本当の意味でのウィズコロナ

『ウィズコロナ』という考えですけど、どうも多くの人が勘違いしているようです。
ウィズコロナが意味している事は、新型コロナウイルスで毎年数万人が亡くなる状況を健全な社会だと受け入れようという意味に理解している人が多いのです。もしかしたらこの言葉を考えた本人すら勘違いしているかもしれません。

「どんだけバカやねん。」

と私なんかはつい思ってしまうのですけど、まずはウィズコロナはそういう意味ではないと理解をした方がいいでしょう。

地球上の生物、例えばライオンとか象を想像してみてください。
そのライオンや象と人間は共存できないでしょうか?

「ライオンを駆逐しなければ人類は滅んでしまう。」
「象をすべて抹殺しないと人類の半分が死んでしまう。」

などという考えを持つ人はまずいないと思うのです。
ライオンは人間を襲って殺してしまう事がありますし、象だって人間を踏み潰す事のある生き物です。でも、彼らの存在が人間の脅威だとは感じないのではないでしょうか。

ライオンや象は日本にはいません。
だから、イノシシや熊なんかに置き換えて考えてみてもいいかもしれません。私は、以前に山をドライブしていたら1mを超えるような巨大なイノシシに遭遇した事があります。ちょっと山にはいってゆけばイノシシぐらいなら割と簡単に見かける事ができる訳です。ちなみに、イノシシは襲われるととても危険な生物で、たまに襲われてなくなった人の話を聞いたりしますね。

イノシシやライオンが我々の脅威になりえないのは生息する地域が重なっていないからです。
もちろんそれは人間の営みだったり努力だったりの結果、境界線を作ってきたのでそうなっている訳ですけどね。ウイルスだってそれと同じで境界線を築いてゆけばよいのです。ただ、ウイルスの場合は、生息域が人間の体内であるという事で理解が難しくなるのかもしれません。

ウイルスなんかと共存できるはずがないと思ってしまうのは仕方がないかもしれません。
でも、実際、我々は多くの細菌やウイルスとずっと共存してきたのです。そして共存することによって進化、発展してきたという言い方もできるのですから、今回の新型コロナウイルスだって共存できるだろうと考えています。

実際、私達の体内でのウイルスとの境界線の作り方といったってそれほど難しい事ではありません。

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