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腰痛などにヒラメ筋外側のトリガーポイント

こんにちは!陣内(@jin_anzu)です。
2023年の最初の記事になります。本年もよろしくお願いいたします。

今回の記事は『ヒラメ筋外側のトリガーポイント鍼治療』について解説していきたいと思います。

まず刺鍼法をご紹介している動画はこちらになります。

腰痛がある場合患部である腰に対する刺鍼だけで症状が変わらないケースもあると思います。そんな時に問題になっていることがあるヒラメ筋の外側にあるトリガーポイントです。

今回はその刺鍼について解説をしていきたいと思います。


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基礎から学んでいきましょう♪

ヒラメ筋の基礎解剖


ヒラメ筋の基礎解剖は
起始・・・ヒラメ筋線、腓骨頭
停止・・・踵骨隆起
神経支配・・・脛骨神経
作用・・・足関節底屈、回外

ヒラメ筋は下腿後面の筋肉の中でも最大級に筋断面積が大きい筋肉だといわれています。
さらにヒラメ筋は筋の構成として多くは赤筋によって構成されることがわかっています。(多くはタイプⅠ線維で構成される)
作用は底屈で歩行などで腓腹筋とともに動きますが、立脚期で腓腹筋より先に収縮し後に腓腹筋が収縮し前方への推進力に寄与します。
ただ負荷が高く収縮速度が速い動きを共用される場合は腓腹筋のほうが速く収縮すると言われています。

しかし、膝関節屈曲位で足関節の底屈を行うと収縮速度は関係なくヒラメ筋が先に収縮すると報告もあります。

段差などの昇降動作では膝関節屈曲位で脛骨が前方に倒れていくのを制御しているのはヒラメ筋がメインに動きます。


トリガーポイント


さて今回は久しぶりのトリガーポイントの記事になりますので少しトリガーポイントの基礎についてもおさらいしていきましょう。

まずトリガーポイントと圧痛の関係性です。
トリガーポイント=圧痛とお考えの方もおられるかもしれませんが、圧痛のすべてがトリガーポイントとというわけではありません。圧痛点の中にトリガーポイントは含まれますが除外をするものも出てきます。

トリガーポイントの条件は様々あり臨床では次のようなものがある場合トリガーポイントの可能性があります。

・圧痛の程度
・ジャンプサイン
・症状の再現(認知覚)
・索状硬結
・関連痛
・局所性単収縮

圧痛のなかでもこのような他の所見が得られるかどうかはトリガーポイントとの鑑別には重要になります。

経穴との関連性も述べられることもありますが個人的な意見でいえば経穴のすべてに圧痛が認められるわけではないので経穴とも一部は合致するものの似て非なるものだと考えられます。

活動性トリガーポイント

活動性トリガーポイントは症状がある患者さんで症状を出しているトリガーポイント。触診の際にも圧痛はもちろんのこと関連痛などもおこす状態

中心性(一次性)トリガーポイント

中心性(一次性)トリガーポイントはトリガーポイント治療の中で最も施術対象になるトリガーポイント。
中心性トリガーポイントは運動終板が筋肉に入り込む部分に
形成されることが多く、筋腹付近に存在する事が多い。

筋の形状と線維の配列も中心性トリガーポイントの位置を探る際には重要です。羽状筋などはいくつもの中心性トリガーポイントが形成されることが多いです。

随伴性(二次性)トリガーポイント

随伴性(二次性)トリガーポイントは中心性トリガーポイントの関連痛領域内にある筋肉に形成されたトリガーポイント。
随伴性トリガーポイントは中心性トリガーポイントの施術がポイントとなります。
中心性トリガーポイントが不活性になる事で随伴性トリガーポイントが消失する事が多いです。

ヒラメ筋のトリガーポイント


今回の腰痛に関係するヒラメ筋のトリガーポイントはヒラメ筋の外側にできていることが多いです。
前回のぎっくり腰の鍼治療の記事でもご紹介しました。

経穴的にいえば跗陽(ふよう)あたりになります。


触察をする際、索状硬結を探すのは筋線維に対して90°で切るように探していくと分かりやすいと思います。
押圧の強さは強く押してしまうとどの部位でもある程度は痛みを感じてしまうので、よく言うのが押圧している自分の爪が多少白くなる程度だといわれます。

