MBAってなんぞや? というか、なぜ国立台湾大学(NTU)なのかを浅~く、でも広くもなく。
こんにちは、国立台湾大学Global MBA在校生のJinです。
MBA(経営学修士)とは
MBAとはマスター・オブ・ビジネス・アドミニストレイションの略であり、ビジネススクールとも言われていて、日本語では経営学修士、経営学を学ぶ大学院と、どこをググってもだいたいそんな感じで説明されていますね。
「資格ではなく学位だ」という説明も目にしますが、まあ、広義の意味での資格の中の学位というポジションであって、さらに学位を細分化した中にMBAがあるというイメージです。
学位なので独占業務があるわけではないです。ですが学位は応募/申請資格になり得ます。例えば海外で働きたい場合は申請するビザの種類で学位が関係あること。求人なんかでも応募資格に学位がはいってることはよくありますね。
学位不要論もあるのでここではあまり深く掘り下げませんが、学位はないよりあったほうがいいと考える人にはお勧めです。
ひとくちに経営学といっても割りと広い分野で経営学単独だけでは成立しなく、様々な学問が複雑に絡みあって形成されています。会計、ファイナンス、組織行動論、統計学、戦略、マーケティング、オペレーション、リーダーシップ、交渉術、システム思考等の科目は鉄板だったりしますが、会計、ファイナンス、統計等は数学が密に関わってますし、戦略、交渉、マーケティングは心理学なんかも密に関わっていて、ここに上げればキリがないほどで、どうしても広く浅くなってしまいます。
基本の枠を知り、枠からはみ出ることを考える
経営学という学問自体はもう何十年も前に確立されたことを現代でも更新されずに古いまま残っているものが多く、フレームワークなど基本的考え方は授業で触れますが、どれも完璧なものはありません。まずは基本フレームワークを押さえたうえで、ケースバイケースで枠に収まりきらない部分、数字に置き換えられない部分のインパクトを考慮しなければなりません。
教科書は古いままで、どこのビジネススクールも同じような内容をやっていると思いますが、枠に入りきらないことを考慮する際に、色々なバックグラウンドの人達と議論すること、誰と議論するのかが重要なファクターとなるのではないかなと思います。
誰と議論をするか
大学院で経営学を学ぶ人は…
・企業の管理職に就きたい人、管理職についているけどなにか足りないと感じている人
・独立/起業したい人、既に独立/起業したけどなにか足りないと感じている人
・エンジニア/専門職だけれど経営に関わりたい人、キャリアチェンジをしたい人
・NGO/NPOで社会貢献したいけど、利益を追求しないからこそビジネスサイドの仕組みを知っている必要があると気づいた人
等々、結構バラバラな経歴・目的の人たちが集まるところです。
教わるではなく主体的に、そして量をこなす
僕が在籍している国立台湾大学は英語表記でNational Taiwan University、略してNTUで当地では通っています。そのNTUですが、最近妙に納得したことがありました。NTUの大御所教授がMBA学生向けのM&A授業中にNTUはNever Teach U(You)の略だと言っていました。
確かにどの教授も問題提起はするけれど、明確な答えは持っていなく、答えがない不明瞭なビジネス環境において、自分であればどうするか、どう解釈するか繰り返し問われ、そして小グループを組んでその中でディスカッションして、自分だったら、このチームであったらどうなのかという結論を出す。例えるならDecision makingの千本ノック、反復練習です。教授は大量の課題を学生に課しますが、基本的には生徒の自主的な研究が必須であり、教えて貰うというスタンスでいることは出来ません。
繰り返しになりますが、内容はどこの学校でもたいして変わらないという仮定で、もしそうであるなら、各ビジネススクールの違いというのはディスカッションをする相手、つまりはクラスメイトの質とその関りが全てなのではと感じる次第です。
NTUの校風はフレンドリー且つ自由放任です。台湾のトップ、アジアでも上位に入るものの、世界ではまだまだ過少評価されている感は否めません。ある意味、今ならお買い得な有望株なのかもしれませんね。
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