うみねこのなく頃に~Stage of the golden Witch~ Episode2

柳さんとみた!
柳さんから見ませんか?というお誘いの連絡があったので大喜びで見たんだけど、見終わった頃には我々は一体何を見せられていたんでしょうか……?という気持ちになっていた。
前回結構しっかり孤島ミステリやってたよね!?
もちろん面白かったんだけど、その上でね。

今回ステージがかなり広くなっており、音質も良くなっているように感じられた!見やすかったです。
にも関わらず広い舞台の中右代宮家の人たちは相変わらず肩と肩が触れ合いそうな距離でみぢみぢ食事会をしていたので爆笑してしまった。あのみぢみぢ食事シーン好きです。
ターンステージの関係上仕方ないんだろうけど、そこは変わってないんかいという。

そしてこれは前回にも言えることだけど、やっぱりプロジェクションマッピングパワーって本当にすごい。
舞台って基本的に背景を変えるのが難しいので必要最低限の物を置いて、あとは観客の想像力に任せる部分が大きいんだけど、プロジェクションマッピングは背景をそのまま投影できちゃうので没入感がすごい。
そして今回ベアトリーチェとバトラの「嘘ではない言葉は赤くなる」システムでその威力が遺憾無く発揮されていた。あの演出にはたまげた。
原作がゲームなので舞台では表現しづらい真実の文字は赤くなる演出を、細い幕を張ってそこに文字を投影しちゃうんだもんな〜!この演出を舞台に取り入れるの、本当にすごい。あの場面は文字ありきだもんな。
そしてその細い幕にバトラががんじがらめにされる演出は特によかった。ベアトリーチェの真実の言葉のせいで身動きが取れなくなっているのをわかりやすく表している。メタと舞台の境目という感じ。

そして致死量の平成で溺れそうになった。
前回もヒロインにセクハラをするバトラと暴力ヒロインのジェシカに平成を見せつけられて圧倒されていたけど、今回の比ではなかった。
文化祭のシーンのジェシカの平成あるある「早口言葉のようなアニメ系ソング」に比べれば、何も……
あまりにも難しい曲すぎるのであれを毎ステージ歌っているジェシカのキャストさんは本当にすごい。
あの曲、アニメとかで使用されているのかな?
歌詞に「リア充」と入っているのがふわっと聞こえてリ、リア充!死語になったリア充じゃないか!元気にしていたか?と卒倒しそうになった。そういえばリア充爆発しろとかいう言葉が流行った時代だった。
ミニ丈ベアトリーチェの衣装もニーソを履いており、ニ、ニーソ………となった。平成は絶対領域とか流行りましたよね。今は時折萌え系コンテンツで目にする以外ほとんど見ないな。
ニーソがボーダーだったのはハロウィン意識なんだろうか。

今回ベアトリーチェは最初から最後までがっつりいたな〜!これで存在を否定するのは無理よ。しかも前回と違ってかなり多くの人がベアトリーチェを目撃していた。
エピソード1は存在が匂わされた末にエンディングでちょこっと出てくる感じだったので今回の思い切りの良さにはびっくりした。ベアトリーチェはいるんだ……

冒頭の6人殺されるシーンでは前回顔をめちゃくちゃにしていたため遺体のすり替えトリックができた点を踏まえて、今回はモツを引きずり出したぞ〜!とやっていて、ここの可能性を潰したのか!たしかに!今回もミステリ楽しめるぞ!と思っていた。
最初はそう思っていたんですよ。

ベアトリーチェ、デコルテや背中にラメを纏っており、それが舞台の照明を浴びてキラキラしており、お綺麗でありました。
柳さんがいっていたけどロングドレスベアトリーチェと超ミニベアトリーチェは同一意識かつ同一存在なんだろうか?あの着替えの頻繁さは謎が多い。
とりあえず少年少女の恋愛を引き裂きたいリョナバトエン趣味の魔女様ということはわかった。それ以外は何もわかりません。

今回はかなり紗音メインで話が進んでいったね。
紗音の真名(?)がサヨであることもわかった。真名って何?紗音って名前はなんなの?なんでみんなそのシステムを知っているの?

