9.11から20年
米国では本日未明にかけて、アメリカ同時多発テロから20年の追悼式典が開かれ、バイデン大統領やオバマ元大統領が出席しました。
アメリカの3大ネットワークのひとつ「ABCニュース」が、YouTubeにて式典をライブ中継していましたので、少し観ていました。
遺族の方達が犠牲者の名前を1人づつ読み上げている様子を見て、非常に複雑な思いを抱きました。
2001年9月11日当時、当時5歳の私は小学校に上がる前だったと記憶しています。
同年4月に公開された映画「名探偵コナン 天国へのカウントダウン」が好きで、ツインタワービルが舞台だったため、よく高層ビルやツインタワーなんて言葉が気になっていました。
そんな折、朝起きていくと母が新聞やテレビを観ながら、「ツインタワーが燃えてる」と教えてくれました。
私は映画の話かと思いテレビを見ると、なんだかやけにリアルで、テレビの中の大人たちの様子を見るに、「あ、これは現実なんや」と思い至りました。
物心がついてから、この日起きた出来事は大変なことで、多くの方が亡くなったことを理解し、同時にこの事件の背景や詳細を詳しく知りたいと思うようになりました。
当時はまだインターネットは普及していませんので、新聞やテレビが情報源でしたが、繰り返し映される世界貿易センタービルの映像を見て、戦慄したのを覚えています。
21世紀最初の年にあれほど象徴的な事件があったのかと、今となっては思います。私も大人になり、世界の見え方も情報の獲得手段も大きく変わりました。
アメリカが正義だと思っていましたが、世界はそう単純ではない。実際、先日も世界最強のアメリカ軍が、慌ただしくアフガニスタンから撤退する様子を見て、不思議な気持ちになりました。
あの事件以降、多くの人命と資金を費やして、かの国は何を得たのだろうか、と。
今では歴史の1ページとなっていますが、現実に起こった出来事ですし、遺族にとっては決して過去の話ではない。
一方で、アメリカ軍が無実の市民を誤爆したなんてニュースも流れていて。
復讐が産むのは復讐だけなんだろうな、と虚しさを感じます。
あれから20年。月日の重みを感じます。
私たちは日本という平和な国に住んでいますが、この平和も無償じゃないし、いつ崩れるか分かりません。
この国の平和に感謝しつつ、冷静に世界を見つめる視点が、より一層求められていくと思います。