記憶にのこるほどのかぐわしい花のかおりといったらなにをおもいうかべるか
はじめに
いろいろと植物をそだててきた。たんねんに世話をつづけるとごほうびとして花を咲かせてくれる。色やかたちだけでなくかおりをはなつことがある。みずからの存在をまわりにしらせて虫やちょうなどがあつまる。
もちろんちかづいてその芳香をたのしむ。これまでそだてたなかで印象にのこる香りをしめす花とは。
きょうはそんな話。
花をめでるよろこび
植物をそだてていた。種をまき苗としておおきくなるとなかには花をさかせるものがある。ほんとうにさまざまな色やかたちの花たち。しぜんはよくこれだけ多様なものをつくれるものだとためいきがでるほど。
花はさまざまたのしめる。そだてるだけでなく蜜をなめたり、つんで花びんにかざったり。ほんとうにさまざま愛でることができる。
庭でそだてる
これはという花については種子や球根を手にいれて庭でそだてた。花屋で買うことはまずない。植物を知るにはやはりもとから栽培して花を咲かせ、できれば種子をつけさせてふたたびまくところまでじぶんとしてはやりたい。なかにはそうやって庭でいくたびも世代を経たり、宿根草としたり。
こうして生き残ってきたもので庭はある程度おちついてくる。強健なものや土地にあったものがえらばれて生きのこり、バランスをとりながら調和をみせる。
ほぼ年中つうじてなにかしら「ここだよ。」と存在をしめす花たち、丈をのばす草木。
芳香を楽しむ
開花とともにさまざまかおるものがある。ざんねんながらバラに関してはわたしはほとんどかおりを感知できない。この能力は個々人でちがうらしい。そのかわり白い花をつけるタイプで芳香をもつものについてはわりと敏感にちがいを感じとれる。
自然と鳥たちがはこんできて居ついた植物もある。お気にいりのひとつはくちなし。花のにおいはかくべつ。実は料理の色つけにつかえて重宝する。いい庭木でおすすめ。いちども苗木を買ってきた経験はないのにたびたび庭で自生して花をつけるまでになる。
くわえてオレンジやレモンの花。これはわりとはなれていてもかんじられる。しかもさわやかさをはこんでくる。
まだまだある
さらにはてっぽうゆり。ゆりねでたくさんふえた。庭のあちこちにひろがり白い花をつぎつぎとつける。わりとスペースを取るのはぎんもくせい。開花すると窓ごしの室内まで海風が香りをはこんでくる。
なかでもいちばんのお気にいりは白花のフリージアの香り。これは別格。「ホワイトマリー」というわりと古い品種の白花はじつに洗練された気品に満ちた香りをほんわりと放つ。主張しすぎることはない、かといってまぎれることのない清々しさがある。
おわりに
このフリージアの香りを香水にできないだろうか。きっとずばらしいものになりそう。すでにその花々を育てた郊外の家からはなれて暮らす。いまは記憶のなかの香りを思い起こして楽しむ。
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