詳しい感想もないけれど
本を読みながら、いろんなことを発見したり、予想したり外れたり、驚いたり感激したりしたはずなのに、読み終わったらあんまり細かいことは覚えてなくて、結局「面白かった」しか感想が出てこない。
まあ、それで、いいじゃない。娯楽なんだから。自分が感じた程度のことは、書評家といわれる人たちがもっと鮮やかに考察しているさ。
もう、ね。面白かったのですよ。最近読んだ本が。
細かい感想を書き出したらたぶんきりがないし面倒くさいので、「面白かったと」いう言葉と羅列だけ。
『異常 アノマリー』/エルヴェ・ル・テリエ・加藤かおり訳
すごかった。帯の情報さえ知りたくなかったくらい。なので、内容は一切書かない。
『バグダードのフランケンシュタイン』/アフマド・サアダーウィー・柳谷あゆみ訳
これも帯にいちばんインパクトのある内容が書かれていて、出来れば知りたくなかった。ただ、内容は、帯から感じた印象とはずいぶん違っていて、それは良かった。
両書ともSF小説と紹介されているけど、実は「大きなウソ」はひとつだけで、その周囲は現実社会の諸問題をからめて描かれている。エンタメとしても面白いけど、重層的なテーマを内包しているように感じられて、スケールの大きさに心酔したのであります。
海外文学に、しばらくはまりそう。
そして、満を持して『三体』なう。
平日に読み始めるんじゃなかったと既に後悔している。