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ビジネスの電話応対と営業電話のスマートな断り方

コールセンターでオペレーターを始めて7か月が経ちました。

色んな人と話せて、色んな意味で面白いです。
丁寧な対応が勉強になる方もいますし、その対応はいかがなものか?という方もいて、良いことも悪いことも学ばせて貰っている状況です。

本当に丁寧な企業様は営業の断り方もスマートだし、電話の切り方も「いつ電話切りました?」というくらい静かに受話器を置きます。
反面、本当に雑なところは全ての対応が雑で、きっと自分が会社の代表として電話応対をしているというところまで意識が回っていないんだろうな…と感じています。
それと同時に営業拒否の対応も、あからさまな居留守・取次ぎ拒否を行うケースがあり、そんなめんどくさい営業拒否をしなくてもスマートに断ればいいのに、と思う訳です。

今日は、コールセンターのオペレーターを経験したからこそわかった

・営業電話のスマートな断り方
・残念かつ失礼な電話応対

をベースに記事をまとめようと思います。

会社の電話応対でまず忘れてはいけないこと

会社の電話応対で、まず…というより絶対に忘れてはいけないことが1つあります。

会社の代表として電話を受けているということ

これは、よっぽど社員教育が行き届いている企業じゃないとこの概念ないと思いますよ。
裏を返せば、ただ代表電話が鳴ってとりあえず取って担当者に取り次ぐだけだったかも知れないけど、その対応だけで会社のイメージが決まってしまうケースもありますからね。ここは、意識をしないとビジネスチャンスを逃してしまうケースがあるかも知れません。
担当じゃないのに、受付をしただけで会社のイメージが決まってしまい、機会損失をするほど会社にとって最悪なことはないですよね。

また、コールセンターの応対内容は基本全て録音されていますし、企業様でも応対内容を録音するケースが増えていると思いますので、あなたが会社の代表として受けた電話応対の内容が、相手企業様の方で録音・管理されているかも知れません。
仮に何かトラブルが起きて「そんな対応はしていません」と言い張ったとしても、応対履歴を確認すれば分かってしまうケースもあるので気を付けたい部分でもあります。

丁寧な電話応対例

私、電話が元々大嫌いというのと営業されること自体が苦手で(例えば、ショップの店員さんが近づいただけでお店出ちゃうくらい営業嫌い)、思い返せば20代のときは本当に失礼な対応を何度もしてしまったと今になって猛反省をしているところです。
今、たくさんの企業様に電話をしている中で感動する電話応対に出会うことが多く、思わず終わり際に「ご丁寧にありがとうございます」と伝えちゃうほど、初見の相手にも丁寧な対応をしてくださってすごいなぁと感動しています。

例えば、私が呼び出した担当者がいなかったとき。
大半は「今席外してていないですね」「今日休みで不在です」「ミーティング中です」「今日テレワークです」だけで終わるのですが、ある企業様で受付してくれた女性はこう言いました。

「○○は今会議中でございまして、不在にしております。いかがいたしましょうか?」

い…いかがいたしましょうか…?!
初めて言われてドキドキしちゃいましたよ、私。
言われたとしても「折り返し電話しましょうか~?」ぐらいだったので、今後の対応についてこちらに指示を仰がれるとは思わず(笑)
不在の時は大抵「急ぎの用件ではないので、こちらから改めます」とか「私が○○様にお伝えしたいことがあってかけてますので、また頃合い見て連絡いたします」で終わらせるのですが、その旨伝えると…

「あ、それで宜しいですか?ありがとうございます。大変お手数をおかけして申し訳ございませんが、よろしくお願いいたします」

これですね、活字なので伝わらないんですが…声質や口調が素敵すぎる女性でして、長年のキャリアがそうさせているんだろうな、という部分もあるんですけど、本当に口調が優しくてキレイで丁寧な対応だったんです。

①会社の代表として電話を受けていること
②電話をかけてきたということは、急用かもしれない

というところを意識した電話応対ですよね。
こんな応対が出来るように意識を持ちたいと思いました。


こんな電話応対は残念だ!

芸人さんの持ちネタっぽいタイトルになってしまいましたが(笑)、本当に残念な電話応対って多いんですね。これは20代のときの私にも言えることで当時営業の電話をかけてきてくれた人には、この場を借りて謝罪したいくらいです。
残念な電話応対をされる方は、やはり会社の代表で応対している意識がなかったり、会社の看板を背負っているという感覚がなかったりするんですよね。ここで、もしかしたら機会損失を起こすかも知れませんから、相手の顔が見えないからこそ、気を遣わなければならないのかも知れません。

私が思う、残念な電話応対。
①相手が名乗って営業だと悟った瞬間に、一気に声のトーンが2オクターブくらい下がる
(女性に多いですね。20代の私もやりました。反省)

②相手が名乗って何となく怪しいと悟った瞬間に、一気に口調が疑い深い話し方に変わる
(20代の私もやりました。反省)

③営業電話の対応がめんどくさくて、相手が話してるのに思いっきり被せて「はーい、はーい、失礼しまーす」と一方的に切電する
(多分、やったことある。猛反省)

