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90頁目 岡野大嗣書店のご案内

神保町本店での思い出や周辺のお店、現在行っているフェアなどを
100日紹介する<三省堂書店神保町100頁日誌>。


本日はnote担当Iに代わりまして度々Twitterに浮上するスタッフKが「岡野大嗣書店」をご紹介します。


「岡野大嗣書店」

開催場所:2階から1階へ下るエスカレーター前

開催期間:~5/8の一時閉店まで

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念願の岡野さんのフェアです。



実は以前『たやすみなさい』が発売されたばかりの頃、(わたしが休みの日に)サイン本を作りに岡野さんが当店にいらして下さった事をTwitterで知り、慌てて文芸担当の上司に「岡野さん大好きなんです~サイン本とって置いて下さい~」とお願いしたのを今でも覚えています。

大好きな歌人さんがまさか自分の働いているお店に来て下さったなんて…!と心震えました。

それ以来、その上司には事あるごとに「クリスマスのポストカードが特典になってるお店もあるらしい」「サイン入りのポストカードが欲しい」「特製のしおりがあるらしい」「新刊が出るのでサイン本も含めたくさん仕入れて欲しい」「岡野さんの選書フェアとかやって欲しい」などなどいろんなお願いをしてきました。

わたしはまったく担当が違うにも関わらずお願いする度に誠実に対応して下さるので、ついつい甘えてしまうのです。

なので今回の岡野さんのフェアは個人的な思い入れがとても強いものとなっております。


「岡野大嗣書店」では各テーマごとの選書本たちに寄せていただいたコメントが載っているフリーペーパーもご用意いただきました。

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皆さん。フリーペーパーですよ。

そう、フリーなんです。

「こ、これが無料でいいの?」と読むたびに思ってしまいます。ファンの方にも、そして短歌になじみがない方にも、これはぜひ手に取っていただきたいです。

家に保管する用とカバンに忍ばせていつでも読める用に2枚もいただいてしまいました。

うふふん。


ここまで読んで下さっている方にだけほんとにほんとに特別に、7つある【読む】テーマから1つ、6つある【詠む】テーマから1つ、いただいたメッセージをご紹介します。


【読む02】「ここ」を「どこか」に変える呪文

「今、魔法にかけられた?」短歌を読んでいると、ふとそんな錯覚に陥ることがあります。知っている言葉で書かれているのに呪文めいて響く。一首読み終えるたびに目の前の世界が一変するような歌集を集めました。夢とうつつの往来をお楽しみください。


【詠む01】入門の扉を選ぶ

短歌の世界への入り方は無数にあって然るべき。扉があなたを選ぶのではなく、あなたが扉を選ぶのです。入門とは、すなわち初級というわけではありません。ひらいた先に果てしない地平を見せてくれる扉たち。ここになければ他をあたるのもまた吉なのです。

こんな素敵なメッセージをいただきました。他のメッセージも読みたい、という方はぜひ店頭にいらしてください。あと、閉店まで残り10日です…


【読む】はどうして01ではなく02をご紹介したのかと言うと、まさにわたしが岡野さんの魔法にかけられた人間だからです。

岡野さんの魔法にかかると、日常の断片がこんなにもキラキラと輝くのか…とびっくりします。知ってる(知っていると思っていた)世界の見え方が色鮮やかに変わっていきます。まるでわたしが優しい人間になったような、そんな感じ。

うふん。

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「『音楽』と一緒に読みたい12冊」の冊子もご用意しました。何度も言いますが、無料でいいの?ってくらいこちらも贅沢な1冊となっております。一緒にどうでしょう。


*


「岡野大嗣書店」はありがたいことに大好評で、追加で入荷した書籍もすぐに売れてなくなってしまいます。きっちり詰め込んだ棚がバタバタっと倒れているのを見ると、誰かの元に旅立っていったのだなぁーっと幸せな気分になります。

そして岡野さんご本人の書籍が品薄状態で申し訳ございません…

特に岡野さんの『音楽』は、三省堂書店の他の支店の中でも一番我が神保町本店で売っているという自信があります。

当店のために書いていただいたPOPもフェアの棚ではなく、短歌の元棚のほうに飾ってあるので記念にご覧になってください。


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(⚠️発売当初の写真です。現在は『音楽』初版のブルーのカラーは品薄中です。)

他にも、正面入り口の従業員おすすめ本コーナーでは『たやすみなさい』を展開中。

そしてなんと、1階で開催中の著名人選書フェアにもご参加いただいております。

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こちらにも素敵なコメントと、素敵な本を選んでいただきました。

岡野さん、ほんとうにありがとうございます。

ぜひ、この機会に店頭でご覧ください。


余談ですが、「岡野大嗣書店」のお隣でわたしの「本みくじ」企画第1弾も開催中なのです。大好きな歌人さんのお隣の棚をいただけるなんて夢のようです。時間をつくっては棚を眺めに行き、「うふふん。」となっています。岡野さんの棚の前にしょっちゅう出没する従業員がいたら、それはわたしです。

前を通る度に足を止めて見入ってしまう、そして時間を作っては眺めに行ってしまう、そんな素敵な棚になっています。閉店まであと少し、皆様のご来店を心よりお待ちしております。

そしてお店とは関係ないお話なのですが、岡野さんから短歌の手紙が届く素敵な企画があります。

『たやすみなさい通信』

無料なのですよ。「え?ほんとにいいのですか?」といつも思っています。

定期的に岡野さんから素敵なお手紙が届きます。全部全部たからものです。仕事終わりに届いていると、あったかい気持ちで帰路につけます。すぐイライラしがちなわたしにとって、優しい気持ちで世界に接することができる心のお薬みたいなものです。みなさんにもおすそわけ。


2022.04.28. 


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