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酒井透

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(さかい・とおる) 東京都生まれ。写真家・近未来探険家。 小学校高学年の頃より趣味として始めた鉄道写真をきっかけとして、カメラと写真の世界にのめり込む。大学卒業後は、ザイールやパ…
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#神社

【写真家・近未来探険家 酒井透のニッポン秘境探訪】青森県五所川原市の「謎の小学生教祖」

 人里離れた山道を進んで行くと、噂に聞いていた「神社」が現れた。鳥居の周りは雑草で覆われ、その奥には、如来の描かれた石碑が立ち並んでいる。そこから境内へと続いている参道の向こう側は、昼間だというのに薄暗い…。  鳥居の手前には、使われなくなってから長年経っていると思われる物置小屋のようなものが残されていた。その傍らで拾った木の棒を使って蜘蛛の巣を払い除けながら進んで行くと、立ち現れたのは、拝殿のようなものだった。すでに廃墟状態になっているこの建物の中にあったのは、ボロボロに

【写真家・近未来探険家 酒井透のニッポン秘境探訪】埼玉県秩父市の「ジャランポン祭り」

死者が一気飲みで泥酔する  埼玉県秩父市の下久那地区でとっても痛快な祭りが行われている。その祭りの名前は『ジャランポン(別名:葬式祭り)』。  長年、3月15日前後の日曜に行われているこの祭りは、すべてがテキトーだ。”生きている人”を”死者(生き仏役??)”に見立てて、大僧侶役のおじさんがお経をあげる。ところが、このお経はデタラメ。まったく何を唱えているのか分からない。伴僧役の人たちが叩く鐘や太鼓の調べもイイカゲン。位牌もあるが、戒名は『悪疫退散居士』というフザケタもの~