ビジネスとして③は論外ですよね。
私も会社の看板背負ってなかったら(個人事業主としての活動だったら)、③の対応されたらすぐ架けなおして「ビジネスとして、その応対ってどうなの?」とクレーム入れたいくらいですもん(笑)
個人の携帯電話に営業電話が来て③の対応だったら、あなた個人の話なのでどうでもいいんですけど(良くない対応ですけどね)、企業の代表電話でそれやったら会社のイメージがガタ落ちですよね。

・会社の代表として応対していることを忘れている
・会社のイメージに繋がることが想像できない
・自分が逆の立場だったら…という想像が出来ない

想像力の問題が大きいのかな。あとは社員研修でどこまで周知徹底されているか。
とにかく、会社の代表として電話を取っているということを念頭に対応をし、会社のイメージにどう繋がるのかという想像が出来たらこういう応対はしなくなるような気がします。


電話を切るとき

電話は、基本的に受けた方が先に切ります。かけた方が先に切ってはいけません。相手が切るまでこちらは待つわけですが、最近は丁寧な電話の切り方をされる企業様が多く、いつ切ったのかわからないときがあったりします。

こういう企業様は恐らく、「受話器を置く」という指導ではなく「フックを押してから受話器を置く」という指導をされているのでしょう。

オペレーターはヘッドセットを耳につけた状態で会話しますので、ダイレクトに音が耳に伝わります。
ガチャン!と受話器を置かれると耳が痛いというのもあるのですが、「あれだけ丁寧に対応してくれてたのに、実は嫌だったのかな?」なんて感じたりもするわけで。(そんな気はないんでしょうけど)
電話の切り方もイメージに繋がるので、せっかくなら最後まで丁寧なやりとりをしてほしいものです。

私も今まで受話器を置くやり方をしていましたが、今はフックを押してから受話器を置くスタイルに変えました。そうすれば、相手に伝わる音を気にせずに受話器を戻すことができますからね。
出さなくても良い音を出さずに(聞かせずに)終われるって気分がいいし、とてもスマートな対応だと思いますので、是非フックを押してから受話器を置くことを試してみてください。


営業電話のスマートな断り方

不要な営業電話に時間を取られたくないですよね。
かと言って、相手も仕事ですし人間ですから邪険に扱う訳にも行きません。

「忙しいので」は営業電話を断っていない

よく、営業電話を断りたくて「忙しいので」と伝えることありませんか?これは、営業電話を断っていませんのでしばらく経ってから再び営業電話がかかってきます。

「忙しい」のは電話をした「今」のタイミングなだけで、忙しさが落ち着いて応対して貰える時間がこのあと必ずある。という概念です。

同じく断り文句としてよく使われるのが「離席中です」
これも、またかけてきてねと言っているようなものです。席に戻って来る時間が必ずあるわけですからね。

「ミーティング中です」は断り文句としては使わない方がいいでしょうね。終わる時間を確認されて、そのタイミングでまた電話がかかってきますから。


営業電話をスマートに断る

営業電話を断るために「忙しい」「席外してる」などを断り文句として使うケースが多いと思います。波風立てずに断ろうとする日本人の優しさ、というところでしょうか。
ただ、こんな遠回りな断り方をしても営業担当者からしてみると「断られた」部類には入りませんから、数か月経てばまた営業電話をかけてきます。

営業電話はお断りしておりますので、今後連絡は控えて頂けないでしょうか

色んな電話応対を聞いてきて思うのですが、これが1番スマートな営業電話の断り方だと思いました。

これも問題点が1つありまして「営業電話でしたら、新規のお客様は取り次がない様になっております」というケースがあり、確かに私は新規なのですが前任やそれ以前からやりとりしている場合でも担当者に繋いで頂けないことがあるんですね。ここは臨機応変に対応して頂きたいなと思う部分です。

今の時代、変に遠回しに断る必要はないと思いますが、必要なお客様を逃してしまうケースもありますから臨機応変に対応したいところですね。


まとめ

企業は営業電話を受ける率が高いので、断るのは大変だと思います。
営業電話に限らずですが、電話応対で忘れてはいけないのは、

①会社の代表として電話を受けていること
②自分の対応が会社のイメージに繋がること


大袈裟ですけど、顔が見えないからこそ声で勝負をしなければなりませんので、これで商談が左右する場合もあるかもしれません。
そして、「営業電話は遠回りに断る必要はない」です。忙しい、の断り文句は今だけの話ですから必ずまた電話が来ます。
また、相手も仕事で電話をしてきている訳ですし、1人の人間ですから邪険には扱わず、丁寧に対応をして営業電話を断りましょうね。

また、個人宛に営業電話がかかってきた場合ですが、まずは「なぜこの連絡先を知っているのか」を確認してみてください。個人情報保護法の絡みがありますので、自分が利用を認めた情報であるかどうかを確認する必要があります。自分が利用を認めていないところから情報を取得していたとすれば、個人情報保護法違反です。今後の電話の拒否を伝え、この情報を削除するように依頼しましょう。


私自身、コールセンターで勤め始めて過去の自分の営業電話に対する電話応対がどれだけひどかったかと反省しました。逆に営業電話をするようになって、企業の代表として電話応対(受付)をすることでどういうイメージを相手に与えるのかということを知ることも出来ました。
逆の立場を経験したからこそ気づけた部分ではありますが、相手が見えないからこそどういうイメージがつくのかという想像力が必要になりますね。

営業電話を断るのは大変かもしれませんが、是非この記事を参考に明日から電話応対をしていただければと思います。

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