仲良し犬のブルース(歌詞)
アリスです テレサです
いつもいっしょにお散歩
今日はアリスのリードを
口にくわえ歩くテレサ
仲良し犬のブルース
仲良し犬のブルース
妹(いもと)のアリスです
お姉ちゃんテレサです
おもちゃ隠しゲームでは
アリスに譲る 神テレサ
仲良し犬のブルース
仲良し犬のブルース
ドイツ生まれアリスです
カナダ生まれテレサです
海ではしゃぎすぎるテレサ
波打ち際 怖いアリス
仲良し犬のブルース
仲良し犬のブルース
黒いお目めアリスです
茶色いお目めテレサです
水まきシャワー好きテレサ
見てるだけのアリスです
仲良し犬のブルース
仲良し犬のブルース
【仲良し犬のブルースの解説】
ラヴェルの『亡き王女のためのパヴァーヌ』を聴くと、アリスとテレサと過ごした日々のことを思い出す。とても物悲しい曲。なんでこんなに悲しく美しい曲ができるんだろう。
私たち夫婦は、王女アリスとテレサという愛犬と十数年を過ごした。引っ越しも一度経験した。滋賀県の庭の広い家に引っ越したのは王女たちのためだった。
二人とも霊園で葬儀を行った。テレサが先に逝き、その二年後にアリスが逝った。あれから十年が経った。晩年を思い出すのはつらい。老いること、体の自由がきかないこと、痛み、悲しみ、それは生物共通の苦痛のような気がする。
晩年は思い出さないようにしている。そっと蓋をしてぎゅっと縛って、二度と開けないようにしている。
みんなが元気だった頃、庭や公園で遊んだ。海にも行った。アリスとテレサとの遊びはすべて妻が考えた。おもちゃ隠しゲーム、庭でシャワーの水を追いかける遊び、他にもいろいろあった。
それらを思い出す。そのなかで二人の王女のキャラクターが動き出す。
そして今もまぼろしとしてその辺りをいつもうろついている。
この歌は、亡き王女たちのためのブルースです。永遠のまぼろしのための。
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