京論壇2020

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2020年度の京論壇の運営を支えるメンバー紹介や活動の記録を行います。 京論壇ホームページ https://www.jingforum.or

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【2月オンラインセッション報告記③】前島芳子

中国は権威主義国家ではない、民主主義国家だ。 香港問題について議論していた際に、北京大生が胸を張って主張してきた言葉だった。 これを聞いて、正直とても驚いた。高校の社会の教科書には、中国は「権威主義体制」だと書いてあった。大学の政治の授業では、「ヘゲモニー政党制に基づく一党独裁体制」と教授が言っていた。ニュースを見ても、中国に関して目に入るのは、香港国家安全維持法を制定した権威主義的な共産党政権、香港市民を暴力で押さえつける警官、コロナ発生を隠蔽しようとした習近平・・・ 

    • 【2月オンラインセッション報告記②】三船大制

      教養学部4年の三船です。 今回はセッション報告記ということで、 京論壇に少なからず関心のある東大の学生に向けて、 2月セッションの概要とそれについて自分が感じたことを まとめようと思っています。 自分の所属した分科会の議論テーマは「新時代の人間関係」でした。 東大側がファシリテートを務めた10月セッションでは、 "人間関係と幸福"を軸に個々人のエピソードや考え方について 価値観ベースの議論をしましたが、 北京大側が主導した今回のセッションではうって変わって、 "日中両国の社

      • 【2月オンラインセッション報告記①】 不確実性と向き合う 〜井潟瑞希〜

        私が医療技術と死生観分科会に加わった理由を一言で表せば、それは「危機感」だ。 作り出された技術により人間自らも影響を被り変化することを、贈与論で有名な人類学者マルセル・モースは相互的因果と呼んだ。彼は次のような例を挙げる。「先の尖った石器は大型動物を仕留めるために作られた道具であると同時に、狩猟という社会的行為を可能にし、狩猟社会を成立させる条件となった。石器はそれが作られた目的を超えて、人間が一定規模の社会を営むことを可能にした」 なるほど確かに、人間と技術は双方向の関係

        • 医療技術と死生観分科会コラム②、杉浦有香

          こんにちは。医療技術と死生観分科会からのコラム第2弾を担当いたします、杉浦有香です。やばい!!コラム?!何書こう?!?! と悩み出して約2週間、やはり私を京論壇へと誘ってくれたテーマである、生命倫理について書こうと思います。 そもそも、生命倫理を議論する上で何を大切にしたらいいのでしょうか。正解はありませんし、時と場合によって答えはどんどん変わるでしょう。その中で私は、京論壇で議論するにあたって、どうにかして人の気持ちを考慮に入れてみたいのです。 とはいっても、定量化なんて

        【2月オンラインセッション報告記③】前島芳子

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          【10月オンラインセッション報告記③】偏見や誤解を考えるにあたって 〜韓 浜澤〜

          日中分科会の北京セッションでは、「歴史問題」と「ストレス社会」という二つの大テーマをめぐり、北京大生が「中国人が持つ日本への偏見・誤解」を、余すところなく東大側にぶつけてきた。それに対し東大側は、まずそれが偏見か、誤解か、またはただの認識の相違かを北京大生と話し合った。もしその認識が偏見や誤解だと東大側が主張すれば、反証となる情報を伝えて北京大生にその情報を納得してもらい、ひいてはその認識が偏見や誤解だと認めてもらえるよう意見を共有したり、説明したりする。両方の努力で多くの議

          【10月オンラインセッション報告記③】偏見や誤解を考えるにあたって 〜韓 浜澤〜

          【10月オンラインセッション報告記②】「価値観の議論」がもたらしてくれたきらきら 〜劉 美怡〜

          こんにちは。東京大学文科二類一年の劉美怡です。今回京論壇で新時代の人間関係分科会に参加させていただいています。 「報告記」なるものを書くのは初めてなうえに堅苦しい文章を書くのも苦手なので、ここまでの活動で感じてきたことをつらつら書いてみようと思います。未熟な筆による文章ご容赦ください。 京論壇に入ったのはTwitterで見つけたのがきっかけでした。国際系サークルに興味のあった私は、「なんか面白そうだな」くらいのノリで京論壇のホームページを開き、トップページに書いてあった言

          【10月オンラインセッション報告記②】「価値観の議論」がもたらしてくれたきらきら 〜劉 美怡〜

          【10月オンラインセッション報告記①】忘れられない体験を 〜田堂 皓也〜

          きっかけは本当に些細なものだった。中国語の先生から「京論壇」なる団体の存在を知らされ、興味感覚で面接を受けた。なぜ、それまで興味のなかった学術系サークルに入ろうと思ったのかはあまり覚えていない。ただ、京論壇のホームページにある、びっしりと書かれた最終報告書に魅了されたのは確かだ。報告書には、白黒つけがたい議題について語り尽くした痕跡がありありと残されていた。このような本格的な議論をしてみたい。そう思った私は、提出締め切り間際にESを提出し、京論壇の門を叩いたのだった。 面接で

          【10月オンラインセッション報告記①】忘れられない体験を 〜田堂 皓也〜

          日中関係と偏見・誤解分科会コラム①、吉田優太

          こんにちは。文科一類一年で2020年度京論壇日中関係と誤解偏見分科会の吉田優太です。 まだキャンパスに通うことすらできていない生粋のフレッシュマンなので文章の稚拙さはご容赦ください笑  今回は京論壇での活動の中でふと感じた、分科会名にも関係する日中の相互理解について僕の思うところを述べたいと思います。とはいっても前置きとして、特に明確な結論や提言があるわけではないことは先に記しておきます。  分科会では回を重ねるごとに日中での物事の見方の違いが浮き彫りになります。例えば、中

