「よいお年を」は私の好きな言葉ナンバーワン。

年の瀬になって、誰彼となく別れ際に「よいお年を」と声かけられるとき、

心がほんわか温かくなるのはなぜだろう。

この1年に良いことも大変なこともいろんなことがあって、

でもお互い頑張って生きてきたよね、というねぎらいの言葉。

まっさらな来年に向けて踏み出すため

もうあとひと踏ん張り、

今年の仕事を片付けようというエールのようなもの。

先日たまたまテレビを見ていたら

林修先生が「よいお年を」の正しい使い方についてコメントされていた。

もともと江戸時代にお店のツケは年内にきちんと支払って、

みんなで気持ちよく新年を迎えよう、

という意味で交わされていた言葉だったそうである。

(そういえばツケ払いって場末のスナックなどではいまだに健在なのだろうか。今ではクレジットカードもあるし、ツケ払いなど死滅しているのではないかと思うが、お店と客の信用関係だけで成り立つ取引がもし生きながらえているのなら、なんだかほほえましい)

もう一つ面白かったのは「よいお年を」を使えるのは12月30日までで

大晦日には使わないのが正しいのだそうだ。

もともと「大晦日まで頑張って無事に過ごしよい年を迎える」

ための言葉であるらしく、

大晦日はすでに新年を迎える準備ができているので

「よいお年を」は使わない。

代わりに大晦日には「来年もよろしくお願いします」と言うべきだそうだ。

いずれにせよ、

日本人らしい律儀さと潔さを兼ね備えた素敵な言葉であるように思う。

今年一年、私のつたないnoteを通じて触れあえた皆様に、

改めてお礼を申し上げます。

明日はもう大晦日。

今日中にしか使えないので私の最も好きなこの日本語を

フルバージョンで皆様に贈らせていただきます。


どうぞよいお年をお迎えください。


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