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【ガンプラ】6段階の磨きで仕上げる「鏡面仕上げ」の手順を公開!!

今回は、誰もが1度は憧れるであろう「鏡面仕上げ」を実践してみたいと思います。


ですが、残念ながら、時間や手間をかけずに、パーツ表面をピカピカにする方法は「基本的にない」と思ってください。

なので、1つずつ丁寧に仕上げていく模様 を1ステップずつ丁寧に解説していきます。


時間と手間はかかりますが、その分、必ず「美しいパーツ表面」が手に入りますので、ぜひ一緒に実践していきましょう!!


■ 実際に磨いていくパーツ

今回、私が実際に磨いていくパーツがこちらです。

あ

MGシャア専用ザクⅡ ver.2.0」の胴体の外装パーツですね。

これらのパーツは、「GXメタルブラッディレッド」で塗装した後に、「EX-クリアー」で1コートした状態です。

(調色せずに、シャアザクらしい 小豆色 になったので、めでたし。)


これらのパーツたちを磨いていくわけですが、

い


磨く前に、「Before」として、パーツ表面のアップを見てみましょう。

う

パーツ表面に窓からの光が映っていると思うのですが、その輪郭が 若干ザラザラしている印象 がありますね。


今回は、このパーツが磨き作業を経て、最終的に、このような「輝き」、「輪郭のシャープさ」を手に入れるまでの過程を紹介していきます。

し

た


それでは、「作業中の写真」などを用いて、その具体的な方法を解説していきますね。


■【図説】「鏡面仕上げ」の6段階の手順

まずは、光沢クリアーでコートしたパーツの表面を、2000番~4000番などのヤスリ で「中研ぎ」していきます。

え

私が実際に使用したヤスリはこちら。

Mr.ラプロス」の 4000番 です。


クリアー層の下の塗装まで削ってしまわないように、水研ぎで、慎重に、優しくヤスリをかけていきましょう。


中研ぎ後のパーツ表面がこちらです。

お

この段階では、表面に細かい擦り傷が残っていますが、ご安心を。

この後に、もう一層「光沢クリアー」でオーバーコートする工程がありますので。


最初に準備したパーツは既に1コート済みの状態だったので、オーバーコートをすることで「2コート目」ということになりますね。

か

塗装の工程自体は、これで最後です。


万が一、このコートで液だれや、ホコリが付着してしまった場合は、もう一度、「中研ぎ」からやり直せばOKです。

むしろ、この段階で、液だれやホコリを残したままにすると、この後、どんなに丁寧に磨いても美しいパーツ表面は得られません ので、ご注意ください!!(断言)


オーバーコートが終わったら、いよいよ、「模型用コンパウンド」で磨いていきましょう。


私が使用&オススメするのは、定番商品である「タミヤ コンパウンド」です。

こちらの商品は、必ず「粗目」→「細目」→「仕上げ目」の順番で磨いてくださいね。


ということで、まずは、タミヤ「コンパウンド 粗目」でパーツ表面を磨いていきます。

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写真に写っている布の切れ端は何かというと、タミヤ「コンパウンド用クロス」という商品を細かく切ったものです。

コンパウンドで磨く際は、家にあるような物でもいいので、このようなクロスを使用しましょう。

その際、写真のように、ペーストを直接パーツに付けて磨いても、クロスにコンパウンドを少量取ってから磨いても、どちらでもOKです。


磨き方に関しての正解というのはありませんが、筆者はクロスをパーツ表現で「くるくる」と 螺旋を描くように磨いています。


そんなこんなで、パーツ全体が満遍なく磨けたと思ったら、次に「水洗い」をしていきます。

く

前に使ったコンパウンドの研磨粒子がパーツ表面に残ってしまうと、磨きの段階を踏んでも、その粒子によって、毎回粗い傷がついてしまうので、コンパウンド作業の際は番手を変えるごとに洗う必要がある んです。(面倒とか言わない)


