への就職が話題に上ると、必ず出る質問があります。
「経理事務に就職したいと考えていますが、簿記3級を持っていません。取得してから、求人募集に応募した方がいいですか」
私からの回答。「経理事務の仕事をしたこと(実務経験)があれば、簿記3級はなくて良いと思います。これまで経理事務をしたことが全くないのであれば、簿記3級があると自己PRがしやすくなると思います。」
これまでのnoteでも書いていますが、簿記3級は簿記検定実用力があれば取得できますが、経理事務に必要な実用力は十分ではありません。
個人的には、「簿記3級を取得」すれば「経理事務で会計ソフトへの入力ができ、月次決算資料が作れる」能力の証明になれば、よいと思っています。少なくとも試験範囲に消費税を含めないと実務対応は無理です。

経理事務の必要な資格に簿記3級があるのは、仕事で仕訳をOJTで教えるのが手間だからだろうと思います。少なくとも仕訳、借方、貸方がわからないとは言えません。採用されるときに簿記3級程度が条件なので。「この領収書レシート、通帳を会計ソフトに入力して」と言ったら、「はい、わかりました」と言って入力し、「終わりました」と言ってくれることを望んでいると思います。年1回の「しいくりくりしい」がわからなくても、「貸倒引当金」がわからなくても、多分支障ありません。一方、減価償却を含む、固定資産(車両)の買換えはできないと多分困ります。売掛金、買掛金の振込手数料の取扱いも知らないと困ります。

そこで、最初の質問に戻ります。「簿記3級を勉強しつつ、就職先を探して下さい」。検定試験を受けて受かったらラッキーです。落ちても気にせず、就職先を探して下さい。正社員は難しいでしょうから、パートで実務経験を積みましょう。実務経験があれば、簿記3級はなくてOKです。会計ソフトに入力ができれば、派遣も可能かもしれません。

簿記3級の簿記実用力を上げるため、商工会議所標準の会計ソフトがあるといいなあと思います。消費税(税抜き、税込)が設定でき、仕訳帳入力で、総勘定元帳、月次決算(試算表)、決算整理仕訳、貸借対照表、損益計算書ができればよいので、できそうです。青色申告会と商工会議所で、フリー会計ソフト対決をしてもらえれば、どんどん良いものになるかもしれません。商工会議所が会計ソフトを作って、そのデータをそのまま青色申告個人所得税申告ソフトに読み込ませるようにしたら、いいなあと思います。まあ、時代はfreeeとかMFクラウドとかなんでしょう。

ネット試験になったのだから、会計ソフトを使った試験もできそうな気がしますが、採点が大変なのかもしれません。会計ソフトにすると、MOS検定のようにソフトのバージョンアップで更新しないといけなくなる気がします。それは簿記検定には適さないと思います。会計ソフト検定になってしまうのでしょう。転記とチェックマークを捨てた簿記3級がどこまで簿記を貫くのか今後が楽しみではあります。

就職した際に必要な実用力について書いています。note 25番目の記事です。毎日書いて、読んで頂く方も少しずつ増えて、感謝です。スキやフォローも頂いています。モチベーションアップします。ありがとうございます。
2022年12月5日
#資格 #就職  #実用力 #仕事に役立つ #実用的に使いこなす能力 #就職活動する人に幸あれ  #経理事務  #簿記

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