ジョージに恋して恋される紗音のキューピットになるベアトリーチェ、あら〜と思っていたら引き裂かれる人たちを見たいだけだった。まぁそうですよね……
今回はベアトリーチェパワーでジョージと紗音ちゃんが付き合うことができた上で順調に距離を縮めていってからジョージが紗音ちゃんにプロポーズしたのでかなり真っ当な流れだった。
いやまぁテンポは早いけど、2人の境遇上急ぎたくなるのもわかるし……いやでも紗音ちゃんまだ16歳だが……いやでも早く結婚するに越したことはないのか……?
そもそもこの2人が結婚するためには駆け落ちしかないんだろうけど……
前回のジョージが様々な過程をすっ飛ばしすぎていたため、かなりまともに見えた。

そして前回は仄めかされるだけで終わったジェシカと嘉音の関係性もガッツリと描かれていたね。
しっかりアタックするジェシカと、そのジェシカのことを好いてはいるけれど自分は家具であるという責任と自覚が自分を縛り付けているせいでその気持ちには答えられない嘉音……
ここの関係性はかなり不憫。嘉音もジェシカのこと好きなはずなのにな〜
家具って一体なんなんだ……

前回から何度も繰り返される「僕たちは家具」の家具って何?と思っていて、今までは人格を持つことすら許されないくらいこの家で使用人として真摯に働けという比喩だと思っていたんだけど、今回でどうやら何か違うらしいぞ……ということが判明した。
なぜなら嘉音くんが突然腕から剣を生やしたから。紗音ちゃんも手からビームを放てるらしかったから。
あそこ衝撃すぎて動揺しかなかった。私たちは今回もミステリだと思って見ていたんです。本当なんです。

誰も周回ありきという特殊演出があるミステリ作品で“煉獄の七杭”が出てくるなんて思わないでしょう。
いや煉獄の七杭って何!?!?!?!?!?!?!?!?!?!?

夢かと思った。夢が現実を侵略しつつあるとしか思えなかった。だってあまりにも急に出てきたから。
突然作品変わったかと思ったよ。
というかあの牛執事たちも突然出てきたけど何?Twitterに回ってきた舞台の写真の執事がやたら多いなとは思ってたんだけど、当たり前のように出てきたよあの人たち。

見終わってからもずっと煉獄の七杭って何?と思っている。
家具含めて煉獄の七杭も地獄から召喚されしものなの?家具って金蔵の黒魔術の召喚物なの?
なんで七杭の方々は突然出てきたの?なんでベアトリーチェはあの方々を召喚したの?相手が家具だから対抗手段が煉獄の七杭しかないの?煉獄の七杭すら何かの比喩なの?実在しないの?
わからないよ……何も……………

今回もローザさんとマリアの関係がかなり悲惨だった。
魔女なんかいない、魔女の話はやめて!と言って娘を殴るけど、殴った後は魔女に負けてしまったの、ごめんなさい……と自分の虐待を魔女のせいにして泣きながらマリアを抱きしめて謝るローザ。
殴られて、ママ、早く戻ってきて!いつものママに戻って!魔女に負けないで!と泣きながら言うけど、もう一つの人格では母親をその程度の存在であると見下しているマリア。

おそらくマリアって同じ歳の子供に比べて発達が遅れていて、その上であの「うー!」っていう幼い口癖と変わった趣味があるので普通の母親でも結構心配な子だと思うんだけど、それが右代宮のチクチク家系の子だと相性があまりにも悲惨。
ローザさんって常に兄姉から見下されて育ってきているし、実家に行くたびにチクチク言われるし、父親も出張と言いつつほとんど家に帰ってこない状態のようだし……
結果虐待に繋がってしまう。
これは決して虐待を肯定するわけではないんだけど、あの状況だとセラピーとかを受けない限りはローザさんは八方塞がりだよな〜と思う。でも1980年代にそんな気軽に通えるようなセラピーがあったとは思えないし……うん……

