家屋の解体のすすむ集落でアナグマが近所にお住まいらしい
はじめに
このところ庭が昼間からにぎやか。庭木がおおきくなり下草で鬱蒼としがち。そこへさまざまな生きものたちが顔を出す。
わたしはたいていおどろかないで、ふーんまた来てるのね、ぐらいでそのまま玄関から入る。でもここ1,2か月は例年とはちがう珍客がたびたびあらわれる。それはイタチやアナグマ。
近所にお住まいらしい
数年前におとなりさんから「近くにアナグマの巣があるらしい」と聞いた。「何度か周囲で見かける。」とのこと。どうやら近場に生活の拠点があるのはまちがいない。
このあたりは空き家が点在。わが家からみわたすだけでも、年々解体していっている。どうやらさまざまな動物たちは空き家からしぶしぶ退去をうながされ、やむなく周囲に散っていくらしい。
実際、ある隣家を解体してまもないとき、うちの屋根裏で運動会が夜中にくりひろげられたことがあった。あきらかにすみかを追われ転居してきた証。じっさいに屋根裏からおりてきた親指ほどのねずみをみつけたことがある。
わたしの家族は散歩の道すがら、がけのあなから小さなアナグマのこどもたちがつぎつぎと出てくるのを目にしている。ふつうはヒトが近よると用心して出てこないだろうに。このあたりのアナグマたちはじつにおおらかというか、警戒心がうすいというか。
庭に来られるおとなは…
さて、先日のこと。家族が、ガサゴソする庭の物音に反応して窓から外をながめ、「あっ、来ている!」と知らせてくれた。昼飯をたべていたわたしは箸をおき、かわりに望遠レンズのついたカメラを手にとり窓ごしに物音のほうにむけた。
音のぬしはじめんに鼻さきをつっこみ、ひるごはんのえささがしに余念がない。それにしてもきぜわしいこと。一心不乱。かたときも顔を上にむけることなく、鼻を地面にほぼつけたまま草をわけつつすすんでいく。したがってご尊顔を拝し正面から撮影あそばしたいにもかかわらず、その機会はおとずれずじまい。
どうやら性別は…
訪問あそばされている方はいつもおなじ個体のよう。そして今回はご懐妊のごようす。きっとおなかがすくらしい。そりゃそうだ。そのおなかのふくらみぐあいならば1匹のはずはない。外からみるとでこぼこしたおなかには数匹はいそう。
つまりオスではなさそう。このようすなら出産間近? 冬に出産するものとばかりに思いこんでいた。この暑い時期の子育ては大変そう。
おわりに
それにしてもさまざまな生きものがいらっしゃる。その頻度がましてきている気がするのは自分だけか。山にえさになる食べものがすくないのかな。里のほうがいろいろありそうだし、植えてあるものも豊富だろうし。
生きにくい世のなかと感じているのはどうやらわたしたちだけでなく、このあたりの生きものたちもおなじかもしれない。
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