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記憶の中のちり紙

子供の頃のかすかな記憶を頼りに、あのころあったけどすっかり見なくなったもの、いろいろあるんじゃないかなぁ、なんてことを考えて真っ先に思い浮かんだのが「ちり紙」

「ちりし」とか「ちりがみ」って呼んでた。白くてきれいでティッシュよりしっかりした感じの二つ折りくらいのやつがあった。

あと、灰色のちょっとゴワゴワした紙。

灰色のゴワゴワしたやつは、トイレ用だった。いちど両手でクシュクシュって揉んでから使っていた。それが切れたら、新聞紙を切って使っていたこともあったな。


ティッシュペーペーって、いつ頃からだろう。少なくとも幼い記憶にはティッシュはなかった。トイレットペーパーもなかった。

いや、記憶が残っているのはオイルショックより後。オイルショックでトイレットペーパーの買い占めがあったそうだから、世の中にはあったはず。けど、少なくとも当時の我が家にはなかった。


検索してみたら、白い「ちり紙」ってまだ売っているんですね。灰色のゴワゴワしたやつはさすがになさそうだけど。


灰色のゴワゴワした紙から、トイレットペーパーに変わって、さらにウォシュレット。思えば、私の人生とともにお尻に優しい環境が整備されてきたともいえる。


ウォシュレットなんて気持ち悪いと思っていた時期もあるけど、いちど痛い思いをしてからはこんなに素晴らしいのかと気づいた。

ウォシュレットの良さに目覚めてからは、もうそれ以外のトイレに座りたくなくなった。携帯式のやつを買ったら、ウォシュレットのついていない社宅のトイレも快適になった。

私のお尻は甘やかされている。

もうあのころには戻れない。

なんの話ししてたんだっけ。