Jirosawa

リアルな52歳のオッサンを書いていこうと思う。

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  • 50の手習、サックスを吹く

    50歳を間近に突然サックスを吹き始めたおじさんの話。

  • しばいぬとオレ

    しばいぬとオレ。そんなに犬好きでなかったオジサンがどんどんしばいぬにハマっていくお話(実話)

最近の記事

50の手習、サックスを吹く 第5話

2回目のレッスン日もあっという間にやってきた。モチベーションは相変わらず高い。今日はどんなことを教えてもらえるだろう?教育はやはり教えてもらう側の気持ちを如何に高めていくかが大事だということを改めて認識する。 教室に入ると、パンク先生の毛先がピンクになっていた。そして我々生徒は先週同様のメンバーだ。前回教えてもらった通りにサックスをセッティングし、音出しをする。『ド』以外も出してみたりして、さりげなく…いやまあまあ大胆にアピール兼ウォームアップをしてみた。しかしパンク先生は

    • 50の手習、サックスを吹く 第4話

      サックスを手に入れた。念願のSELMERだ。手にしただけですでに上手くなった気がする。間違いなく気のせいだ。 実際手にして分かったことは、サックスといっても色々なパーツが分かれている。大雑把にいうとサックス本体、ネック、マウスピース、リード、ネックストラップ。これらを合体連結させれば、サックスの出来上がり。眺めるだけで、うっとりだ。しかし、これで満足してるわけにはいかない。 と言ってもズブの素人のアラフィフおじさん。当然の如く、サックス購入時にHow To 本も購入した。

      • しばいぬとオレ 〜ハチ編〜 その3

        ハチは毛が抜けまくる以外は健康であることが分かった今、ハチが見窄らしく見えても特段気にしなくなった。ただ、真冬なのにピンク色の地肌が見えているのが気の毒なくらいであった。 そんなある日、嫁さんがケージの中にいるハチと遊んでいると、 「ハチがダンスしてる?」と嫁さんが言うのである。 ダンス?果たしてそんなことができるのだろうか?と思っていたら、二男がそれを見て、 「母さん、それ、いわゆるマウンティングってやつだよ。」 と冷たく言った。嫁さんは一瞬何のことか分からなかっ

        • 50の手習、サックスを吹く 第3話

          そろそろサックスを手に入れるのか? いや。まだ買わない。もう少しだけ寝かせる。 次はアメリカに出張に行った。ウチのアメリカ本社はシカゴ近郊にある。故にシカゴには最低年に2回は行く。そこに日本人の駐在員が数名いるのだが、その中に私より20歳若いJumpeiという若手社員がいる。彼と晩飯を食ったりする時があれば、お互い漫画好きということもあり、必ず彼の”オススメ漫画”を聞くようにしている。彼のオススメ漫画は私と趣味が合い、面白いのだ。 「Jumpei、最近のオススメ漫画は?

        50の手習、サックスを吹く 第5話

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        • 50の手習、サックスを吹く
          5本
        • しばいぬとオレ
          5本

        記事

          しばいぬとオレ 〜ハチ編〜 その2

          ハチはかなり薄い茶色のしばいぬだ。そして子犬なのにほとんどはしゃぐことなく、大人しい。言い換えれば、毛色もさる事ながら存在感がほとんどなく、色々な意味で”薄い”のだ。しかし、これはこれでいわゆる『かまってちゃん』的な犬よりは飼いやすい。ロッキーも『かまってちゃん』タイプではなかったが、要所では激しく吠えたりして、体の大きさも合間って存在感たっぷりであった。ハチはロッキーとは明らかに違い、それがとても新鮮である。 あまりにも静かにケージにいるもんだから、こちらからかまいに行く

          しばいぬとオレ 〜ハチ編〜 その2

          50の手習、サックスを吹く 第2話

          体を動かすことが好きだ。 若い頃からテニス、ゴルフ、スキーとスポーツばかりやってきた。しかもどれも結構本気でやってきたのだ。私を知る人間は例外なく私のことをスポーツ野郎と思っている。そんな私が突然「サックス吹きたい」と嫁さんに言ってもにわかに信じてもらえない。さすが私の嫁さんだ。よく分かってらっしゃる。 私は「やりたい」と思っても、その衝動を一度寝かせるようにしている。これは飽きっぽい性格がゆえ、自分の本気度を探るためだ。本気度が低ければ、一度思っても「あ、やっぱやらなく

          50の手習、サックスを吹く 第2話

          50の手習、サックスを吹く 第1話

          10年以上前から「サックスを吹きたい」と嫁さんに言ってきた。きっと冗談だと思っていたのだろう。だが、意外と本気だったのだ。 意外に思うかもしれないが、音楽と私の人生は全く接点がなかったわけではない。 最初の接点は、小学校の時ピアノを習っていたことだ。ピアノ自体は好きでも嫌いでもなかったが、先生がヒステリックな人だったからピアノを弾くことよりもその教室に通うことが本当に嫌だった。何とかして辞めなくては…子供ながら真剣に考えていた。遊びで左手を骨折したときは、「これでピアノ教

          50の手習、サックスを吹く 第1話

          しばいぬとオレ 〜ハチ編〜 その1

          クリスマスの少し前、ハチが我が家にやってきた。 名前はたぶんオレがつけたと思う。ハチといえば『忠犬ハチ公』が頭に浮かぶが、直感的に名付けた。 少しこじつけるのであれば、 ロッキー(初代しばいぬ)→ナナコ(ムスメ)→ハチ 6→7→8(ハチ) ちなみにナナコとロッキーでは、ナナコの方が歳上なので、やはりこじつけである。でもハチはハチなのだ。 ハチが我が家の新メンバーに加わり、オレの中で確実に遂行しなければならないミッションがあった。それはヒエラエルキーの改善だ。犬は家族を順位づ

          しばいぬとオレ 〜ハチ編〜 その1

          しばいぬとオレ 〜ペットロス編〜

          溺愛していたからこそなんだが、ロッキーが亡くなってから嫁さんの落ち込みが酷い。まあ無理もなかろう、時が解決してくれるだろうと思っていた。 リビングでテレビを一緒に見てるときに、ふと横を見ると嫁さんの頬に涙が伝っている。ロッキーのことを思い出しているんだろう。あまり思い出さないようにした方がいいよと言うと、 「だってしょうがないじゃん!ロッキ〜!!」 と言って、また泣く。毎日一緒にいたロッキーがいない。寂しい、悲しい。 その通りなんだが、しかし、この状態はいつまで続くんだ

          しばいぬとオレ 〜ペットロス編〜

          しばいぬとオレ ~ロッキー編~

          その訃報を聞いたのは、インド、ムンバイの郊外にある表面処理メーカーの経営者と昼食するためにレストランに入ってすぐだった。 ロッキーが死んだ。 アメリカにいる長男からのLine電話だった。 「母さんが泣いてるから電話してあげて。」 インドに向けて出発する前日、嫁さんからロッキーのお墓を作って欲しいと頼まれた。そしてオレはシャベルを持って庭に出て墓穴を掘った。ロッキーはオレが出張から戻ってくるまでもたないかもしれない、それほどロッキーは衰弱していた。 この夏、人間で言う

          しばいぬとオレ ~ロッキー編~