水滴を拭き取ったら、同じ要領で、タミヤ「コンパウンド 細目」で磨いていきます。

け

この時、先ほど使ったクロスとは違うものを使います。

これも「水洗い」の理由同様、研磨粒子が混ざるのを防ぐためです。


磨き終わったら、同様に水洗いをして、タミヤ「コンパウンド 仕上げ目」に移りましょう。

こ

基本的に作業内容はどの段階も、やることは同じです。

~磨きの流れ~
1.クロスを使って、パーツ表面をコンパウンドで磨く。
2.均等に磨き終えたら、パーツ表面に残っている研磨粒子を水洗いで流す。
3.水洗いをしたパーツの表面に付いた水滴を拭き取り、新しいクロスを使って、次のコンパウンドで磨く。
→ 繰り返し

粗目」→「細目」→「仕上げ目」と、コンパウンドの研磨粒子が徐々に細かくなっているだけです。

そのため、どんどんパーツ表面の傷が細かくなっていき、最終的にツルっとした表面が得られます。


地味で面倒な作業だとは思いますが、この地味な作業が後々効いてきますから。


この時点でも、そこそこ綺麗な表面は得られますが、私の場合は、残り「2段階の磨き作業」が待っております。

ぜひ、「仕上げ目」で満足せずに、この後の磨き作業にもお付き合いください。


タミヤのコンパウンドの次は、「セラミックコンパウンド」という商品で研磨をしていきます。

さ

タミヤの製品よりも、急に値段が上がってしまいますが、値段相応の効果がありますので、購入して後悔ない と思いますよ。

研磨成分が下に沈殿している可能性 があるので、よく振ってから使用していきましょう。

ここまでの番手になって来ると、ペーストのテクスチャーがだいぶ緩くなってきます。


先ほどと同じように、クルクルと丹精を込めて磨いていきましょう。

もう少しの辛抱です。


タミヤコンパウンド同様、水洗いをしたら、いよいよ最後の工程です。

最後の工程では、「コーティングポリマー」という商品で、細かい傷を埋めていく ワックスがけ をしていきます。

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先ほどまで使用していた「コンパウンド」と「ワックス」は、根本的に成分が違いまして、ワックスには研磨粒子が含まれておりません。

表面にある超微細な傷を埋めることで、コーティングされて、表面が平滑になるという仕組みです。

~「コンパウンド」と「ワックス」の違い~
【コンパウンド】研磨成分で凸凹を削ることで、表面を平滑に。
【ワックス】傷を埋めることで、表面を平滑に。


これまた、比較的お高い商品ではありますが、これでワックスがけをすると、一気に艶が出て、ホコリや指紋が付きにくくなる効果 があるのでオススメ。

微細な傷でないと、埋めてくれないので、使用する際は、基本的には「セラミックコンパウンド」とセットで使う形となります。


ということで、これにて鏡面仕上げの「全6ステップ」の終了です!!

お疲れさまでした!!

ここまで来ると、お手元にあるパーツはピッカピカなのではないでしょうか??


■ 鏡面磨き後のパーツ表面はいかに?

さて、以上の6段階の磨きを経て、改めて、どのような表面が得られたかを見ていただきたいと思います。


ジャジャーン!!

し

す


いかがでしょうか??

映り込んだ窓の輪郭が、かなりシャープになったと思いませんか?

そ

た


表面を触ってみるとピカピカというよりは、「ヌルヌル」と言った表現の方が正しいかもしれません。

それくらい、表面が滑らかになったということです。

これは、実際にやってみないと実感できない ので、ぜひ、試してみて欲しいです。

せ

パーツ数は15個くらいとは言え、1つ1つのパーツに鏡面磨きをするのは、それなりに時間のかかる作業です。。。

ですが、仕上がりにワクワクしながら作業できるので、体感としては、あっという間に終わった印象です!!


■ まとめ

最後まで読んでいただき、ありがとうございました。


今回は、私がいつも行っている「鏡面仕上げ」について解説していきました。

キャンディやメタリックなどの「光沢塗装」をより引き立てる手法ですし、クリアーパーツの表面処理を完璧にしたい時にも使えるような技術だと思います。

敷居が高くて、なかなか挑戦する勇気が無かった方は、折角ですので、この機会にやってみてください!!


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