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「おいこら、まて」警察官の言葉に思ったポジションが与える影響。

先日、仕事終わりに雨のなかサウナに行ってきまして、ほぼ貸切状態の銭湯で、一人サウナと水風呂を往復し、サウナ上がりに牛乳を飲んで、平日にもかかわらず最高の幸せを感じてきました。

「最高だぜ」

帰り道におもわずそんなことばが口をついて出てしまうほどだったのですが、直後、ぼくの気持ちはしとしと降る雨のようにどんよりしてしまいます。

「おいこらおまえ!まて!」

横にいる警察官のひとが、あまり丁寧とはいえない言葉で目の前の若者を呼び止めました。

チャリに乗り、イヤホンをつけて、傘を差しながらどこかへ向かおうとしていた若者。

安全上問題があると思うので、警察官の方が呼び止めるのもそりゃそうだろうなとは思ったのですが、にしてももうちょい言い方があるんじゃないのかな、と。

少し寂しい気持ちになると同時に、こういうことってよくあるよなぁとも思っていまして、というのも、ひとは「ポジション」にかなり影響を受ける生き物だと思うんですね。

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むかし、「es」という映画で見たのですが、とある有名な監獄実験があります。

集まった人を「看守役」と「囚人役」に分かれて一緒に過ごしてもらい、精神状態を観察する、的な実験です。

ネタバレになっちゃいますが、あくまで役割で分けたはずの実験なのに、本当に「看守」と「囚人」のような関係性になってしまって、とくに看守役は行動がエスカレートしてしまい、囚人役から死者まで出てしまう、というような内容だったと記憶しています。

実話をもとにした話なのですが、役割というのはここまで強い影響を及ぼすわけです。

冒頭の警察官の方も、ふだんから「取り締まる役割」として仕事をされているため、少なからずポジションの影響を受けて、すこし乱暴な言い方が身についてしまっているのかもしれません。

警察官に限らず、学校の先生、仕事でリーダーポジションにある方、親など、一般的に強い立場にある人は、ものすごい気をつける必要があると思っていまして、ポジションが自分にどれだけ影響を与えるのか、ちゃんと理解しておいた方がいいと思います。

「ふつう」に過ごしていると、かなりの確率で勘違いした言動を選んでしまうと思いますし、事実、ぼくの学生生活や社会人生活を振り返っても、勘違いした方の割合がかなり多い印象を受けます。

すっごい気をつけてちょうどいい、くらいなのかなと。

で、シンブルにそういう人からは人が離れていくので、あんまり楽しくない人生になっちゃいそうで、お勧めできません。

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そして、これはなにも立場の強いひとだけに作用することではなく、弱い立場の人にも影響を与えます。

映画でいうところの「囚人役」として過ごした人のように、ほんとはぜんぜんダメじゃないのに、弱い立場にあることで過剰に自己肯定感を下げてしまうというか、自信をなくさせてしまうことがあるわけです。

警察官の人に呼び止められたり、運転しててすぐ近くをパトカーが通ったりするとなぜか肩に力が入ってしまう、みたいな経験をしたことがある方もいると思うんですが、あんな感じ。

対等な関係なのに、潜在意識で「自分が下」と認識させられるような、誤認識を生んでしまう感覚。

この誤認識は、自分の力を最大限発揮することがむずかしくなっちゃうので、今現在、誰かの元についている、弱い立場にいる人も、ポジションが与える影響については理解しておいた方がいいと思います。

あなたはダメダメなんかじゃありません。(どこから目線だお前は)

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ここまでの内容を考えると、ポジションについてネガティブな考えを持ってしまいやすいと思うのですが、そんなことはなくって、それだけ強い影響を持つなら逆に利用しちゃうのもありです。

ちょっと極端かもしれませんが、たとえば「アメリカの大統領」という役割に就けば、きっと1年も経過すればそれっぽい振る舞いになってくると思うんですね。

大統領にならなかった自分と、なった自分を比較したとき、その1年の充実度は驚くほど変わっているはずです。

自分を成長させたいなら、成長できるポジションに身を置くのがもっとも手っ取り早いといえます。

たとえば仕事でいうと、管理職のポストが空いたら自信なくてもやってみるのは結構おすすめです。

もちろん、勘違いはしちゃダメですけどね。

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というわけで。

☑︎ ポジションはすごい影響力を持っている
☑︎ 引っ張る立場の人も、引っ張られる立場の人も、勘違いしないようにする
☑︎ ポジションを利用すると成長しやすい

ポジションにつくのは勇気が要りますが、逆にいうと勇気しか要りません。失敗しても失うものはそれほどなかったりします。

勇気を持ってポジションにつき、勘違いのない最高のリーダーでありたいものですね。

なにかの参考になりましたら。

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