見出し画像

はじめに

 神奈川大学民俗学研究会は、神奈川大学国際日本学部歴史民俗学科(2020年新設)を母体とする学生主体の研究会です。

 コロナ禍とともにに学生生活を送っている我々は、オンラインでの受講を余儀なくされたこと、学生や先生方との交流の場を十分に得られなかったこと、入校規則や外出自粛により歴史学・民俗学ともに欠かすことのできないフィールドワークを行えない状況であったことなど、様々な影響を受けてきました。
 しかし、江戸の人々が常に疫病と隣り合わせの生活を送っていたように、現代を生きる我々も、コロナ禍と共にある生活を受け入れることが求められています。いつまでも「コロナ禍だからできなかった」という理由が通用するわけではなく、「コロナ禍だからこそ」行えることを生み出していかなければなりません。
 そこで、新設の学部学科であるという状況も活かし、2021年8月に学生主体の研究会を立ち上げました。講義で学んだ知識のアウトプットを行うことで、そこから共同研究や企画を練っていきます。また、学生や先生方との交流の機会を生み出すことで、学年を越えた関係性の構築を目指します。さらに、年に一度、学生の調査報告やコラム等を掲載する会誌『神大民俗』を刊行することで、学生同士で学びを高め合い、編集や推敲といった作業にも参加する中で様々な経験を得られる場を設けられればと考えています。

 最後になりましたが、歴史学・民俗学が、これまで紡がれてきた時間の中で人々の生活を豊かにし支えてきたように、歴史民俗学科での学びは、今後の我々の人生と共に在り続ける道標となるはずです。本研究会の活動が、皆さんにとっての「その先」を拓く場となれば幸いです。

(※本研究会の詳しい指針に関しては、会誌『神大民俗』創刊号の緒論に記していますのでご参照下さい。)

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?