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これは優しさじゃなかった

久しぶりに帰省した地元は町並みが変わっていました。
新しいお店ができたり、前あった建物が無くなっていたり。
どんどん発展している様子をみると人口が増えてきたのか?と思ったけど調べてみたら減っていました。笑
きっと人口増加をしたいからもっと住みやすい街にしようとしているんでしょうね。

実家に帰ると相変わらずの両親。
おしゃべりな母とリビングでうたた寝する父。
私と弟が家を出てから、2人だけの自宅にしては大きすぎると感じた家をリフォームするそうです。
話を聞くと減築するわけではなく、断熱材をしっかり入れて暖かい家にしたいらしい。

両親が余生を過ごすのは長くても20~30年。
その時期を快適に過ごせるように、キッチンやお風呂まで新しいものにするとのこと。
今年の冬の寒さはさすがに堪えたようで、断熱材をしっかり入れるだけでなく床暖房やヒートショックのことまで調べていました。

母はショールームでもらった大量のパンフレットを広げて見せて、本当に楽しそうに家の話をしてくれました。

ポストに入っていたもの

ふとパンフレットをみて思い出したのは、自宅に届く各住宅メーカーの大量の住宅見学会の案内やパンフレット。
私たち夫婦もマイホームを考えているので、各住宅メーカーの見学会などに何度か足を運びました。

その後自宅には様々な案内のパンフレットが届くようになりました。

正直あまりにたくさん来るので中をしっかり見もせずに捨てることが多かったですが、夫くんは「担当の人に送らないでくださいって連絡しておく」と言いました。

私は「え、言える?」と聞きましたが、夫くんは「全然言える」と。

「担当の人だって送る面倒が減るし、資源の無駄だし。いらないですといった方が親切」と。

私には無かった発想でした。私はパンフレットが送られてくることに対して、「担当者は自分の商品を買ってほしい、そのためにパンフレットも毎回準備してくれている。パンフレットを送らないでと言ってしまえば担当者は買ってくれないとがっかりしてしまうのではないか」と思っていました。
それはあくまで私なりの担当者への気遣いでした。

たしかにパンフレットをいつまでも送り続けられてもその商品を買わないつもりでいるなら逆に失礼。ですが、私には断った時の担当者のがっかりする様子を想像すると断ることを遠慮していまい、いらないパンフレットをもらい続けるという道を選択してしまうのが私でした。

つい先日も電話で新しい保険のご案内ということで、興味のない保険の案内をただダラダラ聞いているということがありました。それも「この電話、何人の人にかけているんだろう。中にはすぐに切られたり、怒鳴られたりしているのかもしれない。ちょっと話を聞いてあげた方が親切かな」という思いで、一通り話を聞いて相談してみますということで電話を切りました。

いわゆる断れない人間です…。
そしてあくまで相手のためと思っているということ。

断るという親切

夫くんも仕事先で断ることをためらった時があったそうです。ですが上司に「相手のため、そして自分たちのためにきっぱり断らなければいけない時がある」と教わったそう。

私は心のどこかで、「断って嫌われたり嫌味を言われたりするのが怖い」と思っているのかもしれません。もはや相手のためではなく自分のためですね。

私が休職前のころも同じようなことが言えます。
やりたくない仕事をやってあげている。積極的な姿勢を見せないと周りの人の雰囲気が悪くなる。そうして自分の気持ちを押し殺して周りのためと思っていました。

ですが、やりたくないことをやっている雰囲気は伝わったのでしょう。結局雰囲気が悪くなってしまいました。周りの人からすれば、やる気が無くて今後いつ辞めるかわからないような人に教育する時間を割くより、やる気があって仕事を続けていく人に教育する時間を割いた方が職場のためになります。
私はやりたくないから仕事できません、と断ること(辞めること)が出来なかったことで、適応障害で急に職場に来なくなる、という結局周りに迷惑をかけてしまう結果になりました。

断る練習

私はまだ、「相手のために断らない」というような思い込みがまだあるように感じます。ですが、断ることは自分にとっても相手にとってもメリットが多くあることに気づかされたエピソードでした。

こういう事こそ、実際に断ってみても全然問題なかったとか影響なかったという結果になりがちな気がします。
私のように深く考えてたよりも実際は簡単なことだったりします。

断るというのは自分が進みたい道を突き進むということ。全部を断るのではなく、自分の進みたい道に合うことはどんどん取り入れていく。
断ることで効率的に自分の目標や理想に近づくということです。

夫くんは断るのが上手です。
たまに、「え、そんなにきっぱり言っちゃって大丈夫?」と少しハラハラしたりする場面も何度かありました。
でも今考えれば、それも相手のためだし自分のため。
そして何より時間の短縮と効率的な方法です。

私はまだ断ったりすることが苦手、ましてやきっぱり言うことはできません。
でも、断る力は身に着けることができるそうです。
断るレベルを下げて、小さなことから断る。それから断り方を学んでいく。

私は「断る」ということをプラスにとらえて、断る練習をしていこうと思いました。

#思い込みが変わったこと

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