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現状を批判する前に大事にしたい視点とは

○○警察、炎上、スキャンダル。ニュースとして取り上げられるものに、批判を含むものはとても多いですね。ちょっとした日常の構造ですけれど、ふと気がつくと会社で、部下や上司に同じ視点を向けてしまうことが起こり得ます。

特に会社では雇用関係がありますので、その上で「これくらいは当然だろう」という常識の押し付けが起こりやすいです。また、身内に関しては特にこうあるのが当然だという気持ちが強く湧きやすくなります。しかし、現状を批判するというのは楽で簡単でもあります。そして前向きではない。では、どのような視点を持つことが助けになるでしょうか。


■ すべての事には理由がある

僕が好きな言葉にゲーテの「地獄への道は善意で舗装されている」というものがあります。世の中で腹立たしい事、上手くいかないことはたくさんありますが、大抵関わる人は悪意はないもの。善意だったり、弱さだったり、無関心だったり、そういったものから成り立っていて、犯人のようなものは無いことが多いと考えています。さて、どうですか。そうすると、そのような現実はある意味変えるのが難しいと思いませんか。悪気無くやっているわけですからね。だから、そのことに腹を立ててもあまり意味がないし、批判するのは効果が薄い。

ただ、今起きている事に、もしかしたら慣れは生じているかも知れませんが、すべての人がそれでいいと思っているとは限りません。もしかしたら、全員が不満かも知れない。既成のものに正面から問いを立てるのには、まずはフラットな態度が重要です(怒りが現状を変えるパワーを生むことはありますが)。

そうすると、問題は二つあります。一つは現状に埋まっている善意に気づけないこと。もう一つは自分の善意が間違っていないかどうかに疑問を持てないことです。自分の善意というのは(価値観と言ってもいいですが)、関心を持っていることに鋭くなり、そうでないことには鈍くなります。どのようなことに関心を持つかということは、たまたま触れるきっかけがあったかどうかが左右しているだけのことも多い。それなら批判したいと思うことは、新しく関心を持つことのきっかけとなるかも知れないわけですね。


■ 自分の態度だけがコントロールできる

私たちは、他の人を変えることはできません。でも、自分の態度や反応は変える事ができます。現状への不満に対して、自分がどんな態度を取るかは自分の選択なのです。イライラしたり、嫌悪感を持ったり、腹を立てたりするのか、それともチャレンジだと思ったり、興奮したり、ワクワクしたりするのか、それは自分次第のことです。

ある事に反応する時に、その反応が無意識のうちに瞬間に行われることは多くあります。そして、そのような反応は自分で選択できないと感じるかも知れません。でも実はその反応は、学んで培ってきたものです。遺伝で赤ちゃんのうちから持っているわけじゃない。小さい子供が身近にいれば、反応の仕方が親に似ているところをよく見つけられると思います。真似して取り入れているのですね。逆に言えば、自分から尖った反応を呼び起こすものは、自分について様々なことを教えてくれるという事でもあります。

僕たちの感情は遺伝的に受け継いだものです。でも、それが反射的に働く仕組みは、僕たちの生命を守るために発達してきたものが多い。それは身を守ってくれるかもしれないけれど、今いるこの世界を良くしたり、僕たちを幸せにしてくれるものとは限らない。だから、意志を持って選ぶことが必要なのです。


■ まとめ

昨今の炎上やネットでの悪口に関しては、色々上手くいかないことがあったり、ストレス解消のためという人が多いようです。自身のストレスを他者で発散することを僕は「脳が悪趣味だ」と言っています。そういう人が趣味が良くなるためには、趣味の良いものを摂取するしかない。脳の場合難しいのは、それが自分にあるということ。自分を味わって、自分に充ちるしかない。

視点を変えてみることは、いつでも新しい発見があります。ぜひ参考にしてみて下さい。

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