失った。

嘘だろ...

私は自分の目を疑った。
そんな筈はない...

信じたく無かった。私の目の前に映る現実を。
冗談だと言って欲しかった。これは私の人生を変えてしまうかもしれないから。

私は思わず逃げ出した。
冷静さを欠いていたあの時の私には、何を言っても無駄だ。

一心不乱に走った。
現実から目を背けるために、走った。走り続けた。走るしか無かった。

思えば昨年10月からの約8ヶ月間、何も無く今日まで楽しい日々を過ごしていた。
多い時は週5日。少なくても週に2日。必ず時間を割いた。 

僅か20分の為に自転車を走らせた日々もあった。
無駄だと誰かが笑う。でも私にとってはそれが幸せだったんだ。青春だったんだ。

私の人生での初めて、生きる意味を教えてくれた存在だ。
だから感謝しかない。あなたのおかげで今がある。ありがとうしかない。

だけどその分辛い。それだけ私は愛していたから。
こんな感情になったのは初めてだった。それだけ私は夢中になっていたのだろう。

今初めて気付いた。あの日々が、あの何気ない普通の毎日が幸せだったことを。
しかし、その何気無い日々からは想像も出来ない現実が今広がっている。

私はどうしていいのかわからない。
私はどうすればいいのかわからない。

助けて欲しい。誰か救いの手を差し伸べて欲しい。
誰かこの気持ちを理解できる人に、私のそばにいてほしい。



忘れたい。今はただ、忘れたい。
でも忘れられない。わかってる。現実は変えられないことを。




悲しいが、仕方ない。辛いけど、仕方がない。
もう決まってしまったのだから。








私の通うジムが、今月末から値上げするという事が。

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