ザ・リーディング【コミュニケーション編】：自己是認欲求を満たし、類似性をみつけよう

心理学的にいうと、自己是認欲求（じこぜにんよっきゅう）という心理が人間にはあります。

■自己是認欲求

簡単に言うと、

【自分を認めてくれる人を好きになる】

という心理です。「認めてくれる」と表現すると、ちょっと想像しにくいのですが、要するに「誉めてくれる」ということです。

誉められて喜ばない人間は、まず一人もいません。
お世辞とわかっていても、嬉しいものです。

自己是認欲求は、自己肯定欲求（じここうていよっきゅう）とも言われ、誰でも自分を認めて欲しいと思っています。
自分をプラスに評価して欲しいし、自尊心を満足させて欲しいと思っています。

他人の評価以外に、この欲求を満たすことはできません。
よって、この欲求を満たしてくれる他人を、人間は求めているわけです。

なので、この「自己是認欲求」を満たしてくれる人がいれば、その人と一緒にいたいと思うのは当たり前です。
いつも自分の自己是認欲求を満たしてくれる人がそばにいるのですから、その人が異性なら、恋愛に発展しない方がおかしいということになります。

ビジネスの場であれば、その相手をパートナーに選びたくなります。
誉めれば、相手は、あなたを好きになるということです。

心理学でいう「好意の称賛・非難実験」の結果をみてみましょう。

初めは、関心なさそうにそっけなく接しておいて、ある日を境に好意的に接すると、あなたに非常に好意を持つようになると言われています。
ですが、これはちょっとテクニックがいると思いますし、誰に対してもが可能とは私は思えません。

単純ですが、とにかく最初から好意的に接していく方が無難です。
気になる異性がいて、話す機会があるなら、なるべく好意的に、そして誉めてあげるようにコミュニケーションを取ってみてください。

■類似性をみつける

コミュニケーションを図るときにまず、行うことは共通の話題を探すことです。
すぐに人と仲良くなれる人は、必ずそうすると思います。

しかし、コミュニケーションが苦手な人は、相手との類似性を探すことをしない人が多いです。
コミュニケーションを苦手とする人は、他にもいろいろ問題点があるのですが。
そもそも、相手が異性だと緊張してうまく話せないという人も要るでしょう。

緊張はしないのだけど話す話題がないということもあるでしょう。
いろいろな原因が重なってコミュニケーションが苦手になるわけです。

類似性を探せないタイプは

・自分のことばかり話してしまう
・冗談ばかりいう
・相手があきているにもかかわらず話し続ける

基本的に、関心があるのは【自分のことだけ】なのです。
冗談ばかり言う人は、相手を面白がらせようということばかりに集中してしまいます。
結局、相手に関心をもっていないということです。

自分は明るく楽しい人間なんだということを伝えたいのです。
明るい人は友達をつくりやすいという先入観にとらわれ、自分を明るい性格なのだと相手に認識してもらいたいだけなわけです。
その冗談が面白ければまだ許せますが・・・。(笑)

コミュニケーションというのは【いかに相手に関心を持つか】という点が重要です。
そして、「わたしは、あなたに関心があるのです」ということ伝える能力でもあるのです。

類似性を見つけることが、いかにコミュニケーションに役立つのか。

【類似性や共通性を確認した瞬間、心のガードは緩み安心する】
と心理学では考えられています。

そして類似性は、その数が多いことよりも、類似度の深さが影響します。
類似性を深く深くさぐっていきましょう。

それを会話で行います。
話題がないという人は、類似性を見つけるための会話をすればいいのです。

見つけた類似性に関することを、話題として話していけばいいのです。
このやり方が非常にうまいのが、放送が終了してかなり経過していますが、「笑っていいとも」でお馴染みのタモリさんでした。

毎日、違うゲストと楽しい会話をしていくあの話術はホントに素晴らしいです。
ゲストにもしゃべらせて、なおかつ自分もしゃっべて周りを笑わせる、やはりプロだなと思いました。

興味関心のあることが似ていいるカップルは長続きするという心理学の研究結果もあります。
同じ趣味を持つ事は、恋愛を深める早道といえます。

同じ趣味を持つ。
興味を持つことが似ている。

このような場合、自己是認欲求をも満たしてくれるという点にお気づきでしょうか。
共通点があるということはあなたを認めてくれるのと同じです。

相手も、あなたと同じ考えや気持ちをもっているということです。
あなたを、肯定し、同意してくれているということですね。

そして心理的報酬という考えが心理学にありまして【心理的負担を軽くするように行動する】のが人間です。
類似性のある人と一緒にいることは、あいての心理的負担を軽くしているのです。
心理学上ではコミュニケーションの定義は次のようにされています。

【自分が何を伝えたかではなく、相手がどう受け取ったか】

いかがでしょうか。

自分だけが一方的に話す事はコミュニケーションとは言いません。
これでは二人の距離は縮まりませんので、もし心当たりあるのであればすぐに改善しましょう。