砂漠ウェザリングをマスターしたい!!#3【ドライブラシ編】
今回は、「砂漠ウェザリングをマスターしたい!!」シリーズの 第3弾 です。
前回の #2【ピンウォッシュ編】から、しばらく間が開いてしまいました。。。
第3回である今回は、「ドライブラシ」という工程を簡単に紹介したいと思います!!
一般的な「ドライブラシ」の方法だけでなく、「ウェザリングマスター」を用いた「お手軽なドライブラシ風の作業」も紹介しますので、最後までお楽しみください。
■ 前回までのおさらい
今まで通り、こちらの「HGUCガンタンク」を使用して紹介したいと思います。
前回紹介した「ピンウォッシュ」が乾いて、つや消しトップコートでコートした状態がこちら。
「ウォッシング」でパーツ全体に砂埃がかかったような表現をして、「ピンウォッシュ」では、凹の部分を暗くすることで陰影を強調させていきました。
■ エナメル塗料を用いた「ドライブラシ」
これから行う「ドライブラシ」では、パーツの縁部分に汚しを入れることで、「サビ」や「塗膜剥がれ」のような演出を加えていきます。
使う塗料の色によって、様々な効果を出せるのが、「ドライブラシ」の面白さだと思っています。
〈 効果のバリエーション 〉
・シルバー → 塗膜の剥がれ(内側の金属が露出)
・こげ茶 → サビ
・パーツの色よりワントーン明るい色 → 退色表現、ハイライト
今回は、サビを表現するために「こげ茶」でドライブラシをしてみようと思います。
どの色を使っても、やり方自体は一緒ですので、ご安心を!!
ということで、用意した物がこちら。
・ガイアノーツ エナメル 煤(すす)
・ガイアノーツ エナメル 赤サビ
・GSIクレオス Mr.ウェザリングブラシ 小
ガイアノーツのエナメル塗料ですが、両方とも塗料の中に「ウッドチップ」という物が含まれており、リアルなサビの質感を出すことが出来ます。
そして、こちらの「Mr.ウェザリングブラシ」ですが、ドライブラシを確実に成功させたいのであれば、確実に買うべきです。
ドライブラシの成功の秘訣は、「筆選び」と「塗料の拭き取り具合」の2つだと、個人的に思っています。
筆に関しては、「毛先短めで、バサバサしている筆」が扱いやすいので、使い古した平筆がある方はそちらでも大丈夫ですが、よく分からないという方は、とりあえずこれを買っておけば失敗は無いと思います。
早速、これら2つのエナメル塗料を混ぜて、程良い感じの「こげ茶色」を作っていきます。
調色した塗料を筆を少量とって、筆に付いた塗料を キッチンペーパー で拭き取っていきます。
この塗料を乾かす工程が、「ドライ(乾燥した)ブラシ(筆)」という名前の由来になっています。
先ほども、チラッと言いましたが、この「拭き取り作業」もドライブラシの成功のカギとなっていて、コツとしては「キッチンペーパーに塗料が付くか付かないかぐらいまで拭き取る」ということ。
何度もチャレンジして、失敗することで、拭き取り具合が分かってくると思うので、余ったパーツなどで先にテストしておくのも良いと思います。
十分に塗料を拭き取ることが出来たら、いよいよパーツに筆を擦っていきます。
「塗る」というよりは、「擦る」です。
パーツのエッジ部分を狙って、何度も繰り返し擦っていきましょう。
筆は乾いた状態なので、なかなか色が乗らないと思いますが、大丈夫です。
何度も擦ることで、細かく自然な表現が生まれます。
一部をドライブラシしてみた結果が、こんな感じです。
青い装甲のエッジに「こげ茶色」が乗ったのが分かるでしょうか?
解説用に、少し大袈裟にドライブラシをかけてみましたが、「1/144」スケールなので、本来はもう少し抑えめの方が良いと思いますけどね。
後ろのバックパック部分にも、同じ色を使ってドライブラシをかけてみました。
「グレー」のパーツに、「こげ茶色」のドライブラシは、見た目的に相性が良いかもしれませんね。
ということで、基本的な「ドライブラシ」の方法に関しては、こんな感じです。
この他にも、ビームライフルなどの武器パーツに、「シルバー」でドライブラシをかけるのもお馴染みのウェザリングなので、ぜひ試しにやってみてください!!
■ ウェザリングマスターで同じような効果を!!
正直、ウェザリングの中でも、これまでに紹介した「ドライブラシ」は難しい方だと思います。
なので、お次は、もっと簡単に「ドライブラシのような効果を出す方法」をご紹介したいと思います!!
そこで、使用するのがこちらの「ウェザリングマスター Bセット」。
ウェザリングをやったことがある方は、お馴染みの商品だと思います。
その中でも、こちらのBセットは、「スス」と「サビ」がセットになっているので、汎用性は抜群だと思います。
ということで、付属のスポンジで「スス」と「サビ」を混ぜて取っていきます。
そうしたら、ドライブラシのように拭き取る作業はせずに、そのままパーツのエッジをめがけてポンポン擦っていきます。
もちろん、粉が付き過ぎるのが嫌な場合は、ドライブラシと同じように、拭き取ってから擦り付けても良いと思います!!
そうしたら、次に、スポンジの反対側の筆を使って、付着したウェザリングマスターをぼかして、自然な汚れにしていきます。
スポンジで付けただけで終わらせて、意外とこの作業をしていない方も多いと思いますが、筆で少しぼかしてあげるだけで、不自然な感じがなくなるのでオススメのひと手間です。
ということで、仕上がりはこんな感じです。
左が「割と激しい汚し」で、右が「そこそこな汚し」って感じです。
どれくらい汚すかは、本当に 個人の好み次第 だと思います。
個人的に「ガンタンク」は、激しく汚れていた方がカッコいい と思うので、左側の方が好みです。
同じ要領で、ガンタンク特有の「キャノン砲」を激しく汚してみました!!
上がウェザリングマスター後で、下がウェザリングマスター前の状態です。(見りゃわかる。)
ここまで激しく汚すと、これまでの「ウォッシング」や「ピンウォッシュ」は関係ない感じもしますけどね。
まぁ、模型なんて自己満の世界なので、なんでもアリです。
■ まとめ
最後まで読んでいただき、ありがとうございました。
今回は、「砂漠ウェザリングをマスターしたい!!」シリーズの第三弾として、「ドライブラシ」を紹介していきました。
ウェザリングの工程の中では、コツを掴むまでは難しい部類だと思いますので、繰り返し挑戦してみるのが一番です。
「ウェザリングマスター」でも、同じような表現は全然できるので、どうしても難しいという方は、そちらの方法を試してみてください。
ですが、「ドライブラシ」でしか、表現できないこともあると思うので、出来るに越したことはないと思います。(筆者も特訓中。。。)
正直、「ガンタンクに関しては、これで完成でも良い」と思っているので、砂漠ウェザリングの第4弾があるかは未定です。
ですが、完成したガンタンクの 作品ギャラリー記事 は、投稿するつもりなので、引き続きお楽しみくださいませ。
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