個人的には浅層の筋肉、深層の筋肉で多少変わるので痛みがない強さで固定観念にとらわれず臨機応変できた方がいいと思います。
(あくまでも痛いのは厳禁)


索状硬結を探す事が出来たら関連痛の再現(認知覚)が出るかどうかを確認します。
実際ヒラメ筋を押圧して腰部まで痛みが出る事はほぼ稀だと思っています。(っていうか体験をした事がない)

ですが押圧した時に上行性の感覚がある時はかなり結果がいいと思っています。多くは膝裏ぐらいまで響く、強い時は坐骨結節あたりまで違和感がある場合があります。

硬結を押圧する場合硬結の直上から押すよりやや斜めから押す方が反応がいいと思います。
また硬結の表面ぐらいまで押圧した後横にスライドをするように滑らせるといわゆる響く感覚も得やすいと思います。

この時に一番響く角度を見つけて刺鍼はその角度に合わせて刺鍼するといいと思います。

関連痛領域


関連痛領域は仙腸関節を中心に痛みが出ます。
立位が長時間続くとこの部分に痛みが出るような方はトリガーポイントが形成されている事が多いです。

ヒラメ筋のトリガーポイントの刺鍼


臨床で刺鍼をする時私は随伴性トリガーポイントから刺鍼をすることが多いです。
患部に鍼をしていた方が後で反応がわかりやすい事も多いのでまずは痛みを感じている患部に刺鍼をします。
この時随伴性トリガーポイントがあると硬結部分に刺鍼をすると独特な硬結の渋り感があります。
そこで鍼を留めておきます。(刺激に弱い方は抜鍼します)


先ほども書きましたが索状硬結を探す時は硬結を横断するように軽く左右に押します。
関連痛を最初探す時は硬結を指先で転がすようにすると心地よい痛みが出ると思います。
この時角度を少しずつ狭くして一番響くような痛みが出る角度を探しましょう。



押圧で痛みの角度が決まればその角度で刺鍼をしていきます。
セイリンの鍼は弾入をした時点で4mm体内に刺入されているのでここから少し刺入するぐらいでこの部位だとヒラメ筋に当たると思います。

腓腹筋がかぶっている所なら二層目になるので腓腹筋を越えた最初の筋外膜で鍼を止め、腓腹筋がない所ならより浅いところで鍼を止めます。

ここでほんの数mmしか動かさない雀琢をします。
あくまで筋外膜を破らない程度で行います。

この時に患者さんに筋が勝手に収縮をする事を伝えておくといいと思います。

局所性単収縮がおきたら何度か雀琢を繰り返し局所性単収縮を繰り返します。
慣れたら1Hzぐらいの間隔で局所性単収縮をおこせます。
私はこの反応がなくなるまで単収縮を繰り返します。

この方が私は効果が高いと経験的に感じています。

局所性単収縮をしなくなったら鍼を留めて最初の随伴性トリガーポイントに刺鍼した鍼を少し雀琢すると最初に刺鍼した時の鍼の渋り感がなくなっている事が多いです。

もちろん局所での刺鍼による反応があったことは考えられますが、中心性トリガーポイントに刺鍼した方が局所の改善は早い事の方が多く感じております。

まとめ

今回はヒラメ筋のトリガーポイントについて書いていきました。
ヒラメ筋のトリガーポイントは局所だけでは難渋する腰痛などで著効をするケースを多く体験しています。
トリガーポイント刺鍼は個人的にはただ刺鍼するより今回ご紹介したように刺鍼に手技を加えて行った方が効果的な事が多いと思います。
是非参考にしてみてください。

最後までご覧下さりありがとうございました♫
この記事が皆様の臨床の一助になればいいと思っております。


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陣内由彦(じんのうち よしひこ)
@jin_anzu
【職業】
鍼灸整骨院経営
【保有資格】
鍼灸師
柔道整復師
【主な活動】
各種学生スポーツにトレーナーとして帯同
セイリン公式セミナー講師
杏鍼灸整骨院公式YouTubeチャンネル
鍼灸関連ブログ
YouTube鍼灸大学校臨時講師




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