【10月オンラインセッション報告記②】「価値観の議論」がもたらしてくれたきらきら 〜劉 美怡〜

こんにちは。東京大学文科二類一年の劉美怡です。今回京論壇で新時代の人間関係分科会に参加させていただいています。

「報告記」なるものを書くのは初めてなうえに堅苦しい文章を書くのも苦手なので、ここまでの活動で感じてきたことをつらつら書いてみようと思います。未熟な筆による文章ご容赦ください。

京論壇に入ったのはTwitterで見つけたのがきっかけでした。国際系サークルに興味のあった私は、「なんか面白そうだな」くらいのノリで京論壇のホームページを開き、トップページに書いてあった言葉に心を動かされ、エントリーすることにしました。
自分は要領がいいから京論壇の面接も、これからの人生もなんとかいい感じになるだろうと鼻を伸ばしきっていました。京論壇の面接で、先輩方が私の伸びきった鼻を折って下さいました。「君は」どう思うのか、と自分に向き合わせてくれました。

思い返せば、私は中高生の頃から自分の意見がありきたりなことに嫌気がさしていました。ディスカッションの場で、「バイカルチュラルな自分として何か新しい視点を持ち込みたい」と思いつつ、ありきたりな意見しか出せない自分が嫌でした。
それは、私は何かの問いを出された時、イエス側にもノー側にも立って意見を言うことができるけれど、自分の立場が特になく、自分の内側から湧き上がってくる意見を言うことができなかったからだと思います。
一方で、周りの友人達は「自分の意見」を持っていて、すごくユニークで、とてもきらきらして見えました。そんな人にずっと憧れていました。一方で自分はそんなきらきらした人にはなれないのだろうな、とも思っていました。

今回のオンラインセッションまでの活動を通じての1番の収穫は「『君は』『どうして』そう思うのか?」という問いにたくさん向き合うことができたことです。

オンラインセッションに向けての勉強会の初めの方、先輩方は「自分の意見」を持っていて、すごくユニークで、とてもきらきらしていました。自分にはなれないきらきらした人だ、と気後れしたのを覚えています。勉強会をしていくなかで「君はどう思うの?何に興味があるの?」とたくさん聞いてもらって自分なりの考えらしきものが言えるようになりました。

オンラインセッションが始まって、北京大学の学生や東京大学の同期・先輩方とディスカッションをしていくなかで「どうしてそう思うの?」という問いにたくさんぶつかりました。全部答えづらくて、しっかり考えないと自分に向き合わないと答えられない問いでした。これによって、自分の考えを深掘ることができて自分の考えを見つけることができるようになりました。

さて、今回私は新時代の人間関係分科会に参加しています。幸せな人間関係とは何かという質問に始まり、家族・友人・インターネット上・学校、職場の人間関係とテーマに分かれて話していきました。ディスカッションしていくなかで、「なんで、君は、そう思うの?」を重ねて聞いていくなかで、考え方の違いは日中という区別でスパッと割り切れるものじゃないと強く感じました。むしろ一人一人考え方が違っているのが当然でした。そのなかで時折日本と中国でそれぞれ違った考え方の傾向があるのだと思います。
この「新時代の人間関係」という個人の価値観で話すことが多いトピックで話したことで、「なんで?なんで?」と聞きたい気持ちと、話したい気持ちが止まらなく、熱中した議論をすることができました。今回オンラインという形で開催されて、まさに「新時代の人間関係」を構築できたように思います。

思い返せば、私は中高生の頃から自分の意見がありきたりなことに嫌気がさしていました。今回の京論壇を通じて、一見ありきたりに見える意見でも「なんで?」を武器に深掘っていくと自分の「価値観」が見えてきました。同じように、相手の考えを聞いたときに「なんで?」を使って聞いていくと相手の「価値観」が見えてきました。これが「価値観の議論」に対する現時点の私の解です。京論壇の「価値観の議論」をするにつれて、みんなが自分の考えを持っていてみんながきらきら見えるようになりました。

2月の東京セッションでは10月オンラインセッションで学んだことを踏まえて「価値観の議論」を追求していきたいと思います。それまでに自分がもっと自分のことを知れるようになっているといいな。2月に北京大学の学生と議論するのを心待ちにしています。

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