          日中関係と偏見・誤解分科会コラム①、吉田優太

          医療技術と死生観分科会コラム①「ジブリ映画と新型コロナウイルス 」、近藤環衣

          はじめに おそらく2020年度京論壇メンバーの最初のコラムということで、何を書こうか迷いましたが、最近観た映画で考えたことを書きたいと思います。(本当は、「人権」とは何か、や、そもそも「人権」という言葉はどのような経緯で生み出され、このような日本語になったのか、などといったことを書こうと思いましたが、一人目なのでもう少しゆるく書こうと思います)。また、こちらに書いているものはあくまで個人の感想であり、一部ネタバレも含まれますので、閲覧にはご注意ください。  私は映画を観るのが

          医療技術と死生観分科会コラム①「ジブリ映画と新型コロナウイルス 」、近藤環衣

          OBOGインタビュー第3弾:林俊助さん(株式会社FOLIO取締役)

          今回は2010年staff、2011年議長を務めた林俊助さんにお話しを伺う。1年目の京論壇が人生TOP5の悔しさにランクインしたという林さん。林さんにとっての京論壇の議論とはどういうものだったのでしょうか。 名前:林俊助さん 職業:株式会社FOLIO取締役 大学時代:東京大学経済学部金融学科 京論壇参加分科会:2010年国際社会staff 2011年ジェンダー議長 インタビュアー: 大江創平(2019年度参加者、2020年度副代表) 張奕沖(2019年度議長、2020年

          OBOGインタビュー第3弾:林俊助さん(株式会社FOLIO取締役)

          議長挨拶:大宮凱

          こんにちは。議長の大宮です。僕の分科会のテーマは「日中関係と偏見誤解」です。 日中関係、これを日本人と中国人の学生が議論することは、とてもありふれたものです。ではそのあとに続く「偏見誤解」とはどういうことでしょう? 皆さんも気づいてるかも知れませんが、日本と中国の間にはとても根深い「偏見」や「誤解」が存在しています。これは私が身をもって体験したことです。私は昨年2019年に京論壇の相手校、北京大学へ留学をしました。この留学の期間に私自身の中国に対するイメージは様々な面で打ち

          議長挨拶:大宮凱

          議長挨拶:高宇田

          こんにちは!2020年度分科会議長を務めさせていただくことになりました、文科一類2年の高宇田(コウウデン)です。 今回は私が大好きな食べ物、火鍋について書きたい。 議長挨拶に何か真面目かつ意識高い話を書かなければならないと思うけど、実は京論壇の運営から「なんでもいい」というゆるゆるの要求しかない。しかも慶應を受験する時、志望理由書に「将来火鍋店を経営したいから経済学部に進学したい」って書いたけど、多分そのせいで落ちた笑。せっかく「なんでもいい」文章を書ける場所があるから、

          議長挨拶:高宇田

          議長挨拶:山田涼華

          こんにちは! 京論壇2020の分科会議長を務めさせていただきます、山田涼華と申します。 4月から後期教養学部地域文化研究科アジア・日本研究コースの3年生になります。中国研究?と思いきや、パレスチナやアフガニスタンも好きなので中東地域を専攻する予定です。  京論壇に参加して一ヶ月。右も左もわからない状態でしたが、先日北京大学メンバーとのミーティングを終え、いよいよ始まるぞ!と身が引き締まる思いです。 そんな京論壇初心者の私が、この記事で何を話せるのかちょっと悩みました。そこで

          議長挨拶:山田涼華

          副代表挨拶:福山和甫

          高校 僕は真理を求めていた。高校生の頃からだった。僕は自分が間違っていることが怖かった。自分の成した選択が不正解で、その結果後悔することが怖かった。自分の成した行動が他人を傷つけ、批判されるのが怖かった。僕は後悔も批判もない正しさを探していた。  「真理なんてないのが真理だよ」 そう言う人もいたが、僕はそれじゃ救われなかった。そんなんじゃいつまでも後悔してしまうし、批判からは逃れられないと思った。  時々、かっこいい大人に出会うことがあった。いつも自信を持って突き進んでい

          副代表挨拶:福山和甫

          OBOGインタビュー第2弾:幸松大喜さん(キャディ株式会社サプライパートナーサクセス本部長)

          本日は、東大からマッキンゼーに入り、現在急成長を遂げる株式会社キャディの創業メンバーとなった幸松大喜さんのインタビューをお届けする。近年の東大生にとって羨望の的となろうキャリアを歩んできた幸松さんはいったいどのような志で人生を歩んでいるのだろうか。 代表張、副代表大江、OB中島の3人で蔵前本社までお話しを伺いに行った。 名前:幸松大喜さん 職業:キャディ株式会社サプライパートナーサクセス本部長 大学時代:東京大学法学部 京論壇参加分科会:2011年国家イメージ分科会 201

          OBOGインタビュー第2弾:幸松大喜さん(キャディ株式会社サプライパートナーサクセス本部長)

          副代表挨拶:大江創平

          前々から再三書くように言われていた「副代表挨拶」をとうとう書かなければいけなくなってしまった。しかし私にはありがたいお言葉も書けそうにないし、代表や副代表が書いた挨拶と被らない内容の京論壇紹介もする自信がないので、自分と向き合う時間に使う。どんな結果になるかは私自身わからない。読んで後悔しても不満は受け付けない。 唐突だが、最近常に焦燥感に駆られている。自分はこんなんじゃだめだという気がしている。ただ、その不安はとても漠然としたもので原因はわからない。 そして、その漠然と

          副代表挨拶:大江創平