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しばいぬとオレ 〜ハチ編〜 その2

ハチはかなり薄い茶色のしばいぬだ。そして子犬なのにほとんどはしゃぐことなく、大人しい。言い換えれば、毛色もさる事ながら存在感がほとんどなく、色々な意味で”薄い”のだ。しかし、これはこれでいわゆる『かまってちゃん』的な犬よりは飼いやすい。ロッキーも『かまってちゃん』タイプではなかったが、要所では激しく吠えたりして、体の大きさも合間って存在感たっぷりであった。ハチはロッキーとは明らかに違い、それがとても新鮮である。

あまりにも静かにケージにいるもんだから、こちらからかまいに行く。むしろオレが『かまってちゃん』になっている。ただ会いに行けば、ハチは喜んでくれる。とても良い子だ…うん?待てよ、なんか毛が抜けてきたぞ。しかもかなりの量だ。これは病気なのか?何かのアレルギーなのか?いずれにせよ心配な抜け方だ。そして何よりも今は真冬だ。今から毛が抜けてどうするんだ、ハチ。

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上の写真は、ハチお散歩デビューの時の写真。

「行かない!」

と主張するハチ。かわいい…。しかしそれよりも抜け毛がひどい。ひど過ぎる。人間だったら、真冬に下着で外にいるレベルだ。そして首輪がなかったら、むかし学生時代に北海道の空知川の川岸で遭遇したやせ細ったキタキツネにしか見えない。ハチ、キミはどうなってしまうんだ?

調べると、犬はだいたい年に2回、春と秋に換毛期を迎える。が、このときまだ新年開けて早々だ。もはや素人目に見ても病気確定。正月明けにオレの幼馴染がやってる動物病院へ行って診察してもらった。

「うーん、単なる換毛だね」

え?というレベルの診断結果に驚きとともに安心した。ハチは健康らしい。ただ彼の体内時計はどうやら狂ってるようだ。正常だとしても、生後3ヶ月で禿げるのは早過ぎるぞ!

とまあ、ハチが来た当初から換毛問題はあったのが、3歳になった今でもハチの体内時計は相変わらず狂っている。が、それ以外は健康なしばいぬである。

つづく

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