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あなたの感じた「痛み」こそ本物だから

「実は私、心療内科に通ってたんだよね」
「私、鬱があって通院中なんだ」
「親から虐待を受けていたんだ」
「手首を切ってしまうんだ」
「DVを受けていた過去があります」

今まで何度も多くの人に、
多くのことを打ち明けられてきて
私はごく少数の人が、
私に話して下さっているんだなと感じていた。
でも、最近感じるのは
「もしかして実は
皆それぞれの何かを抱えているんじゃないか」
ということ。
自分が知らないだけで、
いつも元気に笑っているあの人も
何かを抱えていたり、
経験して今があるんじゃないかって。

私自身も精神を病んでしまった過去がある。
毎日胃痛と頭痛に悩まされて出勤しては
トイレで涙を流す日々。
でもそんな状況でも
「私だけ何でこんなに普通の人が
乗り越えられるものを乗り越えられないの?」
なんて考えつつも、
「病院に行く人はもっと辛い人、
それに軽症だとは言われたくない」
と心療内科に行けなかった。

最初は、自分はそんな経験をした
"少数派"の人間だと思っていた。
精神を病むなんて、きっと
そんなに無いことなんだろうと思っていた。
それだけ自分は中途半端に弱いんだと、
自分にレッテルを貼り続けていた。

でも大なり小なり、
皆傷つきながら生きている。
悩みながら、
時に自分を信じられなくなりながら、
必死に懸命にしがみついて生きているんだ。
何にも悩まずに、
幸せに平穏に生きている人よりも
そういう人が多いんだって事実に
意外と気づかずにいたんだ。

だから、もっと誰かに話せばよかった。
病院にだって行ってよかった。
誰かに「生き辛い、助けて」って
涙を流してよかったんだ。
分かるよ、って。
こういうことが辛いよね、
私たち頑張っているよねって、
もし誰かと励まし合うことが出来たなら。
目の前の景色は変わっていたのかもしれない。

人間は、自分というフィルターを通してしか
外を見ることが出来ないから。
他人と幸不幸すらも比べてしまう。
私はあの人より恵まれているから
「辛い」とか言っちゃいけない、なんて。
「辛い」と判断するのは、
紛れもなく自分なのに。

みんな頑張っているから頑張らなきゃ、
じゃなくて
みんな辛いから辛いって
言葉にしていいんだよ、ってこと。
案外、みんな分かってくれるし、
分かろうとしてくれるんだよ。

どうせ誰に話しても理解してもらえない、と
自分で心の扉に鍵をかけた、
過去の自分に言ってあげたい。

大丈夫、分かってもらえるよ。
あなたはあなたのままで
あなたの感じたことを吐き出していいんだよ。

そして今悩んでいるあなたへ。
あなた自身のSOSが何より本物だから。
何とも比べず、卑下せす、何よりそのSOSを、辛さを信じて行動してください。
分かってくれる人はたくさんいるから。

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