見出し画像

国立台湾大学MBA授業編 - システム思考 System Thinking

国立台湾大学Global MBA現役生のJinです。

今回は実際の授業の様子をちらっと紹介します。内容をより深くについては他のサイトでググって頂くほうがより詳しく書いてありますし、入学してからのお楽しみに取っておいてもいいと思いますので、ここではサラッとエレクティブコース(選択科目)のシステム思考(System Thinking 通称:ST)についてです。

ビジネススクールで学んでいるものの、そもそも僕は数字の扱いが好きでない。(そして金融業界にいるのに) ファイナンスとか会計とかは苦痛なのです。ファイナンスと会計の二択であれば会計のほうがまだ教科書読めば理解できるので時間かければなんとかなるが、ファイナンスは公式とか暗号にしか見えずさっぱりです。一年目一学期目に取った統計なんかはズタボロでした。

そんな中、まるっきり数字を使わないで、ロジカルな思考方法を鍛えることができるシステム思考の授業はお気に入りの授業です。むしろこれはMBAの中でトップクラスに有益な授業なのではないかと思います。

システム思考は端的にいうと「複雑に絡み合う社会システムの中でどのように問題解決まで導くかの思考方法」です。

例えば下の図のように物事はひとつで完結せずに躍動的に関わり合っています。一方通行なこともあるかもしれませんが、時には押した方向から逆にプッシュバックされることだってあります。そういう経験たくさんありますよね。

画像2

下の図はそれだけで全てを説明してくれてますが、「今日の問題は昨日の問題解決から」

画像1

「お前邪魔だよ」とそこにある問題を押し倒したら、巡り巡って明日どころか数秒後には自分が押しつぶされる。悪いことしたら警察に捕まる、因果応報、とかは当たり前のようにわかりますが、なにがどう繋がっていて、何が最適なのかシステム全体像をみて問題点を考えます。

例えば、インドで猛毒のコブラが自然的大量発生しました。それを重く見た政府はコブラを仕留めたら懸賞金をだすという政策を打ち出します。そうするとコブラの死体が積み上がり、コブラの数が一時的に減少しました。しかし、しばらくすると悪知恵の働く人たちが懸賞金目当てにコブラを大量飼育しました。コブラの死体と懸賞金を交換しにきたのです。政府は慌ててコブラの懸賞金制度を廃止しました。そうするとコブラ飼育業者は不要になったコブラを大量に外に捨て、コブラがまた大増殖しました。

目先の解決方法はなにひとつ問題解決になっていないどころか、新たな問題を作り悪化させるという教訓です。

これを解決するためにはどこに問題があるのか可視化してみることが大切です。それを実現するのがFeedback loopとかCausal loopといわれるツールです。例えばこんな感じに可視化可能。

今現在進行形で起こっているコロナ封じ込め策と経済政策なんかもこれでだいたい可視化して説明可能です。

教授はMIT博士号取得しており、教え方がうまく、話しも面白く、生徒からの評判もよいです。(実はもうひとりMIT出身でしかもこの教授と同じチームで研究した教授が今学期からGMBA参加)

システム思考はセールス、マーケティング、組織づくり、政治等あらゆる分野の問題点可視化に応用できるますが、教授は主要トピックとして環境問題への取り組みに力をいれていて、最終プロジェクトはグローバル環境問題をトピックにしていることが多いです。

そんなこんなで続きはまた今度!

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?