Q&A 花粉症がビタミンDサプリを飲んでもまたひどくなったのはなぜ?

Q
元々家族全員花粉症で、私は10年前から劇的に症状が緩和していますので実感は少ないですが、娘は喜んでいます。嫁も最初はアレグラを飲まなくても良い感じでしたが、ここ数日、くしゃみ鼻水が辛そうな以前の状態に戻りました。現在、5000IU毎朝摂取してます。

A 花粉症は花粉による症状ではない。

 花粉症とはそもそも何でしょうか?
 基本的には、春に大気中を漂うスギ花粉などの微粒子を、身体が鼻水やくしゃみなどで排出したり、免疫細胞で攻撃したりする反応です。
 それが過剰になって、鼻水やくしゃみや免疫による炎症が生活に不都合なほど激しくなると花粉症と呼ばれます。

 なぜ身体はそこまで激しく「花粉」を追い出し、攻撃しようとするのか?

 それは、自信がないからです。

 免疫力に自信がなくて、入ってこられたら命を守れないかもしれない。怖い。
 だから、ムキになって排斥し、攻撃するのです。
 今ヨーロッパでアジア人を殴ってる連中みたいなものです。

 なぜ自信がないのか?

 第一に、貧しいからです。

 十分な免疫力を発揮するためのタンパク質や脂質やビタミン・ミネラルといった資源が足りないからです。
 貧しい状態では、人も人の身体も寛容にはなりにくのです。

 第二に、未熟だからです。

 免疫細胞が適切に分化し成熟し適切な免疫力をためには、ビタミンDが必要です。
 ビタミンDが足りない時、免疫細胞や粘膜細胞はちゃんと成熟した機能が発揮できず、突っ走る若者のように未熟で見境のない反応しかできなくなっています。

 第三に、汚れているからです。

 のどや腸が汚れている時、免疫細胞たちはいい仕事ができません。とっちらかった仕事場ではいい仕事ができないように(私は今もよくかみさんに叱られますが)、汚れた街では犯罪が増えるように、のどや腸が汚れた状態では、免疫の事故も異常行動も増えるのです。

 第四に、疲れているからです。

 免疫が正常に働くには、自律神経のリズムが大切です。リンパ球は交感神経優位の時にリンパ節内でトレーニングを積み、副交感神経優位の時に外に出て免疫を発揮します。睡眠不足、リラックス不足、逆に運動不足、いずれでも免疫はちゃんと働いてくれません。
 疲れた時、寝不足の時、時差ぼけの時、人は怒りっぽくなり、ミスが増えます。免疫も同じです。
 昼は動く、夜は休むのリズムが大切です。

 第五に、薬物に依存しているからです。

 自律神経のリズムを乱し、正常に働くことを困難にする薬物があります。実は、花粉症によく使われるアレルギーのクスリの大部分がそれです。
 抗ヒスタミン剤といいますが、これは副交感神経をブロックすることで、口や鼻をカピカピにし、胃腸の動きを止め、リンパ球をリンパ節から出れなくし、免疫を低下させます。
 確かに鼻水は一時的に止まります。
 しかし身体の中で起こっていることは、花粉以上に有害です。
 身体はそのピンチを切り抜けようと、薬剤耐性をつけて、クスリに負けないように効かないように頑張ります。
 ですから、抗ヒスタミンはじきに効かなくなり、アレルギーはさらに悪化します。

 すると人はさらに強いクスリを求め、身体はさらに頑張る悪循環が繰り返されます。(同僚だった喫煙者で大量の抗ヒスタミン剤を飲んでいた耳鼻科医は、外来で花粉症の患者に『大丈夫ですか?』と同情されるほどひどい花粉症でした)
 それはまるで、違法薬物にハマった人が強いクスリを求め続けて身を滅ぼすようではありませんか?

 アレルギーのクスリ以外にも、睡眠薬や安定剤をはじめ、多くのクスリが副交感神経をブロックする作用(抗コリン作用)を持ちます。
 ちなみに、砂糖、アルコール、ニコチンも強力な依存性のある薬物です。

 免疫が健康に働けないことは、人が健康に社会生活をおくれない理由と重なります。
 犯罪者やニートや精神異常者やはみ出し者(私のような)は、自己責任でしょうか?
 それとも政治が悪いのでしょうか?
 政治が悪いとしたら、身体にとっての政府である意識は、どうしたらよい政治ができるようになるのでしょうか?
 花粉症は花粉が悪いわけではない。ウイルスでも癌細胞でも一緒です。
 免疫細胞たちは、みな文字通り命がけで働いて、その結果がアレルギーになっているのです。
 それなのに政府(意識)は自国の兵士(免疫細胞)たちに毒(クスリ)を盛って動けなくしてしまうという...。
 そう思うと、泣けてきませんか?

 そんなことを続けてたらそりゃ反乱(自己免疫疾患、白血病、悪性リンパ腫など)も起きますよ。
 花粉症の人は(他の病気の人も)「ア〇やめろ」とか言ってる場合じゃない。
 まずは自国(自分の心と身体)の政治を正しましょう。

 かく言う私は子どもの頃からひどいアレルギー持ちで、喘息、アレルギー性鼻炎、アレルギー性結膜炎、蕁麻疹等、何でもござれでした。小学校1年生は半分ほども休んだと思います。
 私の母は小児科医で、様々なクスリを私に飲ませました。
 私はちっとも治らず、おかげでクスリではダメなんだと身をもって学びました。
 私がアレルギーを逃れるために有効だった順序は、昼休みにサッカーする、クスリをやめる、牛乳(カゼイン、乳糖)を止める、小麦(グルテン)をやめる、ビタミンDサプリを摂る、でした。

 その人によって、改善しなくてはならないことは違います。
 女性の場合は、便秘で腸内細菌バランスが良くない場合、砂糖中毒(脂肪肝)、リラックス不足などが多いです。

 善玉菌が不足すると、ビタミンDの吸収率が下がりますし、ビタミンDも全ての問題を解決してくれるわけではありません(解決し易くはしてくれますが)。

 生活を改善し、ある程度効果が出てみて初めて、あ、私にはこれだったんだ、とわかります。
 一度良い状態の自分がわかると、小麦や乳製品を少し食べても大丈夫だったり、食べたことによる身体の変化に気付けるので、食べすぎないように気をつけられるようになったりします。

 そうして自分に自信ができると、免疫細胞たちも自信たっぷりに必要十分な反応ができるようになります。

 なお、花粉はともかく、黄砂やPM2.5に関しては、間違いなく排出した方がいい微粒子です。
 そのためにある程度の鼻水や咳くしゃみが出てくれるのは大切な免疫の働きですから、ありがたく両手を合わせて鼻をかみましょう。

 奥様の身体国に平和が訪れますように、善政がしかれますことをお祈りします。

 一時凌ぎには、漢方の小青竜湯がおすすめです。(それ飲んどけば良いわけでは断じてありませんが)


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