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アメリカ企業での退職届

アメリカではやめるのは簡単です。雇う方も雇われる方もat willでいつでも理由なしに解雇、辞職できます。大人の常識として2週間のいわゆる2weeks noticeが薦められますが解雇の場合は即日退社、レイオフは1ヶ月程度の猶予になりますでしょうか。雇うのにはずいぶん大変なんですけどね。結婚とは逆でやめるのは至極簡単です。

アメリカでは one on oneと言って週一くらいでマネージャーとミーティングをします。これは仕事の進捗状況だけでなく色々なことを話す場です。だいたいこの機会を使って仕事を辞めることを伝えます。コロナ禍のでは退職願もオンラインミーティングで伝えました。伝えることは感謝と辞める日にちくらいです。そしたらマネージャーがHRに連絡してくれて、HRからコンピューターや会社のバッジの返却について指示があります。あとは保険がどうなるとか、使ってない有給はどうなるとかは会社のハンドブックに書いてあったりします。最後に退職日前にEXITインタビューと言ってHRと今後この会社どうしたら良くなるかなんて話したりします。私の場合は特に会社に不満があるわけでもないので少しの会話で済むでしょう。

今回に限っては私の直属のマネージャーも辞めたばかりでまだ新しいマネージャーが決まっていませんでした。なので1回しか話したことないSVPに止めると伝えました。

私の経験上、やめる旨を伝えたのちは忙しいか、全くやることないかのどちらかです。私はこれまで大体プロジェクトの区切りを見てノーティスを出していたのでいつも後者です。コロナ前ではチームで軽いお別れ会をしたりしました。まぁランチ行ったり、ちょっと飲みに行くくらいです。アメリカでも勤続年数が長いと会社持ちでお別れ会やったりします。

アメリカでは多くの人が3-4年でに転職します。だから同僚の誰も引き止めないし、むしろどこに転職した?紹介してくれといった雰囲気になります。実際私も前職は元同僚の職場に転職しました。次も元同僚がいます。こちらは偶然だったのですがインタビューに際し元同僚がいたのは大いに助けになりました。

会社からは多少引き止められます。新しく人を雇うのはお金も時間もかかります。カウンターオファーと言って給料を上げてくれたりもします。私は一度カウンターオファーを受けて止まることにしましたがうまく行きませんでした。結局一年後にやめました。

しかし実際なかなか社員を引き止めておくことは難しいです。優秀な人ほど転職します。IT企業などはベネフィットと言って日本で言う福利厚生を充実させたり、社員の成長のための学びの費用を払ってくれたりします。その中でも一番大きいのは会社の株式を権限付きでもらえることです。自分で買うやつもあります。ストックオプションですね。貰うやつは4年分もらって毎年一年分づつ自分のものになります。これは一年たたないで退職するとともらえないので会社に留まるモチベーションになります。今の会社では一年経たずに辞めるのでその分は諦めることになります。入社した時300万円分だった株がのが今日の時点では77万円に下がっています。なので転職した方が特になってしまいました。

私はこれまでなかなかストックでいい思いをしたことはないです。最初の会社は86ドルから3.3ドルまで下がりました。入社した時には四年経ったらマンション買えるとおもったのですが結局腕時計です。

通常年の昇給は2-4%です。自分のレベルが上がる昇級は18ヶ月はかかります。それが転職だと10%ー20%は給料が上がります。役職も上のやつを直接狙えます。転職する方がずっと早いんですよね。転職活動はしんどいですが、効果的でもあります。

コロナ禍でずーーとリモートだったのでやめるにしてもあまりなんだか実感が湧きません。思えば入社してからもずっと転職活動続けていたようなものでした。この半年たくさんインタビューしてきました。

明日で今の会社は終わりです。コロナ前は会社に行ってデスク片付けて、プリントものシュレッダーにかけてとかやりました。明日はスラックでToday is my last day..で終わりです。なんだかあっけない。


今日が最後だったのですが5時になった途端システムから締め出されました。普通は時差も考慮してもう少し余裕があるのですが。おかげでToday is my last dayさえ言えませんでした。なんだかドライね。

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