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MBA婚活のすゝめ

久しぶりにnoteを書くが、重いことが重なり続けてどこから書こうかというのが悩ましい。そんなときはいつも一番面白い且つくだらないところから進めてしまうのは僕の悪い癖でもある。大きなネタはもう少し温めておくことにする。

マイケルという男

2009年、ぼくの初めての海外生活はオーストラリアのシドニーで始まった。貧乏学生で語学学校に通いながら2,3ヵ月ほどラーメン屋でバイトをした。シドニーでは有名な巨大店舗だったが中身はNSWの最低賃金も支払わないし、暴言が飛び交うかなりバリバリのブラック職場だった。

海外の日系は日本の法律も届かなければ現地の法律も言語がわからないのを言い訳にいくらでもごまかしが効き、日本国内よりも昭和を感じることができたってことは今でも鮮明に覚えている。もちろん、そんなところばっかりではないはずだがそういう職場も残りやすいという悲しい現実がある。

だけど、そこで働いている人達は英語の話せない日本人だけではなく、かなり現地化している日本にルーツを持つ人達も日本との接点を維持するために働いていたり、こんなブラックなところになんでこんないい人が長く働いているんだって思うようなバイトリーダーもいた。

マイケルは僕とほぼ同時期にこのラーメン屋に入った同い年の同郷出身だった。名前はマイク(真生)だがちゃきちゃきの江戸っ子、日本人だ。マイケルは18で単身オーストラリアに渡り、シドニーの大学を卒業し、オーストラリアの永住権もあり、医療系の仕事やらヒッピーやらしていてその間日本人との関係性を遮断していてネイティブレベルの英語を操った。

当時なんでこんなやつがラーメン屋でバイトしてるのか謎でしかなかったが、久しぶりに日本との繋がりを復活したかったことが動機だったようで、僕らはすぐに仲良くなった。頭のキレが良く、かなり理屈っぽく、細かいところまで見ている。かなりユーモアのセンスもあり、社交的でいいやつだ。

だがマイケルは決定的な欠点があった。日本特有かつ独特の空気が読めなく、仕事ができないやつなのだ。いや、もう少し正確にいうとそのラーメン屋のゴリゴリ体育会系のやり方には全く合わないのでブラック社員に激詰めされて一か月でバックレたってのが実情だ。

マイケルがラーメン屋から消息を絶った後もちょくちょく交流があって、僕は別の国を転々としながら台湾に流れ着き、しばらく音信不通になっていたりもしたが、いつの間にやらマイケルは日本に帰国し、日本文化不適合者としてもがいていたのは知っていた。

マイケルの依頼

そんなマイケルが先月急に連絡してきた。最大手物流業の税関関連の業務の仕事についていた。この仕事についてから法律の話をしない日はないとのこと。

マイケル「積もる話もあるんだが、そんなことよりSNSの使い方教えてほしいんだけど。ついこないだ局長に表彰されたからプロフィールアップデートしたい。おせーて、おせーて!」

ぼく「はぁ?SNS?(ググれよ…) じゃあ、ここからかくかくしかじか(画像で説明)」

マイケル「いや確かにそういう技術的な面もそうなんだけど、もっと哲学的な面も含めて知りたい。」

ぼく「どゆこと? 普通にアップデートじゃなくて宣伝とかフォロワー数増やしたいってこと?」

マイケル「うーんそうだね簡単にいえばどうしたらかっこよく見える様にできるかかな。どんな投稿すれば女の子の食いつきがよさそうとか」
(原文ママ)

そこか!!!!!!

動揺を隠せないなまま、なにかしらそれっぽいアドバイスをするように努めた。

「マイケルのプロファイル写真はサムライ感が出てていいね。渋い、素直にかっこいい。それが目的なのであればFacebookは日本人の特に若い子は使ってないからやっても時間と労力の無駄かもよ~。

あ、そもそも日本人じゃなくてもいいんだっけ? 台湾人はふつうに大学生とか20代もFacebookやってるね。

日本人向けはTwitterとかオフ会みたいなのよくやっているみたいだよ。おれ、Twitterはあんまり好きじゃないんだけどね。あの文字制限とか言葉足らずにならざる得ないところとか。下手にすると誤解生むじゃん。でも人気あるみたいだし、スペースとか参加してその後オフ会いったらいいよ。

マイケルは安定感ある職だからLinkedInにアップデートだけしてSNSよりも実際に会う場に顔出せばいいんじゃない。マイケルのこと気になる子がいたらプロファイルくらいあとでググるんじゃないかな~」

(といいつつ、FacebookもTwitterもアカウント4つづつ持ってる☜)

いや、そうじゃない

そこまで話したところでキラーんと閃いた。というか思い出した。
「MBAで婚活する人は多い」とまことしやかに囁かれているということを。

そしてこの記事をシェアした。

ぼく「そうだ!MBA婚活はアリなんじゃないかな。
SNSとかアプリとかよりよっぽどいいよ。自分と同じ学歴、同じくらいの職歴の女性と出会えるわけでしょ。同等な関係ができる。
日本のMBAは女性比率少ないかもだけど。少なくとも台湾大学MBAは男女比率50/50、毎年複数カップル成立してるね、そういえば。把握してるだけで毎年2,3組はあったかな。

そもそもいい物件ってのはそうそう市場に出てないんだよね。既に相手がいる。

で、この歳になっていい物件を見つけるに切替のタイミングを逃さないことじゃないかな。働きながらMBA通っている人達は超激務みたいなもんで、私生活が荒れる。MBAやっている間に彼氏/彼女と時間が取れなくて破局するタイミングがくるかもしれない。職場恋愛は避ける人が一定数いるなかで、学園恋愛のほうがオープンになりやすい。そのとき同級生として近場にいると優良物件もチャンスあるかもよ」

マイケル「...…うむ、大いにアリだと思う」

それからマイケルのMBA婚活リサーチが始まった。。
つづく(のか?)

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