『あなたのおみとり』予告編公開
いよいよ『あなたのおみとり』の予告編が公開されました。
当然ながら短いフッテージでしたが、この作品をとらえるにあたって、注目したいところ、監督らしいところとが随所に感じられました。というわけで2回目の勝手に事前準備編です。
表情のとらえ方
病に伏したり、死期が近づいた肉親をもったことがある人にはわかることなのですが、その様子はやはり容貌に表れてきます。これはどれだけ名優と呼ばれる方が仮にメイクなどの力を借りてもなかなか難しいところです。監督はお父様の様子をそんな様子をきちんと撮られていることがわかりました。ただ。これが不思議なのですが、悲愴感を感じさせるだけのショットじゃない。ときに神々しく、ときに軽やかな。映画作家としての死への眼差し。このあたりが本編でどう描かれているかが気になります。
お父様とお母様
どちらにも監督の面影を感じられましたね(どちらかというとお母様似でらっしゃるでしょうか)。何よりお父様とお母様とを並べたことで、それが絶妙な構図になっていて、特にこの場面には何ともいいようがない映像的な素晴らしさを感じます。
このお二人をどうとらえたか、お二人の描き方のバランスが作品の大きなポイントになってくるのかなと思いました。そして村上作品といえばインタビュー。ここは百戦錬磨の監督・・・ではあるのですが、質問の仕方はやはりいつものようにいかないところがあったのかもしれません。そこも逆に今作を大きく左右するポイントになるかもと思いました。
まさかのエノケン?
予告編の最初に流れたウクレレのメロディは、まさかの「私の青空」! しかも予告編の最後に出てきたクレジットにはハッキリと「挿入歌:私の青空(歌:榎本健一)」とありました。今までの村上作品の中では一番知名度のある既成曲使用になるかと思いますが、なぜエノケンか、そしてどんなシチュエーションで使うのか、ワクワクします。
やはり題名が気になる
『あなたのおみとり』という題名があらためて気になります。おみとりという行為自体は、誰かが誰かを送るということ。そうすると送る側が「あなた」なのか、送られる側が「あなた」なのか。そもそもあなたは誰を指しているのか。気になるところです。
妻の反応
さっそく私の妻にこの予告編をみせました。妻は特段の映画好きでもなく、さらに普段テレビでもドキュメンタリーなどをみる人物ではありません。正直今までの村上監督は予告などをみせてもあまり食いついてきませんでした。でも今回は「なんかみるのが怖いところもあるけれど気になる」という反応で、おそらくここまでで一番興味を示していました。妻は監督を「カニの人」「カニの監督」と呼んでいますが(汗)、多分妻の反応はマジョリティのサンプルとしてわかりやすいので、そういう意味でも、多くの方々が興味を示す作品ではないかと思います。
今回は妻と一緒にポレポレ東中野に足を運ぼうと思っています。公開まで、また情報を追いかけていこうと思います。
作品公式サイト
じんけしが書いた村上監督についての文章です。
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