右代宮家の生き残った女はみんなライフルを扱おうとする。そのライフル扱えるの!?奪われる心配とかない!?と思っていたけど、今回は後半その心配は消え失せた。
なぜならスナイパー・ローザだったから。
あの女、娘に弾リロードさせてライフルをの弾を百発百中で当てるんだよ。しかも片手とかで撃つんだよ。
もうあのチクチク言ってくる兄姉たちと縁を切って凄腕の殺し屋スナイパーとして生きていきなよ。
その方が娘もローザさんも絶対幸せだよ。

今回バトラが全然出てこないので全然出てこないな〜!と思いながら見ていた。
前回に比べるとかなり後の方からの参戦だったね。
バトラと父親の関係性、まだかなり謎が多いな。父親はバトラにかなりフレンドリーなんだけど、バトラは実の母親が原因なのか父親であるルドルフに対して距離をとっているように見える。
でも父親、自分の会社が傾きかけているにも関わらず無根拠で社員に俺がなんとかする!って言ったり、キリエさんに財政難のことを伝えていなかったりしたので、バトラが父親を嫌う所以はこういうところにあるのかもしれない……と思った。
一か八かの大博打である父親の遺産を手に入れない限りは会社の経営を立て直すことができないの、もう会社としては終わっているのでは……?

バトラ、親戚が殺されてもなお「この屋敷にいる親戚や使用人たちを疑いたくない」かつ「魔女の存在を決して認めたくない」という信念の持ち主なのでこの物語が繰り返される限りはずっとしんどい。
だって相手は煉獄の七杭とか出してくるんだよ!?煉獄の七杭だよ!?魔女とかの次元じゃなくて想像の範疇をゆうに超えているでしょ。そんな存在。
魔女・トリックをどうにか人間の仕業にこじつける推理をするという流れがかなり斬新だった。
でも結果的にそれは親戚の誰かがその犯行をした証明に繋がってしまう……

その間で苦しんだ結果、今回は魔女の存在を認めざるを得なくなり魔女堕ちしてしまったシーンはかなりセクシーだった。
9歳の女の子に頭を撫でられ慰められるバトラ……

ベアトリーチェがバトラのネクタイを掴んで引っ張っていたシーンでネクタイが首輪のように見えてかなりセクシーだと思っていたけど、まさか鎖首輪をつけて全裸お散歩バトラが見られるとは思わないじゃないですか。
いやなんか、脱ぐらしいとの話は聞いていたんだけど、あんな屈辱的な極みみたいなシーンで脱ぐとは思ってなくて……
多種多様な尊厳凌辱が見られる作品、うみねこのなく頃に。

でも最後ローザに兄姉たちを食わせようとするベアトリーチェのシーンでマリアがローザに「私を美味しく食べて!」と言うんだけど、そこにすかさず登場したバトラが「それは10年後俺に言ってくれよな!」と言う場面でワ………!となってしまった。マリアは今9歳ですよ。アウト!

今回金蔵は死ななかったけど最後までかなり謎だった。何してたの!?
ベアトリーチェを望んでいたことしかわからなかった。しかもなんとなく周回の記憶があるような言動をしていたよね?謎が多い男……
というか右代宮家の娘息子たちの性格がとにかく悪いの、絶対金蔵の育て方のせいでしょ。どんな育て方したら関係性最悪の子どもが4人もできあがるんだよ……

バトラもベアトリーチェと対決しているイメージ上(?)のバトラは周回の記憶があり、実際のバトラ(?)は周回の記憶がないっぽいのでこの辺も複雑。

今回は波瀾万丈だったけど楽しかったな。でもやっぱり謎しかない。もしかして最後までこんな感じで謎しかないのか……!?
謎って、明かされるの……!?
どうなっちゃうんだ……!?!?!?

エピソード3が楽しみです✌️

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